背中合わせ
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
翌日学校。
小心者の私は学校をサボることもできず…。
トボトボと廊下を歩いている。
どうか丸井くんが私のことを忘れてくれていますように…。
そう祈っていた。
のに!!!
「おい、抹茶!!」
「え?」
振り向くと丸井くんがガムを噛みながら立っていて。
もちろん私は呆然と立ち尽くすことしか出来なくて。
って、“抹茶”って何!!?
昨日ちゃんと自己紹介したのに!!!
はぅぅ…やっぱり私の名前なんて覚えてくれないんだ…。
「あの写メ何?」
………。
あぁ…神様…これは何かの罰ですか…?
いったい私が何をしましたか?
ただただ静かに片想いを楽しんでいただけなのに…。
「あんな写りワリィの保存してんなよ。撮りたかったらちゃんと言えって。そしたらカメラ目線で格好良くキメテやんのによ」
え…?
「あと、コレやるよ。青リンゴ味のガム。抹茶の飴美味かったから御礼」
そう言って私の手の平にガムを置く丸井くん。
そのまま背をむけて歩いて行く。
このガム…
宝物だ…
じゃなくて!!!
問題はそこじゃない!!!
丸井くん、私が丸井くんを好きでいてもいいってこと!!?
でも、あ、じゃ、
名前…!!!
「ま、丸井くん!!」
私は丸井くんの後ろ姿に向かって精一杯叫んだ。
「ん?」
振り返る丸井くん。
凄い緊張する…。
でも…
うん!!
「あ、あの!!あたしの名前…!!」
「高橋直子だろい?」
「え?」
「ちゃんと覚えてるって。すげぇ印象的な自己紹介だったかんな」
そう言って笑った顔が可愛くて。
「もう忘れたりしねぇよ」
見てるだけで満足だったのに
何だかちょっと
欲張ってみたくなった。
今度本当に頼んでみようかな…
写メの撮影…。
END