終わりと始まり
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「で、冷静になった?」
マヨナカテレビ内。
開口一番にそう告げた桜木に、全員が苦笑交じりで頷く。
「てゆーか、ユキさんの伝言怖過ぎ!」
「そう?」
桜木は首を傾げながら、スタスタと入り組んだ道を歩き出した。
「でも、冷静になってもらわないと久保君から話聞けないし」
「そりゃ、そうかもしれないっすけど……」
「てか、アイツがほんとに犯人なんですか?」
里中が訊けば、桜木は足を止めず「それは俺が今断定できるものじゃない」と返す。
「俺が出来たのは推測だけ。本人がいるなら、本人に聞いてから話すよ」
「はあ……」
「ところでユキサン、道ほんとうにこっちで合ってるクマ?」
「多分。昨日何ルートか試して、法則は掴んだから」
看板を無視して、シャドウを軽く蹴散らして。
「最初に久保君と話がしたいから、いいって言うまでは手を出さないでね」
そう言って簡単に、重厚な扉を開いた。
―久保君は、二人いた。
―シャドウと、本人。シャドウは虚ろで、本人は焦っている。
桜木はそれだけで分かったのか、ゆっくり久保に近づき、そして声をかけた。
「ねえ、久保美津雄君」
「……は?な、何だよ、お前」
「…アンタが本当にしたかったのは、殺人じゃないだろ?」
その瞬間、ほんの一瞬だけ、久保の顔色が変わる。
それを逃さず、桜木は口を開いた。
「君は、目立ちたかった。高尚な目的も、正義感もなく、ただ、……自分がいるんだって、見て欲しかった。
……違う?」
「……」
「でもそれは、構成された社会の規則には合わない」
淡々と、淡々と。
「君のした事は殺人。今の法律では、罪だ。
罪は贖わなければならない。何年かかっても、どのくらい辛いものでも」
「……」
「もしそれが贖い終わったら……そしたら今度は、」
――――。
ボソリと、小さな声で呟けば、久保は驚いたような顔で桜木を見る。
桜木はそれでも変わらず、「ダメかな?」と首をかしげた。
「……ほん、とうに?アンタ、俺の事、は……?」
「いいよ。まあ、こんな見た目の俺が言っても説得力ないけどね。
………さて、そろそろ本題に移ろうか」
―アンタのシャドウを、消滅させる。
そう告げれば久保は笑い、桜木に何かを言うと倒れこんだ。
そしてそのシャドウが形を変え、巨大な赤子が姿を現す。
「悠。皆も、準備はできてる?」
「勿論」
「バッチリっす!」
「じゃあ、掃討戦を初めよっか」
シャドウが作り上げた『みちびかれしゆうしゃ ミツオ』に対し、全員が攻撃態勢になった。
「回復が出来る奴はできるだけ前に出過ぎないで。攻撃の人もちゃんとアナライズを聞く事。
いい?」
「それ破ったら刀飛んで来るんでしょ!分かってますって!」
「……じゃあ、今回は蹴りもセットね」
「…ユキサン、今さり気なく一番得意なの追加したッスね…?」
巽が情けない声でそう返せば、他のメンバーがブッと噴き出す。
対する桜木はよく分かってなかったのか、コテンと首を傾げた。
「?だからそうならないように、頑張って」
「だーもう!わぁーってますって!」
「敵、来るよ!!」
久慈川の声に、一斉に駆け出す。
久保の大型シャドウはいつものシャドウや花村たちのシャドウとも違っていて、それでも桜木達はいつも通り戦い、いつも通り、シャドウを倒した。
マヨナカテレビ内。
開口一番にそう告げた桜木に、全員が苦笑交じりで頷く。
「てゆーか、ユキさんの伝言怖過ぎ!」
「そう?」
桜木は首を傾げながら、スタスタと入り組んだ道を歩き出した。
「でも、冷静になってもらわないと久保君から話聞けないし」
「そりゃ、そうかもしれないっすけど……」
「てか、アイツがほんとに犯人なんですか?」
里中が訊けば、桜木は足を止めず「それは俺が今断定できるものじゃない」と返す。
「俺が出来たのは推測だけ。本人がいるなら、本人に聞いてから話すよ」
「はあ……」
「ところでユキサン、道ほんとうにこっちで合ってるクマ?」
「多分。昨日何ルートか試して、法則は掴んだから」
看板を無視して、シャドウを軽く蹴散らして。
「最初に久保君と話がしたいから、いいって言うまでは手を出さないでね」
そう言って簡単に、重厚な扉を開いた。
―久保君は、二人いた。
―シャドウと、本人。シャドウは虚ろで、本人は焦っている。
桜木はそれだけで分かったのか、ゆっくり久保に近づき、そして声をかけた。
「ねえ、久保美津雄君」
「……は?な、何だよ、お前」
「…アンタが本当にしたかったのは、殺人じゃないだろ?」
その瞬間、ほんの一瞬だけ、久保の顔色が変わる。
それを逃さず、桜木は口を開いた。
「君は、目立ちたかった。高尚な目的も、正義感もなく、ただ、……自分がいるんだって、見て欲しかった。
……違う?」
「……」
「でもそれは、構成された社会の規則には合わない」
淡々と、淡々と。
「君のした事は殺人。今の法律では、罪だ。
罪は贖わなければならない。何年かかっても、どのくらい辛いものでも」
「……」
「もしそれが贖い終わったら……そしたら今度は、」
――――。
ボソリと、小さな声で呟けば、久保は驚いたような顔で桜木を見る。
桜木はそれでも変わらず、「ダメかな?」と首をかしげた。
「……ほん、とうに?アンタ、俺の事、は……?」
「いいよ。まあ、こんな見た目の俺が言っても説得力ないけどね。
………さて、そろそろ本題に移ろうか」
―アンタのシャドウを、消滅させる。
そう告げれば久保は笑い、桜木に何かを言うと倒れこんだ。
そしてそのシャドウが形を変え、巨大な赤子が姿を現す。
「悠。皆も、準備はできてる?」
「勿論」
「バッチリっす!」
「じゃあ、掃討戦を初めよっか」
シャドウが作り上げた『みちびかれしゆうしゃ ミツオ』に対し、全員が攻撃態勢になった。
「回復が出来る奴はできるだけ前に出過ぎないで。攻撃の人もちゃんとアナライズを聞く事。
いい?」
「それ破ったら刀飛んで来るんでしょ!分かってますって!」
「……じゃあ、今回は蹴りもセットね」
「…ユキサン、今さり気なく一番得意なの追加したッスね…?」
巽が情けない声でそう返せば、他のメンバーがブッと噴き出す。
対する桜木はよく分かってなかったのか、コテンと首を傾げた。
「?だからそうならないように、頑張って」
「だーもう!わぁーってますって!」
「敵、来るよ!!」
久慈川の声に、一斉に駆け出す。
久保の大型シャドウはいつものシャドウや花村たちのシャドウとも違っていて、それでも桜木達はいつも通り戦い、いつも通り、シャドウを倒した。