12番目のシャドウ
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11月3日。
ユキの予測通りというかやはりというか、大型シャドウの反応があった場所に”彼等”がいた。
タカヤは以前より鋭い眼光をもってユキを睨み、彼はそれに対して肩を竦める。
ジンはそれに気づいてないのか、「あんさんについて調べたで」と告げた。
「そう。それで、有力な情報でもあった?」
「……その逆や。何やねんお前。何でそんなに、”情報がない”?」
「さあね」
見つけようと思えば有るはずだけど。彼がそう言うと、「そんな事はどうでもいいのです」とタカヤが遮った。
「貴方がたが此処に来たということは、戦う事は必然。……さあ、戦いましょう」
そう言うと、タカヤは自らのペルソナ―ヒュプノスを召喚する。
僕らもそれに合わせて、各々のペルソナを召喚した。
ただ一人、ユキはナイフを弄りながらジッと二人を見据える。
「回復とサポートはしてやる。けど自分の身はちゃんと守れ」
勿論彼自身が警戒を怠る事はなく、月明かりに照らされた白銀の髪が煌々と光る。
「……ウサギ、今回は、君も前線に出て欲しい」
「いいのか?」
「うん。僕たちは僕たちでちゃんと防御するから、あの二人に関しては思いっきりやってくれ」
「…………分かった」
湊の言葉にコクリと頷くと、ユキは思い切り地面を蹴り上げた。
フワリ。
とてもコンクリートの地面を蹴ったとは思えない跳躍力を持った青年は、月を背に最高点でぐるんと回転する。
そして右手でナイフを投げながら、左手を伸ばしカードを形成した。
「……満月の夜は、兎の独壇場だ。
クロッカー、『マハジオダイン』」
大きな時計兎が飛び出して、首に提げた時計からバチバチと稲妻が溢れ出す。
稲妻はナイフに一つに集約され、一気にタカヤ達の足元に落ちた。
「ぐはっ……」
「がっ……」
二人は直に電撃を受けて呻く。その間にユキは地面に足をつき、もう一つのナイフの柄の部分を向けてタカヤとジンの鳩尾を殴る。
そして脚を振り上げ、踵落としを食らわせれば、あっという間に二人は伸びてしまった。
「終わった」
開始数分。相手に攻撃の隙を一切与えないまま彼は二人を端にズリズリと引きずり、そのまま放置して湊を見る。
メンバーは皆呆然として、ただただその様子を眺めていた。
「……生きてる?」
「加減はした。普段の半分以下の威力にしたから、人間は死なないはず」
「つまり、普通のシャドウは即死レベルの威力ってことっすね……おっかねえ……」
順平は流石に二人が哀れになったのか、そっと両手を合わせた。
するとユキは伸びをして、「じゃあ、あとは後方に回る」と湊に告げる。
「うん。よろしく」
「ん。……クロッカー、”マハラクカジャ”」
頷いて全員に補助魔法をかけると、彼は後方に下がった。
目の前には、此方を見据えている大型シャドウ。何処から繋がっているのか、両手両足を鎖で上空に縛り上げられ、ニヤニヤと笑っているような仮面を付けている。
「敵、此方に向かって接近してきます!総員、準備してください!」
風花の声で、湊達は思い切り地を蹴った。
ユキの予測通りというかやはりというか、大型シャドウの反応があった場所に”彼等”がいた。
タカヤは以前より鋭い眼光をもってユキを睨み、彼はそれに対して肩を竦める。
ジンはそれに気づいてないのか、「あんさんについて調べたで」と告げた。
「そう。それで、有力な情報でもあった?」
「……その逆や。何やねんお前。何でそんなに、”情報がない”?」
「さあね」
見つけようと思えば有るはずだけど。彼がそう言うと、「そんな事はどうでもいいのです」とタカヤが遮った。
「貴方がたが此処に来たということは、戦う事は必然。……さあ、戦いましょう」
そう言うと、タカヤは自らのペルソナ―ヒュプノスを召喚する。
僕らもそれに合わせて、各々のペルソナを召喚した。
ただ一人、ユキはナイフを弄りながらジッと二人を見据える。
「回復とサポートはしてやる。けど自分の身はちゃんと守れ」
勿論彼自身が警戒を怠る事はなく、月明かりに照らされた白銀の髪が煌々と光る。
「……ウサギ、今回は、君も前線に出て欲しい」
「いいのか?」
「うん。僕たちは僕たちでちゃんと防御するから、あの二人に関しては思いっきりやってくれ」
「…………分かった」
湊の言葉にコクリと頷くと、ユキは思い切り地面を蹴り上げた。
フワリ。
とてもコンクリートの地面を蹴ったとは思えない跳躍力を持った青年は、月を背に最高点でぐるんと回転する。
そして右手でナイフを投げながら、左手を伸ばしカードを形成した。
「……満月の夜は、兎の独壇場だ。
クロッカー、『マハジオダイン』」
大きな時計兎が飛び出して、首に提げた時計からバチバチと稲妻が溢れ出す。
稲妻はナイフに一つに集約され、一気にタカヤ達の足元に落ちた。
「ぐはっ……」
「がっ……」
二人は直に電撃を受けて呻く。その間にユキは地面に足をつき、もう一つのナイフの柄の部分を向けてタカヤとジンの鳩尾を殴る。
そして脚を振り上げ、踵落としを食らわせれば、あっという間に二人は伸びてしまった。
「終わった」
開始数分。相手に攻撃の隙を一切与えないまま彼は二人を端にズリズリと引きずり、そのまま放置して湊を見る。
メンバーは皆呆然として、ただただその様子を眺めていた。
「……生きてる?」
「加減はした。普段の半分以下の威力にしたから、人間は死なないはず」
「つまり、普通のシャドウは即死レベルの威力ってことっすね……おっかねえ……」
順平は流石に二人が哀れになったのか、そっと両手を合わせた。
するとユキは伸びをして、「じゃあ、あとは後方に回る」と湊に告げる。
「うん。よろしく」
「ん。……クロッカー、”マハラクカジャ”」
頷いて全員に補助魔法をかけると、彼は後方に下がった。
目の前には、此方を見据えている大型シャドウ。何処から繋がっているのか、両手両足を鎖で上空に縛り上げられ、ニヤニヤと笑っているような仮面を付けている。
「敵、此方に向かって接近してきます!総員、準備してください!」
風花の声で、湊達は思い切り地を蹴った。