戦う意味
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
夜、学生寮。
順平君がちょっとだけ遅く帰ってきて、その後暫く経ってウサギさんも姿を現した。
相変わらずゴーグルをつけていて、ちょっとだけ違和感があったけど。
「新しい仲間を紹介する」
そういって、桐条先輩は一人の少女を連れてきた。
少女は顔立ちがとても整っていたけれど、肩の部分とか、所々がなんか……機械っぽい?感じがした。
「彼女の名前はアイギス。対シャドウ非常制圧兵装器だ」
「えーっと……つまり?」
「私は、ペルソナを召喚できる機械であります」
ゆかりちゃんの問いに、アイギスが答える。
すると皆目をギョッとさせ、順平君は特に「えええええええええええええ!?」と叫んでいた。
「……へえ、物理攻撃主体か。俺と正反対だから、完全なサポートはしかねるけど」
ウサギさんだけ、アイギスを軽く見ながらそう呟く。するとアイギスは、「どなたでありますか?」と首を傾げた。
「私は、S.E.E.Sの方のデータを全て、幾月さんから送信、把握しているであります。貴方は、そのデータにないです」
「……ああ、俺、幾月さんには知られちゃいけない人間だからね」
ウサギさんはそう言って、「一応、此処の助っ人ってことになってる。ウサギだ」と頭を掻いた。
「ウサギさん、よろしくお願いするであります。ところで、ウサギさんはどこまでが苗字なのでありますか?」
「……ウサギっていう名前かな。苗字はないから」
「苗字がない……?そのような事がありえるのですか?」
「名称だけのとかあるだろ、ネコとか。それとまあ同じかな」
「ああ、なるほどなー」
……なんか、不思議な会話してる。
アイギスが素でボケているのはわかるんだけど、それに少しずらして返すウサギさんもウサギさんでなんか……
「……プッ」
「………ふふっ」
「どうしたでありますか?」
「あーははは!何やってんすかアンタ等!漫才か!」
「……漫才をしているつもりはなかったんだが……」
ウサギさんは頭をかき、お腹を抱えて笑う順平君を見ては小さく息を吐く。
「あ、アイギス。ウサギさんは、ただ偽名として”ウサギ”って名乗ってるだけだから……ふふっ」
「ギメイ?ギメイとはなんでありますか?」
「……本名をバラして幾月さんに知れると面倒だから、偽物の名前使ってるんだ。それが偽名」
ウサギさんはそう説明して、「お前も、幾月さんには俺のこと言うなよ」と告げればアイギスは「了解であります!」と敬礼した。
「ん。じゃあ俺、これからバイトだから」
「またですか……?」
「ついでに、今日はどんなバイトを?」
湊君が尋ねると、ウサギさんは「今日?」と首を傾げ、答える。
「今日は早朝に新聞、夕方に映画と新聞、これからエスカペイド、終わったらコンビニ。まあ、エスカペイドにいたら日付変わるけど」
「……ウサギ、ちゃんと寝てる?」
「寝てる。二時間ちょっと」
―それは、ちゃんと寝てるって言わない。
皆の声が聞こえた気がして、私も苦笑する。
「あ、影時間に活動するなら連絡くれ。多分行くから」
「いや、二時間しか寝ない人に言われても……」
「いつもこのくらいだし、大体アンタ達が気にするほど貧弱な訳じゃない」
聞かれなかったから今まで言ってなかっただけだと少し呆れたように言われ、返す言葉も見つからない。
「じゃあな。……知らない癖に当たり前を押し付けるなよ?」
ぼそりと最後に付け足された言葉に、ゾクリと背筋が凍ったような、そんな気がした。
―また、だ。
この人は、何か、奥底に真っ黒なものを抱え込んでる。
(シャドウとは、ちょっと違う気もするんだけど……でも、冷たくて、悲しいような……)
順平君がちょっとだけ遅く帰ってきて、その後暫く経ってウサギさんも姿を現した。
相変わらずゴーグルをつけていて、ちょっとだけ違和感があったけど。
「新しい仲間を紹介する」
そういって、桐条先輩は一人の少女を連れてきた。
少女は顔立ちがとても整っていたけれど、肩の部分とか、所々がなんか……機械っぽい?感じがした。
「彼女の名前はアイギス。対シャドウ非常制圧兵装器だ」
「えーっと……つまり?」
「私は、ペルソナを召喚できる機械であります」
ゆかりちゃんの問いに、アイギスが答える。
すると皆目をギョッとさせ、順平君は特に「えええええええええええええ!?」と叫んでいた。
「……へえ、物理攻撃主体か。俺と正反対だから、完全なサポートはしかねるけど」
ウサギさんだけ、アイギスを軽く見ながらそう呟く。するとアイギスは、「どなたでありますか?」と首を傾げた。
「私は、S.E.E.Sの方のデータを全て、幾月さんから送信、把握しているであります。貴方は、そのデータにないです」
「……ああ、俺、幾月さんには知られちゃいけない人間だからね」
ウサギさんはそう言って、「一応、此処の助っ人ってことになってる。ウサギだ」と頭を掻いた。
「ウサギさん、よろしくお願いするであります。ところで、ウサギさんはどこまでが苗字なのでありますか?」
「……ウサギっていう名前かな。苗字はないから」
「苗字がない……?そのような事がありえるのですか?」
「名称だけのとかあるだろ、ネコとか。それとまあ同じかな」
「ああ、なるほどなー」
……なんか、不思議な会話してる。
アイギスが素でボケているのはわかるんだけど、それに少しずらして返すウサギさんもウサギさんでなんか……
「……プッ」
「………ふふっ」
「どうしたでありますか?」
「あーははは!何やってんすかアンタ等!漫才か!」
「……漫才をしているつもりはなかったんだが……」
ウサギさんは頭をかき、お腹を抱えて笑う順平君を見ては小さく息を吐く。
「あ、アイギス。ウサギさんは、ただ偽名として”ウサギ”って名乗ってるだけだから……ふふっ」
「ギメイ?ギメイとはなんでありますか?」
「……本名をバラして幾月さんに知れると面倒だから、偽物の名前使ってるんだ。それが偽名」
ウサギさんはそう説明して、「お前も、幾月さんには俺のこと言うなよ」と告げればアイギスは「了解であります!」と敬礼した。
「ん。じゃあ俺、これからバイトだから」
「またですか……?」
「ついでに、今日はどんなバイトを?」
湊君が尋ねると、ウサギさんは「今日?」と首を傾げ、答える。
「今日は早朝に新聞、夕方に映画と新聞、これからエスカペイド、終わったらコンビニ。まあ、エスカペイドにいたら日付変わるけど」
「……ウサギ、ちゃんと寝てる?」
「寝てる。二時間ちょっと」
―それは、ちゃんと寝てるって言わない。
皆の声が聞こえた気がして、私も苦笑する。
「あ、影時間に活動するなら連絡くれ。多分行くから」
「いや、二時間しか寝ない人に言われても……」
「いつもこのくらいだし、大体アンタ達が気にするほど貧弱な訳じゃない」
聞かれなかったから今まで言ってなかっただけだと少し呆れたように言われ、返す言葉も見つからない。
「じゃあな。……知らない癖に当たり前を押し付けるなよ?」
ぼそりと最後に付け足された言葉に、ゾクリと背筋が凍ったような、そんな気がした。
―また、だ。
この人は、何か、奥底に真っ黒なものを抱え込んでる。
(シャドウとは、ちょっと違う気もするんだけど……でも、冷たくて、悲しいような……)