暗転
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心臓が痛い。
頭がグラグラする。
吐き気がする。
目の前が、大嫌いな、真っ暗だ。
おれは、……おれはこんなに、みにくかったのか。
「……ユキ君」
「せ、んせ……?」
ぼんやりと、白が見える。それに近づこうとして、がくりと膝を折った。
「ッユキ君!!?」
「ごめんな、さ……暗い……何も、見え、な……」
頭から腕に、冷たい空気が送られる。
息が、つらい。
もう、何も考えられない。何も、見えない。
「ユキ君、もう少し我慢してね。今、ベッドに運ぶからね」
近くのドアが、開けられる音がした。
しばらくして、ゆっくりとどこかに腰を下ろした。ふかふかしている。ベッドだろうか。
「っ……、は、……ごめ、な、さ……」
「ううん、いいんだよ。ほら、ゆっくり息を吐いて……吸って……」
「……どうしたの?何か、辛い事があった?」
「…ななこ、ちゃ……が、しんじゃ、って……」
「うん」
「おれ、アイツらのきもち、わかんな、て、……なかまじゃ、ない、ぶがいしゃだって、いわ、れ……」
「そっか……辛かったね……怖かったよね……」
「ちが……おれ、が、わるくって……なのに、しんぞ、が、くるし、……ッ、なんで、おれ、」
ひく、と喉がなる。制御できない何かが心臓の周りをグルグルと回って、外へ外へと溢れ出そうになっていた。
「せん、せ、おねが、……あばれない、よ、に、こうそく、を………」
「……うん。わかった」
準備してくるね、と医者が去って、耳鳴りだけがそこに残る。
もう、分かっていた。
長く長く伸びるその影にいる、『彼』の事。
「ぃ、……たぁ、」
『……呼んだか?』
気配だけが、そこにあった。
「……イーター、……クマを、皆を、俺とシャドウから、守って……おね、が、い……」
『……』
「も、し……俺が、アイツ等を殺しそうに、なったら、……お前が、俺を殺して、くれ……」
薄れそうな意識を必死に繋ぎとめて、そしてかすれた声で、その暗闇に乞う。
「もう、誰かを殺したくない……」
『……分かった』
感情を有する、絶望の化け物。
彼と約束を結んだ、もう一つの彼。
そんな死神の、新しい役目だった。
『我は汝、汝は我……我、汝の”影”となり、汝の望みを遂行する』
頭がグラグラする。
吐き気がする。
目の前が、大嫌いな、真っ暗だ。
おれは、……おれはこんなに、みにくかったのか。
「……ユキ君」
「せ、んせ……?」
ぼんやりと、白が見える。それに近づこうとして、がくりと膝を折った。
「ッユキ君!!?」
「ごめんな、さ……暗い……何も、見え、な……」
頭から腕に、冷たい空気が送られる。
息が、つらい。
もう、何も考えられない。何も、見えない。
「ユキ君、もう少し我慢してね。今、ベッドに運ぶからね」
近くのドアが、開けられる音がした。
しばらくして、ゆっくりとどこかに腰を下ろした。ふかふかしている。ベッドだろうか。
「っ……、は、……ごめ、な、さ……」
「ううん、いいんだよ。ほら、ゆっくり息を吐いて……吸って……」
「……どうしたの?何か、辛い事があった?」
「…ななこ、ちゃ……が、しんじゃ、って……」
「うん」
「おれ、アイツらのきもち、わかんな、て、……なかまじゃ、ない、ぶがいしゃだって、いわ、れ……」
「そっか……辛かったね……怖かったよね……」
「ちが……おれ、が、わるくって……なのに、しんぞ、が、くるし、……ッ、なんで、おれ、」
ひく、と喉がなる。制御できない何かが心臓の周りをグルグルと回って、外へ外へと溢れ出そうになっていた。
「せん、せ、おねが、……あばれない、よ、に、こうそく、を………」
「……うん。わかった」
準備してくるね、と医者が去って、耳鳴りだけがそこに残る。
もう、分かっていた。
長く長く伸びるその影にいる、『彼』の事。
「ぃ、……たぁ、」
『……呼んだか?』
気配だけが、そこにあった。
「……イーター、……クマを、皆を、俺とシャドウから、守って……おね、が、い……」
『……』
「も、し……俺が、アイツ等を殺しそうに、なったら、……お前が、俺を殺して、くれ……」
薄れそうな意識を必死に繋ぎとめて、そしてかすれた声で、その暗闇に乞う。
「もう、誰かを殺したくない……」
『……分かった』
感情を有する、絶望の化け物。
彼と約束を結んだ、もう一つの彼。
そんな死神の、新しい役目だった。
『我は汝、汝は我……我、汝の”影”となり、汝の望みを遂行する』