だって男の子だもん!!
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「し、しかし制服だぞ」
「もし何か聞かれたら職場の制服とでも言え」
「そんなことでいいのか!!?」
「そうだ」
むちゃくちゃである。
「ささ!!早く買って来て下さい!!」
「お、押すな赤也!!」
全員に急かされながらレジへ向かう真田。
ハラハラしております。
そんな彼を少し離れた本棚の影から見守る6人。
「コ、コホン。す、すまんが…これを…」
真田、レジのお婆さんから視線を逸らしながら雑誌を裏にしてカウンターへ置いた。
しかしお婆さんはジーっと真田を見つめ
「お客さん…」
と、何やらボソッと呟いた。
何かを言われる前に言い訳をしまくる真田。
「わ、私はもう社会人だ!!今も仕事の帰りであって、会社の制服のまま来てしまった!!
そ、そういえば今日は妻と子供の誕生日で…そ、そうだなコレも買って行こう!!」
(ちょっ!!なんスカあれ!!マジうけるんスけど!!!)
(妻と子がいる設定とは。しかし妻と子供の誕生日というのは可笑しいだろう)
(すげぇ動揺っぷり!!)
(しかも絵本まで取り出したぞ!!)
(あの本は…“本当は怖いグリム童話”…?)
(カムフラージュでホラーを手にするとは…慌てすぎじゃのう)
焦る真田を誰一人助けようとせず黙視の6人。
「そ、それで、ご婦人、いくらか伺おう」
「えーっとねぇ、二冊でねぇ…ちょっと待ってねぇ、」
お婆さんは電卓を取り出した。
そしてゆっくりゆーっくり数字を押す。
会計にもたもたしていると店に女子高生が入って来た。
女子高生はティーン雑誌を手にすると真田の後ろに並んだ。
心なしか背後から軽蔑の視線を感じる真田。
(は、早くしてくれ……っ!!!!)
汗ダラダラです。
ふと柳達に助けを求めようと視線を向けると
誰もいなかった。
女子高生が店内に入って来たと同時に店から出たのだ。
他人のふり全開。
(おのれ……っ!!何故俺がこんな目に…っ!!!!)
・
・
・
「真田、おっつかれ~い!!」
やっとの思いで購入し、店から出て来た真田に一同笑顔でお出迎え。
「“お疲れ”ではない!!お前達!!これは幸村が欲しがっていたというのは嘘だな!!?」
そう怒る真田の持つ袋からエロ本だけを抜き取る柳。
真田の苦労などそっちのけでエロ本に集中する柳、丸井、ジャッカル、柳生、仁王、切原。
「聞いているのか!!?おい!!!」
怒鳴る真田を無視して店の前で盛り上がる6人。
「早く!!柳先輩早く紐といて下さいよ!!!」
「そう慌てるな」
「きつく結ばれとるのう」
「ってかソレ今日誰が持って帰んの?俺持って帰りてぇんだけどー」
「何我儘言ってるんだブン太」
「まずは私が借りてパソコンでポスターを作製して来ましょう」
「お前達ちゃんと俺の話を聞かんか!!しかもそれを買ったのは俺だぞ!!!」
やっと紐が解けた雑誌を真田に奪われ、ぎゃぁぎゃぁと道路の端でもめる7人。
そんな彼等の背後から…
「あっれー?皆何してるのー?」
その声に一斉に振り向く7人。
「「「マネ(さん)(先輩)!!!?」」」
そう、愛しのマネージャーマネさんが立っていた。
そしてその横に…
「揃いも揃って珍しいね」
魔王……じゃない、幸村部長もおいでです。
「「「ゆ、幸村(くん)(部長)…っ!!!!」」」
何で此処に!!?と焦りまくる面々。
「今ね、お医者さんから外出許可が出たから精ちゃんとお散歩してたの」
ピュアスマイルなマネにつられて引きつりながらも笑顔の7人。
「皆は何してたの?部活は?」
「きょ、今日は、俺達も幸村の見舞いへ行こうと思ってだな…」
「…あぁ。まさかこんな場所で会うとは思いもしなかったが」
「い、いやぁ~、それにしても外出許可とかいって元気そうで良かったぜ。な?ジャッカル」
「あ、あぁ。本当、元気そうで何より…」
「え、えぇ。私も心配していたのですよ」
「お、俺もじゃよ」
動揺しながら応える面々に幸村は
「そうなんだ。わざわざ悪いね。でも俺はマネだけがいればいいから来なくていいよ」
ズバッと笑顔。
「もう!!そんな言い方ないでしょ!!皆精ちゃんに会いたいんだよ!!」
「部活を休んでまで会いにこられても嬉しくないよ俺は」
「でもー、」
ぶぅーと膨れた顔で幸村に説教。
そんな姿に見入っている7人。
“可愛いなぁ”なんて見とれている場合ではありませんよ。
「弦ちゃん、その本なぁに?」
マネさんにエロ本がバレてしまった。
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