不参加の文化祭
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『お疲れ様』
何度目かの着信音が止んだ後。そんないつも通りの声が聞こえて、ほっと胸をなでおろす。
「そちらも、バイトお疲れ様です。今大丈夫ですか?」
『うん。丁度終わったところだから。それで、何?』
何か用があったんでしょと、声は続いた。
「今、文化祭の打ち上げで天城の旅館に泊まろうって話になってて……ユキさんもどうですか?」
菜々子ちゃんも泊まるんですけど。そう言うと、少し怪訝そうな声が返ってくる。
『泊まり……?俺は文化祭に参加してないし、別にいいよ』
「そ……」
「そーんなこと言わずに!」
鳴上の声を遮ったのは久慈川だ。
「ユキさん、ここ最近あんまり休んでなさそうっていうか……ほぼ毎日ジュネスにいません?」
『……週に一度は休んでるよ』
「げっまさか週6!?本気で!?」
『……そんなに大した事はしてないよ。やれるからやってるだけ』
はあ。そんなため息が聞こえてきて、そしてしばらく間を置いて『悠』と名前を呼ばれた。
「はい」
『拒否権はありそう?』
「そうですね……
一応あるとは思いますけど、来なかったら皆悲しみますよ」
『……』
「菜々子ちゃんも」
元から、あまりこうした親睦を深めることに気が乗る人じゃないけど。
少しでも、傍に居れたら。そう思いながら、返事を待つ。
すると間を置いて、何かを書き込む音が聞こえてきた。
『……少し用事済ませてから行く。それでいい?』
「ええ」
「やりぃ!」
『そんなに喜ぶ事……?じゃあ、後で』
プツッ。
いつも通り、相手の返事をあまり待たない切り方。
最近、少し様子がおかしいように思っていたけど、杞憂だったようだ。
はしゃぐ菜々子を微笑ましく見つめながら、俺たちも宿に向かおうと顔を見合わせ笑った。
何度目かの着信音が止んだ後。そんないつも通りの声が聞こえて、ほっと胸をなでおろす。
「そちらも、バイトお疲れ様です。今大丈夫ですか?」
『うん。丁度終わったところだから。それで、何?』
何か用があったんでしょと、声は続いた。
「今、文化祭の打ち上げで天城の旅館に泊まろうって話になってて……ユキさんもどうですか?」
菜々子ちゃんも泊まるんですけど。そう言うと、少し怪訝そうな声が返ってくる。
『泊まり……?俺は文化祭に参加してないし、別にいいよ』
「そ……」
「そーんなこと言わずに!」
鳴上の声を遮ったのは久慈川だ。
「ユキさん、ここ最近あんまり休んでなさそうっていうか……ほぼ毎日ジュネスにいません?」
『……週に一度は休んでるよ』
「げっまさか週6!?本気で!?」
『……そんなに大した事はしてないよ。やれるからやってるだけ』
はあ。そんなため息が聞こえてきて、そしてしばらく間を置いて『悠』と名前を呼ばれた。
「はい」
『拒否権はありそう?』
「そうですね……
一応あるとは思いますけど、来なかったら皆悲しみますよ」
『……』
「菜々子ちゃんも」
元から、あまりこうした親睦を深めることに気が乗る人じゃないけど。
少しでも、傍に居れたら。そう思いながら、返事を待つ。
すると間を置いて、何かを書き込む音が聞こえてきた。
『……少し用事済ませてから行く。それでいい?』
「ええ」
「やりぃ!」
『そんなに喜ぶ事……?じゃあ、後で』
プツッ。
いつも通り、相手の返事をあまり待たない切り方。
最近、少し様子がおかしいように思っていたけど、杞憂だったようだ。
はしゃぐ菜々子を微笑ましく見つめながら、俺たちも宿に向かおうと顔を見合わせ笑った。