暗転
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深夜。マヨナカテレビ。
しんと静まり返った町に、深い霧が立ち込め、ノイズが走る。
『裏切られた者は、崩壊する他ない』
冷たく、朗々と響く声。
いつか聞いたその声は、しかし機械的で、見えた手も人の形をしているのかさえ怪しかった。
『此処はマヨナカテレビ。抑制しきれない己が欲を曝け出し、暴れ、己さえ殺していく処刑場。
我は後戻りの出来ない泥の底で、只只自責を重ねるのみ』
手は開き、そしてつと、テレビの正面へと向けられる。
『裏切った者よ、汝等は我の言葉を知り得たのか?
我の過去を、感情を、真に知り得たのか?
―否。汝等にとって、我は所詮その程度であったのだろう。
それも知らずに愚かな信に耽り、嗚呼、我は何と手前勝手だったのだろうか!』
声のノイズが酷い。大きな笑い声さえ、まともに聞き取れない。
『我、汝等を恨まず。其れ、恨みたりとも何事を為すことも出来ぬと知るが故なり。
我、汝等を責めず。其れ、この事全て我に責有ると知るが故なり。
我、汝等と関わらず。其れ、最早我が汝等に為すべき事無しと知るが故なり。
……我、汝等を知らず。其れ、終に汝等に信用を持ち得なかったが故なり』
ノイズの中で、黒く見えていた手が僅かに、細い人の手のように映る。
『全ては過去の事。後悔は先に立たず、省みても遅し。
願わくば、我が汝らの望む、最悪醜悪の怪物たらん事を……』
そうして、マヨナカテレビは終わった。
しんと静まり返った町に、深い霧が立ち込め、ノイズが走る。
『裏切られた者は、崩壊する他ない』
冷たく、朗々と響く声。
いつか聞いたその声は、しかし機械的で、見えた手も人の形をしているのかさえ怪しかった。
『此処はマヨナカテレビ。抑制しきれない己が欲を曝け出し、暴れ、己さえ殺していく処刑場。
我は後戻りの出来ない泥の底で、只只自責を重ねるのみ』
手は開き、そしてつと、テレビの正面へと向けられる。
『裏切った者よ、汝等は我の言葉を知り得たのか?
我の過去を、感情を、真に知り得たのか?
―否。汝等にとって、我は所詮その程度であったのだろう。
それも知らずに愚かな信に耽り、嗚呼、我は何と手前勝手だったのだろうか!』
声のノイズが酷い。大きな笑い声さえ、まともに聞き取れない。
『我、汝等を恨まず。其れ、恨みたりとも何事を為すことも出来ぬと知るが故なり。
我、汝等を責めず。其れ、この事全て我に責有ると知るが故なり。
我、汝等と関わらず。其れ、最早我が汝等に為すべき事無しと知るが故なり。
……我、汝等を知らず。其れ、終に汝等に信用を持ち得なかったが故なり』
ノイズの中で、黒く見えていた手が僅かに、細い人の手のように映る。
『全ては過去の事。後悔は先に立たず、省みても遅し。
願わくば、我が汝らの望む、最悪醜悪の怪物たらん事を……』
そうして、マヨナカテレビは終わった。