幻想に負けない
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7月7日。夜、ホテル―
七夕のこの日が、満月となった今年。
いつもどおり作戦室に集まったメンバーは、ジッと風花のアナライズの終わるまでを待っていた。
ウサギ…もといユキは、相変わらず隅に立ちゴーグルをして天井を眺めている。
長袖のシャツ一枚に、黒いパーカーを羽織っている様は見ているだけで暑く、先程から順平が「それ脱げよ!」とツッコミを入れていた。
「別に暑くないから問題はないが?」
「オレらがあちーんだよ!てか、そんなに素肌見せんの嫌か!?」
「いや、ただ半袖の服を洗濯に出しているだけ。一応、戦闘時にはパーカーは脱ぐ」
何着あんだ?と尋ねる順平に向けられた右手は、人差指、中指、薬指をピンと立てた。
つまり、三着しかない、と。
「はああ!?三着って……すっくな!」
「どうせ夏の短期間にしか必要ないんだからいいだろ。長袖も少し多いだけで大して変わらないけどな」
「は、じゃあなんでバイトしてんだよ!てか生活費そもそも幾らよ!?」
「……ひと月、五千くらい?」
「ちょっと待て、……食費はどこだ?」
流石に見かねたのか、真田先輩も声をかける。
すると彼は首をかしげながら、「…この中の、千円くらいだけど」と答えれば、山岸以外のメンバーが「はあ!?」とユキを見た。
「……俺の生活なんてどうでもいいだろ。それより、まだ見つかんないの、風花さん?」
話を元に戻すように、彼は山岸に声をかける。すると「いえ、もう少しの筈なんですが……」と声が返ってきた。
「……あ!敵2体、気配を察知しました!場所は、……ホテル?」
「なーんか……ラブホみてーだなー」
順平、真田先輩、僕、桐条先輩、そしてユキは、駅から外れたホテルの前にいた。
ここのホテルは既に使われていないらしく、現在は若者たちがよく肝試しに使っているらしい。
順平の言葉に「……らぶほ?」と首を傾げたのは桐条先輩とユキだ。彼は慌てて「あ、何でもないです何でも!」と付け足し、ハアとため息をついていた。
ユキはそれを気にすることなく、脚にさげたナイフを構える。
「行こう。敵が2体なら、早めに排除したい」
「……そうだな」
僕たちはゆっくりと、ホテルの中に入っていった。
七夕のこの日が、満月となった今年。
いつもどおり作戦室に集まったメンバーは、ジッと風花のアナライズの終わるまでを待っていた。
ウサギ…もといユキは、相変わらず隅に立ちゴーグルをして天井を眺めている。
長袖のシャツ一枚に、黒いパーカーを羽織っている様は見ているだけで暑く、先程から順平が「それ脱げよ!」とツッコミを入れていた。
「別に暑くないから問題はないが?」
「オレらがあちーんだよ!てか、そんなに素肌見せんの嫌か!?」
「いや、ただ半袖の服を洗濯に出しているだけ。一応、戦闘時にはパーカーは脱ぐ」
何着あんだ?と尋ねる順平に向けられた右手は、人差指、中指、薬指をピンと立てた。
つまり、三着しかない、と。
「はああ!?三着って……すっくな!」
「どうせ夏の短期間にしか必要ないんだからいいだろ。長袖も少し多いだけで大して変わらないけどな」
「は、じゃあなんでバイトしてんだよ!てか生活費そもそも幾らよ!?」
「……ひと月、五千くらい?」
「ちょっと待て、……食費はどこだ?」
流石に見かねたのか、真田先輩も声をかける。
すると彼は首をかしげながら、「…この中の、千円くらいだけど」と答えれば、山岸以外のメンバーが「はあ!?」とユキを見た。
「……俺の生活なんてどうでもいいだろ。それより、まだ見つかんないの、風花さん?」
話を元に戻すように、彼は山岸に声をかける。すると「いえ、もう少しの筈なんですが……」と声が返ってきた。
「……あ!敵2体、気配を察知しました!場所は、……ホテル?」
「なーんか……ラブホみてーだなー」
順平、真田先輩、僕、桐条先輩、そしてユキは、駅から外れたホテルの前にいた。
ここのホテルは既に使われていないらしく、現在は若者たちがよく肝試しに使っているらしい。
順平の言葉に「……らぶほ?」と首を傾げたのは桐条先輩とユキだ。彼は慌てて「あ、何でもないです何でも!」と付け足し、ハアとため息をついていた。
ユキはそれを気にすることなく、脚にさげたナイフを構える。
「行こう。敵が2体なら、早めに排除したい」
「……そうだな」
僕たちはゆっくりと、ホテルの中に入っていった。