しゃっくり
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「あ、柳…ヒック、柳なら何か知って…」
「しゃっくりとは横隔膜、または他の呼吸補助筋の強直性痙攣および 、声帯が閉じて“ヒック”という音が発生することが一定間隔で繰り返される現象で―、」
マスター柳、いきなりしゃっくりの説明をしだすミスターウィキペディア。
「なぁ柳、息止めたりとか驚かす方法以外で止める方法あんの?」
「そもそもしゃっくりが何故起こるのかを考えるとだな、」
「ちょ、柳、うんちくはいいから…ヒック、方法教えて…ひっく、いい加減辛い…」
柳の説明が長いと踏まえて急かすマネ。
かれこれ始まってから1時間たつ勢い。
「しゃっくりとは…たるんどる!!!!」
「真田、仕方ないじゃんか…ヒック」
「気合で止めんか!!気合で!!!」
「このヤロー…ヒック、」
真田の発言にイラッとするマネ。
「確かに気合で治まれば苦労は無いよなぁ」
「真田副部長くらいですよ、そんなことできるのは!」
丸井と切原からもブーイング。
「俺はそもそもしゃっくりなどなったりはせん!!」
さすが皇帝真田。
発言も自信満々ですね。
「しゃっくりが…ひっく、うつるものなら絶対にうつしてやるところなのに…ひっく」
そうマネが悔しがったところ、部室のドアが開き幸村とジャッカルがやって来た。
「どうかした?」
「何だ、まだ着替えも途中じゃないか」
「ちょと、色々あって…ひっく」
「マネ、しゃっくり?」
「うん、そうなの…ひっく」
マネが説明する前に気付いた幸村は「可哀想に。辛いね」と優しく頭を撫でた。
そんな幸村の優しさにジンとくるマネ。
「しゃっくりって1000回すると死んじゃうんだよ?もう何回くらいしてるの?」
「…え?」
「本当に可哀想に」
優しい表情なのに言うことは何とも恐ろしい幸村。
これには流石にマネも驚いたはず。
「う、うそーっ!!!!」
絶叫です。
「あ、あたし、多分もう100回以上はしてる!?」
そして焦りまくりながら連中に問いかけるマネ。
その姿を見ながら苦笑する柳。
「マネ、精市のは冗談だ。過去にしゃっくりが2年以上止まらなかった人間も存在している」
「な、なんだ…幸村驚かせないでよ」
「フフッ。驚かせればしゃっくり、止まると思ってね」
そう言われて気付いたマネ。
「あ!あたししゃっくり止ま―、ひっく」
止まってません。
「残念。止まったかと思ったのに」
「確かに今ちょっと長くしゃっくり出てなかったよな」
「止まったかと思ったんスけどね」
幸村の冗談でさすがに止まったかと全員思っていたが止まぬしゃっくり。
「ひっく、どうしよ…マジで辛い…ひっく」
「んー、結構本格的に苦しんでるね。どうしようか?蓮二、何かいい方法ないの?」
「うむ。色々とあるにはあるが…」
「息止めたりとかはもう試したぜ?」
「ダメでしたよね」
「驚かせ方が足りんかのう」
「マネさん、中々驚いてくれませんからね」
「確かに幸村の冗談でも止まらないくらいだしな…」
それぞれマネの心配をしている様子。
しかし一名だけは違った。
「しゃっくりも止められんとはたるんどる!!!」
真田、何時でも何処でも何でも全力な男。
「さ、真田…ひっく、絶対この苦しみを体験させてやる…ひっく」
真田を思い切り睨んで不機嫌なマネに幸村が一言。
「真田、そんなふうに言うならマネのしゃっくり止めてあげなよ」
「何?俺が?」
「自力じゃ止められなくて辛いんだから、そういう心を理解してあげるのも俺達部員の努めでしょ」
心優しい幸村。
マネの気持ちを察してなのか真田に
「ほら、早く止めてあげなよ」
命令。
部員全員が見守る中、真田と向き合うマネ。
「マネ、息を止めて深呼吸してみろ」
「それはもうやった!止まらなかっ、ひっく」
「…ならば水を飲ん―、」
「それも部室来る前にやった、ひっく」
「もう一度試してみんか!」
「何度やったってひっく、止まらないってば!!」
何故か喧嘩な雰囲気な2人。
そんな様子を呆れて見守る他のメンバー。
「ひっく、あぁもう!!真田のバカ!!!」
「なっ!!?バカだと!!?何故そうなる!!」
「気合で治るとか、ひっく、無茶苦茶言うからムカついてたの!!!ひっく」
「そ、そうか…」
「そうだよ!!真田とあたしは違うんだから、ひっく」
しゃっくりの苦しさからか真田へのイラつきからかマネの目にはうっすら涙が浮かんできた。
これにはさすがの真田も焦り出す。
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