さようなら
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1月31日。
最後の日。
そして、最期の日。
「アイテムなら沢山持ってきた。今まで碌に使ってなかったから存分に使わせてもらう。覚悟しとけ」
既にジンとタカヤをのしたウサギはポーチを叩いて、赤い瞳を細めた。
「ロクに使ってなかった、って……いやいや、結構使ってましたよ?」
「御卵とか、50個は余裕である」
「ありすぎじゃね!?ちょっと待ってどんだけ貯めてたんすか!?」
「さあ?」
順平のツッコミに、彼は首を傾げる。
家の棚からごっそりと持ってきたそれはポーチだけに収まらず、既に幾つかはそれぞれにも分け与え各自すぐ回復出来るようにしていた。
「……いいから、早く行くぞ。この上で、ニュクスが待っている」
美鶴が呆れたように言うと、ウサギは「分かってる」と頷き湊の隣を歩きだす。
タルタロスの最上階。
そこには、待ち構えていたかのように佇む、人型のシャドウの姿があった。
「あなたは……」
「え、綾時……くん……!?」
ゆかりが、唖然とした声をあげる。
そのシャドウ―ニュクスは綾時の面影を僅かに残したまま、フッと笑みを浮かべた。
「その名は仮初さ……嫌いじゃなかったけどね」
「……どうなっているんだ。まさか、お前は……」
「僕は滅びを告げるだけの存在だ……いや……"だった"と言うべきかな。今はもう望月綾時に取り込まれ、望月綾時そのものと区別はない……」
「なるほどな……それがお前の役割って訳か。だが決めた事に後悔は無い。相手がなんだろうが、必ず倒してやる!」
真田が、意気揚々と拳を合わせる。それに何かを感じ取ったのか、ニュクスは声を改めた。
「そうか……なら君たちは、もう理解出来てるということ?人にとって最も恐ろしいもの……最も目を背けたいと感じるもの……この僕が一体、何なのか」
「分かってるさ、そんなの」
「ああ。……誰でも知ってる」
「全ての命に約束されているものだ……」
「なら分かるだろう。抗うなんて本当は無駄な事だ。それでも来るのかい?君たちだって、怖い筈だ」
「ああ、怖えーよ……決まってんだろ。でもな、言ってたってしょうがねえ!オレは、生きなきゃなんねぇんだよ!!」
順平が吠えるように言う。ゆかりやアイギスも、同調するように頷いた。
「もう逃げるのはイヤ!生きるっていうのは、命の終わりから目を逸らさない事…たとえあんたの前でも、ゼッタイ後ろは振り向かないっ!!」
「……この身に替えても、止めてみせます。わたしは、自分自身で、そう決めたから!!」
「……そうか。……おや、そこの君は……」
ニュクスはふと、ウサギに目を向ける。
ウサギはいつもどおりの表情で、「何?」とだけ尋ねた。
「……久しいね。”約束”は、覚えているかい?」
「当たり前だ。そうじゃなかったら、とっくに死んでる」
「なるほどね……わかった。じゃあ、始めようか」
ニュクスがそう言って両手を広げると、風花の通信が入ってくる。
「皆さん、準備をっ!綾時君が……来ます!!さらに、下層からも、多数のシャドウ反応あり!」
「待機メンバーでシャドウの迎撃に当たれ!ついに最後の戦いだ……死んでも勝つ!!」
美鶴の声とほぼ同時に、彼等は戦い始めた。
最後の日。
そして、最期の日。
「アイテムなら沢山持ってきた。今まで碌に使ってなかったから存分に使わせてもらう。覚悟しとけ」
既にジンとタカヤをのしたウサギはポーチを叩いて、赤い瞳を細めた。
「ロクに使ってなかった、って……いやいや、結構使ってましたよ?」
「御卵とか、50個は余裕である」
「ありすぎじゃね!?ちょっと待ってどんだけ貯めてたんすか!?」
「さあ?」
順平のツッコミに、彼は首を傾げる。
家の棚からごっそりと持ってきたそれはポーチだけに収まらず、既に幾つかはそれぞれにも分け与え各自すぐ回復出来るようにしていた。
「……いいから、早く行くぞ。この上で、ニュクスが待っている」
美鶴が呆れたように言うと、ウサギは「分かってる」と頷き湊の隣を歩きだす。
タルタロスの最上階。
そこには、待ち構えていたかのように佇む、人型のシャドウの姿があった。
「あなたは……」
「え、綾時……くん……!?」
ゆかりが、唖然とした声をあげる。
そのシャドウ―ニュクスは綾時の面影を僅かに残したまま、フッと笑みを浮かべた。
「その名は仮初さ……嫌いじゃなかったけどね」
「……どうなっているんだ。まさか、お前は……」
「僕は滅びを告げるだけの存在だ……いや……"だった"と言うべきかな。今はもう望月綾時に取り込まれ、望月綾時そのものと区別はない……」
「なるほどな……それがお前の役割って訳か。だが決めた事に後悔は無い。相手がなんだろうが、必ず倒してやる!」
真田が、意気揚々と拳を合わせる。それに何かを感じ取ったのか、ニュクスは声を改めた。
「そうか……なら君たちは、もう理解出来てるということ?人にとって最も恐ろしいもの……最も目を背けたいと感じるもの……この僕が一体、何なのか」
「分かってるさ、そんなの」
「ああ。……誰でも知ってる」
「全ての命に約束されているものだ……」
「なら分かるだろう。抗うなんて本当は無駄な事だ。それでも来るのかい?君たちだって、怖い筈だ」
「ああ、怖えーよ……決まってんだろ。でもな、言ってたってしょうがねえ!オレは、生きなきゃなんねぇんだよ!!」
順平が吠えるように言う。ゆかりやアイギスも、同調するように頷いた。
「もう逃げるのはイヤ!生きるっていうのは、命の終わりから目を逸らさない事…たとえあんたの前でも、ゼッタイ後ろは振り向かないっ!!」
「……この身に替えても、止めてみせます。わたしは、自分自身で、そう決めたから!!」
「……そうか。……おや、そこの君は……」
ニュクスはふと、ウサギに目を向ける。
ウサギはいつもどおりの表情で、「何?」とだけ尋ねた。
「……久しいね。”約束”は、覚えているかい?」
「当たり前だ。そうじゃなかったら、とっくに死んでる」
「なるほどね……わかった。じゃあ、始めようか」
ニュクスがそう言って両手を広げると、風花の通信が入ってくる。
「皆さん、準備をっ!綾時君が……来ます!!さらに、下層からも、多数のシャドウ反応あり!」
「待機メンバーでシャドウの迎撃に当たれ!ついに最後の戦いだ……死んでも勝つ!!」
美鶴の声とほぼ同時に、彼等は戦い始めた。