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「ムカツク!!!」
「さすがはマネ。気持ちよく騙されてくれたな」
「そりゃそうでしょ!!!耳とか舐めちゃってさ、超ビックリしたよ!!!」
「あれは丸井にちょっと見せ付けたくてな。案の定、進展あったろう?」
「あったよ…てか凄いね。仁王が去り際に“さっき言ったこと”って言ったのもブン太ってば随分気にしてくれたし…」
「ほぉ…そうか…」
「うんー‥って、何!!?ひょっとして作戦通りなわけ!!?」
思わず仁王に向かって腕を掴む。
そんな私を見ながら笑ってる。
「手の込んだ作戦じゃろ」
「込みすぎるよ!!!ってかあたしも含めたドッキリだよこれじゃぁ!!!」
「こうでもせんと動かなそうじゃし?2人共」
「で、でも…!!」
「俺のおかげであと一歩じゃろ?さっさと付き合ってしまえ」
「何その投げやりな感じ」
「はいはい。俺の話は終わり」
勝手に話をまとめて私の頭をポンと叩く。
ここまできて本当に投げやりな気がする。
「なんかスッキリしない」
「そんなこと言っとらんで、はよ部室戻らんでいいのか?丸井帰ってしまうぞ?」
「あぁ!!そうだった!!!ちゃんと話そうと思ってたんだ!!」
「そうか」
「もう好きってばれてるようなもんだしね。ちゃんと告白するね」
「本当は丸井に言わせたいところじゃが。まぁ頑張りんしゃい」
「うん!!!」
そう言うと部室へ向かって私は歩いた。
でも仁王は逆に歩いてて。
「仁王?着替えないの?」
「ん?ちょっと風にあたっとるわ。しばらくしたら戻るよ」
そう言った仁王の背中を見てたら切なくなった。
何でかな。
『俺にせぇ』
あの言葉と腕の強さには
騙されたって気がしない。
さすが詐欺師って言われてるだけあるね。
完敗。
私は一人、部室へと戻った。
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