門の前
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大きな目玉は、喋りかけてくる。
『人間は……ことごとくシャドウとなる。そして……平らかにひとつとなった世界に、秩序の主として私が降りるのだ』
『こちら側も向こう側も……共に程なく、二度とは晴れぬ霧に閉ざされる。
人に望まれた穏やかなりし世界だ……』
『私は……アメノサギリ。
霧を統べしもの、人の意に呼び起されしもの。
おまえたちが何者をくじこうとも、世界の浸食は止まらない』
『もはやすべては時の問題……
おまえたちは大衆の意思を煽り熱狂させる……良い役者であった。……が、それも終わりだ』
『すぐにもシャドウとなり現実を忘れ、霧の闇の中で蠢く存在になるであろう……』
『私は人を望みの前途へと導く者。人自らが虚構と現との区別を否とした。
心の平らかを望めど現実では叶わぬゆえだ……』
『そう……人自らがこうなることを望んだのだ。我が望みは人の望み……
それゆえ私はこちらの世界を膨張させると決めた……』
「……アメノサギリ。貴方は、ニュクスと同じなんだな。でも、違う」
桜木はカードに触れ、ペルソナを召喚する。
「人間がいくら望んだって、俺は破滅を止める。我が儘でいい。身勝手でいい。俺はそうやって生きてきたから」
そう言って、真正面からアメノサギリに向き直った。
「俺は、まだ現実を生きていたいんだ。夢なんて、もう要らない」
ハッター、行くよ。
地を蹴って、眼前に飛び込む。
あ、大丈夫だ。鳴上達は、すぐにそう思った。
あまりに綺麗な攻撃に、すばやい回避。攻撃が当たらなくなっても回復やバフに力を注ぎ、行動の一切に無駄がない。
「これで……終わりだ」
一撃でその目を穿つと、パキンと割れる音がした。
『そうか……おまえは、奇跡を起こした者だったのか』
『だから、私の力が及びにくかった……おまえのシャドウだけは、おまえ自身から直接作られていた』
『なるほど……それがおまえの、人の可能性か……』
「……ごめんね。貴方の世界は、ほんの少しだけ心地よかった」
光の粒となり消えていくアメノサギリに、桜木はぽつりと言う。
「さよなら、アメノサギリ」
『人間は……ことごとくシャドウとなる。そして……平らかにひとつとなった世界に、秩序の主として私が降りるのだ』
『こちら側も向こう側も……共に程なく、二度とは晴れぬ霧に閉ざされる。
人に望まれた穏やかなりし世界だ……』
『私は……アメノサギリ。
霧を統べしもの、人の意に呼び起されしもの。
おまえたちが何者をくじこうとも、世界の浸食は止まらない』
『もはやすべては時の問題……
おまえたちは大衆の意思を煽り熱狂させる……良い役者であった。……が、それも終わりだ』
『すぐにもシャドウとなり現実を忘れ、霧の闇の中で蠢く存在になるであろう……』
『私は人を望みの前途へと導く者。人自らが虚構と現との区別を否とした。
心の平らかを望めど現実では叶わぬゆえだ……』
『そう……人自らがこうなることを望んだのだ。我が望みは人の望み……
それゆえ私はこちらの世界を膨張させると決めた……』
「……アメノサギリ。貴方は、ニュクスと同じなんだな。でも、違う」
桜木はカードに触れ、ペルソナを召喚する。
「人間がいくら望んだって、俺は破滅を止める。我が儘でいい。身勝手でいい。俺はそうやって生きてきたから」
そう言って、真正面からアメノサギリに向き直った。
「俺は、まだ現実を生きていたいんだ。夢なんて、もう要らない」
ハッター、行くよ。
地を蹴って、眼前に飛び込む。
あ、大丈夫だ。鳴上達は、すぐにそう思った。
あまりに綺麗な攻撃に、すばやい回避。攻撃が当たらなくなっても回復やバフに力を注ぎ、行動の一切に無駄がない。
「これで……終わりだ」
一撃でその目を穿つと、パキンと割れる音がした。
『そうか……おまえは、奇跡を起こした者だったのか』
『だから、私の力が及びにくかった……おまえのシャドウだけは、おまえ自身から直接作られていた』
『なるほど……それがおまえの、人の可能性か……』
「……ごめんね。貴方の世界は、ほんの少しだけ心地よかった」
光の粒となり消えていくアメノサギリに、桜木はぽつりと言う。
「さよなら、アメノサギリ」