終わりと始まり
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『久保美津雄……君?』
電話口の向こうで、ノイズ交じりのユキさんの声が聞こえてくる。
ユキさんは相変わらずマヨナカテレビにいるらしく、俺は「はい」と言って話を続けた。
「今行方不明らしくて、それで、マヨナカテレビにも……」
『ふうん……成程』
「気配はしますか?」
『するよ。悠と同じような気配だけど』
「え」
同じような気配。そう言われ、思わず聞き返す。
するとユキさんは『なんとなく、だけど』と少し声を潜めた。
『陽介達と違うというか……いやでも、やっぱり悠とも少し違う。
何も無いのを恐れてる……何かがあることじゃなく、何か……』
「……?」
『影自体の中身がからっぽなんだよ。自分には何も無いんだって事を、その事実を恐れてるんだ。
だから見て欲しいと願う。だから注目を渇望する。
……ああ、”そういうこと”か』
ぽつり。ユキさんはそう一人で纏めると、『次に悠達が揃うのって、いつ?』とこっちに話を振ってくる。
「え?あ、ああ、えっと……確か、8月入った少し後だったかと……」
『じゃあ、集まれる日後で送って。その日バイト抜くから。
それと……皆に伝言頼める?』
「?はい」
『”冷静になれない奴は助けないから、そのつもりで”』
「……了解です」
きっと、皆が犯人探しに躍起になっていたのに対して釘うちをしたいんだろう。
俺は苦笑しながら了承し、そして電話を切った。
電話口の向こうで、ノイズ交じりのユキさんの声が聞こえてくる。
ユキさんは相変わらずマヨナカテレビにいるらしく、俺は「はい」と言って話を続けた。
「今行方不明らしくて、それで、マヨナカテレビにも……」
『ふうん……成程』
「気配はしますか?」
『するよ。悠と同じような気配だけど』
「え」
同じような気配。そう言われ、思わず聞き返す。
するとユキさんは『なんとなく、だけど』と少し声を潜めた。
『陽介達と違うというか……いやでも、やっぱり悠とも少し違う。
何も無いのを恐れてる……何かがあることじゃなく、何か……』
「……?」
『影自体の中身がからっぽなんだよ。自分には何も無いんだって事を、その事実を恐れてるんだ。
だから見て欲しいと願う。だから注目を渇望する。
……ああ、”そういうこと”か』
ぽつり。ユキさんはそう一人で纏めると、『次に悠達が揃うのって、いつ?』とこっちに話を振ってくる。
「え?あ、ああ、えっと……確か、8月入った少し後だったかと……」
『じゃあ、集まれる日後で送って。その日バイト抜くから。
それと……皆に伝言頼める?』
「?はい」
『”冷静になれない奴は助けないから、そのつもりで”』
「……了解です」
きっと、皆が犯人探しに躍起になっていたのに対して釘うちをしたいんだろう。
俺は苦笑しながら了承し、そして電話を切った。