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「あたし仁王と別れたから。そうゆうことで皆ヨロシク!!」
部室に来るなり、そう笑顔で話すマネ。
は?
ってゆーか…
お前等、昼休みの時はラブラブだったじゃねぇかよ。
意味わかんねぇ…。
#11 想い
「マネ、そこのドリンクとってもらってええか?」
「はーい」
マネと仁王…。
気まずい感じもなく普通に会話してる。
確かに部室に来るなり「別れたから」って淡々と話すくらいだもんな。
あの2人にいったい何があったんだ?
あー、やめやめ!!
今は部活中だ。
んなことばっか考えてないで集中集中!!
「なーんで、あの2人別れたんスカねぇ」
赤也め…
人がせっかく部活に集中しようと思った時に…!!
「まぁ元々勢いで付き合いだしたようなもんだったしな」
ジャッカルと赤也がサーブ練習待ちの俺の後ろに並ぶ。
「確かにあれは勢いッスよね。丸井先輩が煽ったんですから」
赤也の発言に黙ってた俺もさすがに口を挟みたくなった。
「何だ?俺が煽ったのが何か関係あんのか?」
「はぁ!?当たり前じゃないッスカ!!誰だって好きなヤツに-----‥」
「あぁ!!!赤也!!!真田が呼んでるぞ!!!」
赤也が話してる途中、邪魔をするようにジャッカルが割り込む。
「は?呼んでないじゃないッスカ」
「いいから!!!さっき探してたんだよ!!!真田ん所行って来い!!!」
そう赤也の背中を押してジャッカルも一緒に真田の所へと走って行った。
何なんだ?アイツ等…。
そもそも赤也は何を言いかけた…?
「おう、丸井ちょっとええか?」
「ん?」
振り向くと仁王が立っていた。
「せっかくお前さんに煽られて告白したのに振られてしもうたわ」
仁王は俺と目は合わさずにサーブを打ちながら話す。
ナイスサーブ。
「振られたって…お前等、昼休みの時は全然そんな素振りなかったじゃねぇかよ」
俺もサーブを打つ。
ナイスサーブ。
「俺は別れとうなかったよ。でもマネは俺のこと“お兄ちゃん”って言ったんよ」
「お兄…ちゃん…?」
「そう。俺が面倒見ええから好きと錯覚したらしいな」
「そ、そんなんで納得いってんのかよ」
「“来る者も拒まず去る者追わず”が俺の恋愛なんじゃ」
「はぁ!?」
「でも…そうだな…」
さっきまで遠くを見ていた仁王の目が俺に向いた。
その目は真剣で俺の目も引き付けられる。
「アイツがまた俺を頼ってきた時はもう逃がさんよ。別れたがっても許さん」
そう言うと仁王は俺に背を向けて歩き出した。
ビックリした…。
背筋が凍るかと思ったぜい。
何だよ仁王のヤツ!!
メチャメチャ怖い顔しやがって!!!
ってゆーか…
何で俺に言うの…?
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