新たな事件
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7月10日。
自称特別捜査隊に、重苦しい空気が流れていた。
自分達の学校の教師であるモロキン―諸岡の死体が、アパートの屋上の手すりに逆さになってぶら下がっていたのだ。
「…先生が死んだ、ねえ…まあ、手口がいつもと違いすぎて、模倣犯みたいだとは思うけど」
サラリとそう言って全員分の飲み物を置いたのは、バイト中の桜木だ。
花村の話を聞いてからそう纏めると、花村は「そうなんスけどね……」と苦笑する。
「何か、おかしいかな?」
「いや……そーいやユキさん、何通りも考えてるって言ってましたよね?」
「うん。まあその中にこの事件は想定してなかったけどね。
もしこの手口が今までの犯人と同一なら、だけど」
桜木は肩を竦め、「それで」と視線を移す。
「その人、誰?」
その視線の先に居たのは、にこにこと笑っている金髪碧眼の美少年。
彼は桜木に飛びついて、「ユキサーン!」と嬉しそうな声を上げた。
「クマ君?……へえ、凄いな」
「クマねー、猛特訓したクマ!テレビからも出てこれるようになったクマよ!」
「そっか。おめでとう」
桜木がクマの頭を撫でると、クマは目を細めてそれを享受する。
その光景を羨ましそうに花村達が見れば、桜木は「?」と首を傾げた。
「何?」
「なーんか……クマって役得だよなー」
「クマ?」
「いーよねー…、アタシたちだって、ユキさんに撫でられたいのにさー」
里中がぼそりと言う。
するとゆるりと桜木の手が伸び、ぽんぽんと軽く彼女の頭を叩いた。
彼女は「へ?」と目を丸くし、次の瞬間音を立てて顔を赤く染める。
「別に、撫でるくらいならいつでもできるけど」
「え、えええええとそのいえそれはめっそうも」
「千枝、落ち着いて」
「うわぁ、すげぇ……」
「流石桜木さんッスね」
「そうだな」
感心したように呟く男性陣をよそに、撫でられる事に耐え切れなくなったのか里中が「ちょ、タンマタンマ!」と桜木の手を押しやった。
「そ、そんなことより!これからりせちゃんとこ行くんでしょ?ユキさんもどうですか?」
「久慈川さんの?……バイトなら、あと少しで終わるけど」
「じゃ、一緒に行きましょうよ!きっとりせちゃんも、ユキさんに会いたがってますって!」
「ふうん…じゃあ、ちょっとだけ待っててね」
桜木は頷き、パタパタと中へ戻っていく。
そして数分後。ジュネスの入口前で待ち合わせた彼等は、久慈川の家に向かう事にした。
自称特別捜査隊に、重苦しい空気が流れていた。
自分達の学校の教師であるモロキン―諸岡の死体が、アパートの屋上の手すりに逆さになってぶら下がっていたのだ。
「…先生が死んだ、ねえ…まあ、手口がいつもと違いすぎて、模倣犯みたいだとは思うけど」
サラリとそう言って全員分の飲み物を置いたのは、バイト中の桜木だ。
花村の話を聞いてからそう纏めると、花村は「そうなんスけどね……」と苦笑する。
「何か、おかしいかな?」
「いや……そーいやユキさん、何通りも考えてるって言ってましたよね?」
「うん。まあその中にこの事件は想定してなかったけどね。
もしこの手口が今までの犯人と同一なら、だけど」
桜木は肩を竦め、「それで」と視線を移す。
「その人、誰?」
その視線の先に居たのは、にこにこと笑っている金髪碧眼の美少年。
彼は桜木に飛びついて、「ユキサーン!」と嬉しそうな声を上げた。
「クマ君?……へえ、凄いな」
「クマねー、猛特訓したクマ!テレビからも出てこれるようになったクマよ!」
「そっか。おめでとう」
桜木がクマの頭を撫でると、クマは目を細めてそれを享受する。
その光景を羨ましそうに花村達が見れば、桜木は「?」と首を傾げた。
「何?」
「なーんか……クマって役得だよなー」
「クマ?」
「いーよねー…、アタシたちだって、ユキさんに撫でられたいのにさー」
里中がぼそりと言う。
するとゆるりと桜木の手が伸び、ぽんぽんと軽く彼女の頭を叩いた。
彼女は「へ?」と目を丸くし、次の瞬間音を立てて顔を赤く染める。
「別に、撫でるくらいならいつでもできるけど」
「え、えええええとそのいえそれはめっそうも」
「千枝、落ち着いて」
「うわぁ、すげぇ……」
「流石桜木さんッスね」
「そうだな」
感心したように呟く男性陣をよそに、撫でられる事に耐え切れなくなったのか里中が「ちょ、タンマタンマ!」と桜木の手を押しやった。
「そ、そんなことより!これからりせちゃんとこ行くんでしょ?ユキさんもどうですか?」
「久慈川さんの?……バイトなら、あと少しで終わるけど」
「じゃ、一緒に行きましょうよ!きっとりせちゃんも、ユキさんに会いたがってますって!」
「ふうん…じゃあ、ちょっとだけ待っててね」
桜木は頷き、パタパタと中へ戻っていく。
そして数分後。ジュネスの入口前で待ち合わせた彼等は、久慈川の家に向かう事にした。