”演じる”
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一番上の、奥の部屋。
そこにたどり着いた途端、桜木は誰かに抱きしめられた。
『ユキさんなら分かってくれるよね!アタシのこ・と♡』
桜木は目を瞬かせ、そして自分の着ていたパーカーを抱きしめてきた本人―シャドウに着せる。
「……えっと、そんな格好してると、風邪ひくよ?まだ、そんなに暑くないし」
「いやユキさんそれ違う!」
「……ユキさんって、精神攻撃とかに対してカンストしてるよねー……」
「いや、多分あれは何も知らないだけっつーか……」
鳴上達が桜木の行動に呆れる一方で、シャドウは『フフッ、やっぱり優しいよね』と嬉しそうに微笑む。
すると久慈川本人は、「ユキさん、そいつから離れて!」と大声を出した。
桜木は二人を見て、そしてポツリという。
「…久慈川さん、”完璧に演じる”って、どういう事だと思う?」
「へ……?」
「俺は、”その性格だって自分だ”と信じる事だと思うんだ。
最初は騙してるみたいでも、そのうちそれは、本当の自分になる」
「……」
「憶測だけど、”りせちー”の姿は、過去に君がなりたかった姿だったんだ。
だから今の君とは少し合わなくて、でも変える事は少し難しい」
望んでいる事が違うから。
求めている物が、違うから。
―望まれているものと、違うから。
「でもね、だからって、今の君の求めている事を否定しちゃダメだよ。
それは辛いし、苦しいし、……我慢できなくなる事だってあるんだから」
桜木はシャドウの手を取り、久慈川の手を取り、そしてゆっくりと言葉を紡ぐ。
「君は変わっていいんだ。”本当の自分”っていうものは変わっていくんだから。
俺はそれを受け入れる。……君の笑顔がちゃんと見れるならね」
するとシャドウは泣き出しそうな顔になり、『でも、だって、』と声を上げる。
『無理よ、一度離れちゃったんだから。もうどうしようも、』
「なら、暴れていいよ」
『え……』
「今まで溜めてた言葉、全部吐き出すくらい暴れて。
そうすれば久慈川さんも受け入れやすくなる。俺は、大丈夫だからさ」
そう言いながら頭を撫でると、シャドウはまた嬉しそうな顔をして、そして大型シャドウへと姿を変えた。
桜木は久慈川に「落ち着いたら言って」とシャドウが落としたパーカーを着せると、シャドウに向き直った。
「……ユキサン大変クマ!こっちの攻撃が効かないクマよ!」
「攻撃、多分読まれてる。解析タイプなのかもね。……まあ、そんなのどうだっていいか」
地を蹴り、容赦なくシャドウを裂く。
「読まれているなら、そのまま攻撃するまでだ。
……”ハッター”、連続攻撃、行くよ」
ペルソナカードを形成し、彼はそれを壊さずに胸元に持っていった。
するとそれは彼に溶け込み、巨大な帽子屋が姿を現す。
「アギダイン、ブフダイン、ガルダイン、ジオダイン!!」
双剣を盾に変え、久慈川を守るようにしながら攻撃を繰り出す。
鳴上達もそれに合わせて攻撃をすれば、少しだけシャドウの動きが鈍くなってきた。
「……久慈川さん、そろそろ、大丈夫?」
桜木は問う。
すると久慈川は頷いて、桜木の隣に立った。
「あの子はアタシ。私がずっと我慢してた、もう一人のアタシ。
……ごめんね、もう、大丈夫だよ」
久慈川が手をシャドウに向けて広げれば、その中心にカードが形成される。
桜木はそれを見て、「メギドラオン」と一言だけ呟いた。
そこにたどり着いた途端、桜木は誰かに抱きしめられた。
『ユキさんなら分かってくれるよね!アタシのこ・と♡』
桜木は目を瞬かせ、そして自分の着ていたパーカーを抱きしめてきた本人―シャドウに着せる。
「……えっと、そんな格好してると、風邪ひくよ?まだ、そんなに暑くないし」
「いやユキさんそれ違う!」
「……ユキさんって、精神攻撃とかに対してカンストしてるよねー……」
「いや、多分あれは何も知らないだけっつーか……」
鳴上達が桜木の行動に呆れる一方で、シャドウは『フフッ、やっぱり優しいよね』と嬉しそうに微笑む。
すると久慈川本人は、「ユキさん、そいつから離れて!」と大声を出した。
桜木は二人を見て、そしてポツリという。
「…久慈川さん、”完璧に演じる”って、どういう事だと思う?」
「へ……?」
「俺は、”その性格だって自分だ”と信じる事だと思うんだ。
最初は騙してるみたいでも、そのうちそれは、本当の自分になる」
「……」
「憶測だけど、”りせちー”の姿は、過去に君がなりたかった姿だったんだ。
だから今の君とは少し合わなくて、でも変える事は少し難しい」
望んでいる事が違うから。
求めている物が、違うから。
―望まれているものと、違うから。
「でもね、だからって、今の君の求めている事を否定しちゃダメだよ。
それは辛いし、苦しいし、……我慢できなくなる事だってあるんだから」
桜木はシャドウの手を取り、久慈川の手を取り、そしてゆっくりと言葉を紡ぐ。
「君は変わっていいんだ。”本当の自分”っていうものは変わっていくんだから。
俺はそれを受け入れる。……君の笑顔がちゃんと見れるならね」
するとシャドウは泣き出しそうな顔になり、『でも、だって、』と声を上げる。
『無理よ、一度離れちゃったんだから。もうどうしようも、』
「なら、暴れていいよ」
『え……』
「今まで溜めてた言葉、全部吐き出すくらい暴れて。
そうすれば久慈川さんも受け入れやすくなる。俺は、大丈夫だからさ」
そう言いながら頭を撫でると、シャドウはまた嬉しそうな顔をして、そして大型シャドウへと姿を変えた。
桜木は久慈川に「落ち着いたら言って」とシャドウが落としたパーカーを着せると、シャドウに向き直った。
「……ユキサン大変クマ!こっちの攻撃が効かないクマよ!」
「攻撃、多分読まれてる。解析タイプなのかもね。……まあ、そんなのどうだっていいか」
地を蹴り、容赦なくシャドウを裂く。
「読まれているなら、そのまま攻撃するまでだ。
……”ハッター”、連続攻撃、行くよ」
ペルソナカードを形成し、彼はそれを壊さずに胸元に持っていった。
するとそれは彼に溶け込み、巨大な帽子屋が姿を現す。
「アギダイン、ブフダイン、ガルダイン、ジオダイン!!」
双剣を盾に変え、久慈川を守るようにしながら攻撃を繰り出す。
鳴上達もそれに合わせて攻撃をすれば、少しだけシャドウの動きが鈍くなってきた。
「……久慈川さん、そろそろ、大丈夫?」
桜木は問う。
すると久慈川は頷いて、桜木の隣に立った。
「あの子はアタシ。私がずっと我慢してた、もう一人のアタシ。
……ごめんね、もう、大丈夫だよ」
久慈川が手をシャドウに向けて広げれば、その中心にカードが形成される。
桜木はそれを見て、「メギドラオン」と一言だけ呟いた。