転校生
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『今日なんかずっと見てきたけど、何かあった?』
帰るときの、着信メール。
直球で訊ねてきた彼に苦笑しながら、小さな嫉妬心に気づかれないよう返事を打つ。
『いや、今日来た転校生と、仲良いなと思っただけ。
そういえば、旅行の準備とかしてる?』
『校舎案内したら懐かれた。
してない。というより、何を買えばいいのか知らない』
(ああ、そう言えば旅行に行ったことないって言ってたっけ)
『そう。ならさ、今度の休日一緒に買いに行かない?』
『そうしてもらえると助かる』
その返事の次のメールには、いつ、どこで買い物をするかが箇条書きに打たれた文字が羅列してあった。
それに了解と送ると、今回はそれに対する返事まできた。
『楽しみにしてる』
(……何か、あったんだろうか?)
嬉しさよりも前に、不安を感じる文面だった。
彼は、ユキは”楽しい”という感情を知らない。それどころか、殆どの感情が曖昧だと、本人だって言っていた。
なら、何故こんなメールが来るんだろうか?
(…………)
何もなければいいんだけれど。
僕は小さくため息をついて、携帯をポケットに入れ帰り支度を始めた。
帰るときの、着信メール。
直球で訊ねてきた彼に苦笑しながら、小さな嫉妬心に気づかれないよう返事を打つ。
『いや、今日来た転校生と、仲良いなと思っただけ。
そういえば、旅行の準備とかしてる?』
『校舎案内したら懐かれた。
してない。というより、何を買えばいいのか知らない』
(ああ、そう言えば旅行に行ったことないって言ってたっけ)
『そう。ならさ、今度の休日一緒に買いに行かない?』
『そうしてもらえると助かる』
その返事の次のメールには、いつ、どこで買い物をするかが箇条書きに打たれた文字が羅列してあった。
それに了解と送ると、今回はそれに対する返事まできた。
『楽しみにしてる』
(……何か、あったんだろうか?)
嬉しさよりも前に、不安を感じる文面だった。
彼は、ユキは”楽しい”という感情を知らない。それどころか、殆どの感情が曖昧だと、本人だって言っていた。
なら、何故こんなメールが来るんだろうか?
(…………)
何もなければいいんだけれど。
僕は小さくため息をついて、携帯をポケットに入れ帰り支度を始めた。