転校生
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11月15日。
待ち合わせ時刻の五分前に着き、時計を確認しながら有里は桜木を待っていた。
昨日のメールの事もあって、どこかそわそわした空気を漂わせる。
携帯を取り出してメールを見ていると、「湊」と声をかけられた。
「ユキ……っ!?」
振り向き、絶句。
「……どうしたの?」
白い前髪をピンでとめ、青いつり目をした”美少女”がそこに立っていた。
白い長シャツの上に深緑色のジャケット風のベスト、そして胸元には大きな白いリボンがあしらわれている。
下は黒のプリーツスカートにガーターベルトで絶対領域を編み出す黒ニーハイ。膝から下は茶色のブーツで覆われていて、細長い脚が強調されていた。
「……えっと、ユキ、だよね?」
「そうだよ」
”彼女”は首肯し、一度ピンを外して前髪を戻す。
それはどう見ても桜木で、彼はもう一度ピンを戻すと目を細めた。
「いつもここら辺で買い物するときは、これで来てるから。
噂に上がってるのは”青年”だし、あまり気にされない」
「そ、そうなんだ……でも、それならいつものウィッグとかでも……」
「黒髪の場合は、周りの生徒からの被害が湊に行くでしょ?いくら目の色変えても、遠目からはあんまりわかんないだろうし、だったらこっちの方が楽かなって」
バレたら大変だけどね、なんて平然という彼に、有里は思わず「服、どうしたの?」と尋ねる。
「服はよく分かんないから、それっぽいの買って普段着と合わせてるだけ」
「そう……えっと、女装癖とかじゃないんだよね?」
「……女装癖なんてないよ。これだって、なんでまだバレてないのか不思議なくらいだし」
桜木はジトリと有里を見て、小さく息を吐いた。
自身が中性的な顔立ちをしていて、ましてやガタイのいい体型をしておらず女装していても違和感のないことなど、桜木は気づいてさえいない。
「ほら、行こ」
有里が見とれていると桜木はグイとその手を引っ張り、どんどんと突き進んでいく。
有里は慌てて、歩幅を合わせるように隣についた。
「まずは、何を買えばいいんだ?」
「えっとね……」
待ち合わせ時刻の五分前に着き、時計を確認しながら有里は桜木を待っていた。
昨日のメールの事もあって、どこかそわそわした空気を漂わせる。
携帯を取り出してメールを見ていると、「湊」と声をかけられた。
「ユキ……っ!?」
振り向き、絶句。
「……どうしたの?」
白い前髪をピンでとめ、青いつり目をした”美少女”がそこに立っていた。
白い長シャツの上に深緑色のジャケット風のベスト、そして胸元には大きな白いリボンがあしらわれている。
下は黒のプリーツスカートにガーターベルトで絶対領域を編み出す黒ニーハイ。膝から下は茶色のブーツで覆われていて、細長い脚が強調されていた。
「……えっと、ユキ、だよね?」
「そうだよ」
”彼女”は首肯し、一度ピンを外して前髪を戻す。
それはどう見ても桜木で、彼はもう一度ピンを戻すと目を細めた。
「いつもここら辺で買い物するときは、これで来てるから。
噂に上がってるのは”青年”だし、あまり気にされない」
「そ、そうなんだ……でも、それならいつものウィッグとかでも……」
「黒髪の場合は、周りの生徒からの被害が湊に行くでしょ?いくら目の色変えても、遠目からはあんまりわかんないだろうし、だったらこっちの方が楽かなって」
バレたら大変だけどね、なんて平然という彼に、有里は思わず「服、どうしたの?」と尋ねる。
「服はよく分かんないから、それっぽいの買って普段着と合わせてるだけ」
「そう……えっと、女装癖とかじゃないんだよね?」
「……女装癖なんてないよ。これだって、なんでまだバレてないのか不思議なくらいだし」
桜木はジトリと有里を見て、小さく息を吐いた。
自身が中性的な顔立ちをしていて、ましてやガタイのいい体型をしておらず女装していても違和感のないことなど、桜木は気づいてさえいない。
「ほら、行こ」
有里が見とれていると桜木はグイとその手を引っ張り、どんどんと突き進んでいく。
有里は慌てて、歩幅を合わせるように隣についた。
「まずは、何を買えばいいんだ?」
「えっとね……」