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「なぁ、仁王の“さっき言ってたこと”って何だ?」
「え!?」
実は私も何のことだかサッパリ…。
………。
まさか「丸井なんかやめて俺にせえ」って…。
ははは…。
ないない。
あれこそ冗談だろう。
きっと泣いてる私を慰めるために…。
…だよね…?
「マネ?」
でも…からかうような空気じゃなかったよね…?
「マネ」
もしアレが本気なら…。
「マネ!!」
「え?」
つい考え込んでしまってブン太に呼ばれてるのにも気付かなかった。
「あ、うん。何?」
「“何?”じゃねぇよ。仁王に何て言われたんだよ」
「え…」
どうしてブン太はこんなに追求してくるんだろう…と、
そう思うよりも仁王の言った「俺にせぇ」って言葉が心に引っかかっていて
私は自然と口にしてしまった。
「仁王が“俺にせぇ”って…」
「…は?」
「“丸井なんかやめて俺にせぇ”って…」
「“丸井”って…俺…?」
「アンタ以外誰がいー‥」
ハッ!!!
私、今…何て…?
思わず手で自分の口を押さえる。
どうしよう
こんなの告白したも同じじゃない!!!
ブン太の顔が見れない!!!
「マネ」
「あ、あぁ!!もうコート行かないとヤバイよ!!真田に怒られちゃう!!!」
私はブン太と目を合さないように横切って部室を出ようとした
が、ブン太に腕を掴まれた。
「!!!」
「マネ」
ど、どうしよう…
もう私がブン太を好きってバレたよね…?
いう?いうべき?
告白するべき…?
「マネ…それってー‥」
------バンッ!!!
ブン太が何か言いかけたところドアが開いた。
立っているのは真田。
何やらご立腹な様子。
「丸井!!マネ!!!とっくに部活の時間だぞ!!!何をしている!!!」
助かった…と、言うべき…?
とにかく微妙な告白モードは免れたけど、さっきブン太が蹴ったロッカーは運悪く真田のロッカーで
少しヘコんでるのに気付いて「さっきまでは何ともなかったはずだ」と言う真田に仁王が
「丸井が“日頃の真田への恨み”とか言って蹴飛ばしてたぞ」
とウソを交えてちくり、
ブン太は延々と説教されて、
私は仁王の本音も分からなくて、
ブン太には中途半端な気持ちの伝え方になっちゃって、
とにかく今日
部活が終わったら話そう
まずは仁王と。
そして
その後にブン太。
ちゃんと自分の気持ちを伝えよう…。
#13終