meisak-kun
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ひらひらと桜の花びらが舞い落ちる。今日からは新学期。女児アニメ界の名作、魔法少女に憧れて入学した竜宮小の7年生になる。新しいクラスは、どんな子たちと一緒になるんだろう。今年こそは友達をたくさん作って、魔法少女の先輩たちに一歩近づきたい…そんな想像をしながら歩くと竜宮小に到着した。
玄関の前に貼り出されているクラス分けの名簿から、自分の名前を探す。高城 みらい…高城 みらい…A組でもない、B組でもない…C組の一覧を上から見ると、自分の名前を見つけた。
「では、一人ずつ自己紹介をするワン」
始業式を終えて教室に入ると、ラッスィー先生がお決まりのセリフをいう。一番前の席から順に始まる自己紹介に、みんなのキャラの濃さにうまくやってけるのか段々と不安になる。何言おうかな、どうしよう…。考えているうちにだんだん自分の番が近づいてくる。
「松田名作です!名作はぜーんぶ好きです!よろしくお願いします!」
私の1つ前、松田名作くん。拍手をしながら他の人に比べて、少しキャラが薄い人がいてよかったなんて考える。ラッスィー先生に促され、椅子を引いて立ち上がり、深呼吸をして、一言。
「高城 みらいです…!好きな名作は、魔法少女アニメです!先輩達に近づけるようにがんばります!よろしくお願いします」
パチパチと拍手の音に照れくさくなる。私の後も問題なく進行し、自己紹介タイムは無事終了した。
始業式の日というのもあり、あっという間に今日の授業が終わった。ガヤガヤとした教室では、みんな帰りの支度をし始めていた。私も帰ろうと、帰る準備をしていると、ねぇねぇ、と前の席から声がする。
「えっと、名作くん?」
「そうだよ!みらいちゃんだよね?魔法少女に憧れてるんだ!」
名作くんのその言葉に、小さく頷く。憧れているだけで、魔法少女らしいことなんて全然できてないんだけど…と名作くんの言葉に付け加えると、名作くんは何か考えているようだった。
「僕がいうのもなんだけど…キャラが薄いんだよね」
その一言にチクリと胸が痛む。やっぱ私、キャラ薄いよね。わかってたけど、面と向かって言われたのは初めてで、少しショックを受ける。少し黙っていると、名作くんの後ろから男の子が現れた。
「こら名作!女の子に向かって失礼だろ!」
「ノキオいつの間に!みらいちゃんごめんね…」
名作くんに謝られて、大丈夫だよと言うと、名作くんの後ろから現れたノキオくんが私を指差して言った。
「よーし、みらいちゃん!今年からは魔法少女だ!」
自身満々に言われたそのセリフの意味が分からず、硬直してしまう。えっと、えっと…なんて言っていると、二人の後ろからさらに男の子が現れる。
「つまり、みらいさんが魔法少女に近づくお手伝いをするですね」
「肉弾戦ならまかせるまんねん…」
「も、も、面白そう!」
五人の男の子たちに囲まれて、代わる代わるそう言われる。この状況にプチパニックになりそうだけど、深呼吸をして少し落ち着く。みんなを見渡して、思わず
「みんな、キャラが濃いね…」
なんて言ってしまった。
ここから私の7年生が始まる。
今年こそは、魔法少女!
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