二度目の満月
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
―満月の夜。
有里達は桐条の指示で、ポートアイランド駅前に来ていた。
どうやら、大型シャドウの反応があったらしい。それもタルタロスではなく、電車の中で。
『特別製』のバイクに乗り颯爽と登場した桐条は、車内に入りシャドウを確認するよう言い渡す。
本人は、駅の近くでこちらをアシストするらしい。
(……まあ、いいけど)
暫く車線を歩き、列車の扉から律儀に中に入ると、棺が沢山あった。
そこまで来て、何か思考に引っかかりを感じる。
(……ん?おかしくないか?)
此処は、停車駅でもなんでもない。線路の上の、影時間で止まっただけの場所だ。
なのに何故、
『扉が開いている』?
プシュー……ガシャン!!
そんな音がしたかと思うと、自分たちが入ってきたドアを含めて、全ての扉が閉まった。
そして、先頭車両の方から何やらおぞましい声が聞こえてくる。
「あ……シャドウ!」
岳羽が鋭い声でそう言うと、有里も伊織も咄嗟に戦闘態勢に入りそちらに視線を向けた。
目の前には、一体のシャドウ。しかしそれはこちらを攻撃することなく、奥に消えていく。
「ちょっ……待ちやがれ!」
伊織が追いかけようとし、それに「慎重に行動すべきだ」と注意した。
なにか怪しい。桐条も同意見だったようで、通信機から「少し落ち着け」と諌める声が聞こえてくる。
「っんでだよ!あんなの俺らで倒せんじゃん!イチイチお前の意見なんかいらねえよ!」
伊織は「俺ひとりでだってやれるっつーの!」と苛立ったように言いながら、敵を追って奥に消えていってしまった。
「あのバカ……!」
岳羽がそう呆れた声を上げると、ガタンと大きく車体が揺れ、ゴトゴトと小刻みに揺れ始める。
……心なしか、前方に進んでいるような……
『マズイ!車体が完全に乗っ取られている!このままでは……八分後に先行車両に衝突するぞ!』
通信機から切羽詰まった声が聞こえ、有里と岳羽は顔を見合わせた。
「……順平を追う。多分、本体も奥だ。進まないとどうしようもない」
「そうね……アイツ、ヘマしてないといいけど」
武器を構え、二人は走って車両奥へと向かった。
有里達は桐条の指示で、ポートアイランド駅前に来ていた。
どうやら、大型シャドウの反応があったらしい。それもタルタロスではなく、電車の中で。
『特別製』のバイクに乗り颯爽と登場した桐条は、車内に入りシャドウを確認するよう言い渡す。
本人は、駅の近くでこちらをアシストするらしい。
(……まあ、いいけど)
暫く車線を歩き、列車の扉から律儀に中に入ると、棺が沢山あった。
そこまで来て、何か思考に引っかかりを感じる。
(……ん?おかしくないか?)
此処は、停車駅でもなんでもない。線路の上の、影時間で止まっただけの場所だ。
なのに何故、
『扉が開いている』?
プシュー……ガシャン!!
そんな音がしたかと思うと、自分たちが入ってきたドアを含めて、全ての扉が閉まった。
そして、先頭車両の方から何やらおぞましい声が聞こえてくる。
「あ……シャドウ!」
岳羽が鋭い声でそう言うと、有里も伊織も咄嗟に戦闘態勢に入りそちらに視線を向けた。
目の前には、一体のシャドウ。しかしそれはこちらを攻撃することなく、奥に消えていく。
「ちょっ……待ちやがれ!」
伊織が追いかけようとし、それに「慎重に行動すべきだ」と注意した。
なにか怪しい。桐条も同意見だったようで、通信機から「少し落ち着け」と諌める声が聞こえてくる。
「っんでだよ!あんなの俺らで倒せんじゃん!イチイチお前の意見なんかいらねえよ!」
伊織は「俺ひとりでだってやれるっつーの!」と苛立ったように言いながら、敵を追って奥に消えていってしまった。
「あのバカ……!」
岳羽がそう呆れた声を上げると、ガタンと大きく車体が揺れ、ゴトゴトと小刻みに揺れ始める。
……心なしか、前方に進んでいるような……
『マズイ!車体が完全に乗っ取られている!このままでは……八分後に先行車両に衝突するぞ!』
通信機から切羽詰まった声が聞こえ、有里と岳羽は顔を見合わせた。
「……順平を追う。多分、本体も奥だ。進まないとどうしようもない」
「そうね……アイツ、ヘマしてないといいけど」
武器を構え、二人は走って車両奥へと向かった。