「ただいま。って、丸井くんも赤也くんも一緒じゃん」


どうやらブン太と赤也は面識があるみたい。

２人は仁王のお姉さんに会釈をするとお互い顔を見合わせていた。


ってゆうか私も赤也達と同じこと考えてる気が…。




「で？その可愛い子は誰なのよ？」


お姉さんが私を見て仁王をつつく。



「俺の彼女」


やっぱり!!!

仁王の言ってた女子高生ってお姉さんのことだったんだ。



「おい仁王。何が“しつこい女子高生がいる”だよ!!まんまと騙されたぜ」


「騙したつもりはないぜよ？うちの姉貴が“彼女くらい作れ”ってしつこいから“彼女おる”って言って“会わせろ”と、いうふうになったんじゃし？」




確かに仁王の言ったことに間違いはない。

私達が勝手に“仁王に言い寄るしつこい女子高生”って思ってただけ。


でもお姉さんに合わせるなら最初からお姉さんって言えばいいじゃないよ!!!

性格悪いんだから!!!



「雅治にこんな可愛い彼女がいたなんて～!!名前は？ナニちゃん??」

「あ、始めましてマネって言います」

「ねぇマネちゃん、うちよって行くんでしょ？入って入って？」

「え？は、はぁ…」



私はお姉さんに腕を捕まれるとそのまま家に引きずりこまれた。

何てゆーか、凄い御姉様。



「マネセンパーイ!!」

「……入っちった…」

「悪いの２人とも。気をつけて帰りんしゃい」



そう言ってニッコリ笑顔で手を振って仁王も家に入って行った。

残された２人は




「なんつーか…巧妙な手口で家に招きこんだよな」

「絶対潰す!!!」



と、立ちすくんでいた。