可能性の光
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「それで。事件の全貌はどれくらい掴めたんですか?」
屋上。皆で昼食を取りながら、白鐘が声を発した。
きっと鳴上が話したんだろう。皆も黙って桜木を見ている。
別に、もう隠しておく事でもない。桜木は少し瞬きして、「大体は」と答える。
「すべての始まり、悠達にペルソナを与え、アメノサギリを生み出した存在。
その存在がしたい事を推測すれば、ある程度は、って感じ」
「と、言うと?」
「アメノサギリの言ってた言葉だよ。
夢を見ていたい、虚ろの世界でいい、それはすべからく、人の欲望だ。
もしここの土地の人の思いを、この世界の多くの人の思いを叶えようとしていた第三者がいたら?」
「……」
「エレボスだって、ただ起こされて死をもたらそうとした。神様や自然っていうものは、そのくらい純粋で理不尽なんだ。
アメノサギリを生み出せる、ペルソナを与えられるっていうのも、神様くらいだろうし。
だからはじまりは神様で、恐らくは悠のペルソナの対……イザナミが妥当じゃないかな。……ってくらいかな」
そう言うと立ち上がり、「突拍子もないでしょ」と苦笑した。
「俺、いつもこのくらいで考えてるんだ。一応、人間が犯人だったらって線も考えてはいるけど。
証拠も足りないし、まずいつ悠達に与えたんだっていうところも足りない」
「……だから、あの時も言わなかった」
「うん。今は、君達がそんなに猪突猛進はしないだろうって信じてるから話してる」
かしゃん。金網に背中を少し預け、話は続く。
「俺のペルソナは、元からあった素質が少し変容したもの。悠以外の子達のペルソナは、マヨナカテレビで自分と対峙してから生じたもの。
なら、俺達と悠の違いは何か。っていう話になるんだけど」
そこまで言うと一度区切り、鳴上に近づいた。
「悠がここに来てから、殆ど同じ場所や人に出会っている。そもそも内部で生じるものだったら、もっと沢山の人がペルソナを持ってるはずだし。
だから、あるとしたらここと外の境目。それと、人。
悠、ここに来た日、この町で誰と喋ったか覚えてる?」
「え、っと……堂島さん、菜々子ちゃん、ユキさん、それと……」
「それと?」
「ガソリンスタンドの、店員……」
「それか」と桜木が呟き、白鐘達は勢いよく立ち上がる。
しかし桜木は「落ち着いてね」と言って、目で座らせた。
「今まで攻撃してこないんだったら、すぐ対処しなきゃいけない事でもない。
まずは出来る限り経験値を上げて、装備とかを充実させた方が良い」
「そ、そうっすね……」
「それに。2月には期末試験があるでしょ?
ちゃんとした点を取ってくれないと、事件が解決しても嬉しくないよ」
ジトっとした目で言われたその言葉に、鳴上や天城、白鐘を除いたメンバーが「げっ」と声を上げた。
屋上。皆で昼食を取りながら、白鐘が声を発した。
きっと鳴上が話したんだろう。皆も黙って桜木を見ている。
別に、もう隠しておく事でもない。桜木は少し瞬きして、「大体は」と答える。
「すべての始まり、悠達にペルソナを与え、アメノサギリを生み出した存在。
その存在がしたい事を推測すれば、ある程度は、って感じ」
「と、言うと?」
「アメノサギリの言ってた言葉だよ。
夢を見ていたい、虚ろの世界でいい、それはすべからく、人の欲望だ。
もしここの土地の人の思いを、この世界の多くの人の思いを叶えようとしていた第三者がいたら?」
「……」
「エレボスだって、ただ起こされて死をもたらそうとした。神様や自然っていうものは、そのくらい純粋で理不尽なんだ。
アメノサギリを生み出せる、ペルソナを与えられるっていうのも、神様くらいだろうし。
だからはじまりは神様で、恐らくは悠のペルソナの対……イザナミが妥当じゃないかな。……ってくらいかな」
そう言うと立ち上がり、「突拍子もないでしょ」と苦笑した。
「俺、いつもこのくらいで考えてるんだ。一応、人間が犯人だったらって線も考えてはいるけど。
証拠も足りないし、まずいつ悠達に与えたんだっていうところも足りない」
「……だから、あの時も言わなかった」
「うん。今は、君達がそんなに猪突猛進はしないだろうって信じてるから話してる」
かしゃん。金網に背中を少し預け、話は続く。
「俺のペルソナは、元からあった素質が少し変容したもの。悠以外の子達のペルソナは、マヨナカテレビで自分と対峙してから生じたもの。
なら、俺達と悠の違いは何か。っていう話になるんだけど」
そこまで言うと一度区切り、鳴上に近づいた。
「悠がここに来てから、殆ど同じ場所や人に出会っている。そもそも内部で生じるものだったら、もっと沢山の人がペルソナを持ってるはずだし。
だから、あるとしたらここと外の境目。それと、人。
悠、ここに来た日、この町で誰と喋ったか覚えてる?」
「え、っと……堂島さん、菜々子ちゃん、ユキさん、それと……」
「それと?」
「ガソリンスタンドの、店員……」
「それか」と桜木が呟き、白鐘達は勢いよく立ち上がる。
しかし桜木は「落ち着いてね」と言って、目で座らせた。
「今まで攻撃してこないんだったら、すぐ対処しなきゃいけない事でもない。
まずは出来る限り経験値を上げて、装備とかを充実させた方が良い」
「そ、そうっすね……」
「それに。2月には期末試験があるでしょ?
ちゃんとした点を取ってくれないと、事件が解決しても嬉しくないよ」
ジトっとした目で言われたその言葉に、鳴上や天城、白鐘を除いたメンバーが「げっ」と声を上げた。