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生温い風が、木の葉を揺らす。
今日は十五夜。
夜空には煌々ときらめく満月が浮かんでいる。
「十五夜って言ったらコレだろ、お月見饅頭」
「・・・それただ銀さんが食べたいだけでしょう?」
万事屋の玄関の柵の傍に立ち、月を見上げている2人。銀時と柚。
銀時は片手に持ってたお月見饅頭をパクりと口に放ると、もぐもぐと幸せそうな顔で味わっている。
「どうだ?柚も食うか?この日のために新八に買い溜めさせといたから大量にあるぞ」
「・・・いや、私は大丈夫、です」
「なんだよ、つれねーな。
あと、俺たち付き合ってんだからよ、敬語やめたらどうだ?」
銀時と柚は最近付き合い始めたばかりで、柚は憧れの人と交際ができたことにまだ実感が無く、付き合う前から定着していた敬語で会話をしている。
「えっ、あ、なんか敬語がしっくり来ちゃってて・・・慣れたら・・・・・・」
「まぁいいけどよ、ちっと待ってろ」
銀時は柚の頭をくしゃっと撫で、万事屋の中に入っていった。
少しすると、日本酒と饅頭を両手に玄関に戻ってきた。
「ほら、こういう日くらい一杯やろうぜ」
「・・・」
銀時は柚にお猪口を渡すと、有無を言わさず日本酒を注いだ。
「柚も毎日仕事で疲れてんだろ?
俺といん時は気ぃ張んないで楽しもうぜ」
「・・・あ、ありがとうございます」
気を使われてしまった恥ずかしさに顔を赤らめながら、今度は柚が銀時のお猪口に日本酒を注いだ。
「じゃ、乾杯」
「・・・か、かんぱい」
コツンとお猪口を軽く鳴らすと、ちまちま飲む柚とは裏腹に、銀時は一口で飲み干した。
「いやー、こーゆー静かな夜もたまにはいいもんだなぁ。邪魔者は今日は誰もいないし、柚とこうして過ごせるのも最高だわ」
「・・・えへへ、私もです」
柚は柔らかい笑顔を銀時に向けると、銀時もそれに応えるように微笑み返した。
鈴虫の鳴き声が心地よく耳に響く。
サァッと生暖かい風が、2人の髪をもてあそんだ。
「・・・月が」
「え?」
銀時のお猪口に日本酒を再度注いでいた柚が銀時見ると、銀時は夜空を見上げていた。
「月がーーー綺麗だな」
「っ!」
夏目漱石の残した言葉だ。
月が綺麗ですね、という言葉に隠された意味。
柚はすぐに察し、動揺してお猪口を落としてしまいそうになった。
「どうした柚?」
ニヤニヤしながら銀時は日本酒を飲む。
明らかに“わざと”だろう。
「な、ななな、なんでもないです!」
「愛してるよ」
「っ!」
ふと柚の目の前が真っ暗になった。
目をパチクリさせると、ふわふわした銀髪を鼻先に感じた。
それと、唇に温かい感触も。
「ん・・・っ!」
「・・・反応可愛すぎ」
銀時は柚にキスをしたのだ。
唇を話すと、顔を真っ赤にした柚を見てくしゃっと笑う。
「ぎ・・・銀さん、酔ってます?」
「酔ってねーよ。それより柚は?」
「え」
「どうなの?」
余裕の表情の銀時は、ニヤニヤしながら柚の肩を抱くと、顔を覗き込んで来た。
柚は急展開に頭がついていかず、思わず顔を伏せた。
「す・・・すき、ですよ・・・」
「んー?なに、聞こえなーい」
「あ、愛してますよ!!」
吹っ切れたのか、勢いだけでそう言い放つ。
その瞬間銀時は、そのまま強く柚を抱きしめた。
「・・・知ってる」
「っ!ぎ、銀さ・・・」
柚が気付いた時には、また口が塞がれていた。
今度は日本酒のアルコールを感じるくらいに、深く、甘く・・・ーーー。
ーーー
ぴちょん、と台所の蛇口の水がシンクに落ちる音が響く。
銀時の寝ているいつもの和室。
布団の上で、まぐわう2人がそこにいた。
「あっ・・・待って銀さん・・・っ!」
「あんな可愛いこと言われて、待てるわけねぇ、だろ・・・っ!」
既に慣らされた柚の秘部に、銀時は自身をあてがい一気に挿入した。
「ひぅ・・・っ!」
「はぁ・・・柚、柚・・・」
汗ばんだ2人の身体が密着する。
柚は瞳に涙を浮かべながら、銀時の背中に腕を回した。
「銀さ・・・すき・・・好き・・・っ」
「俺、も」
ゆっくりとピストンをすると、掠れた嬌声を漏らす柚。
銀時も快感に溺れるように、呼吸を乱す。
「き、きもち・・・っあっダメぇ・・・っ!」
「柚っ・・・そんな締めたら・・・
イっちまうって・・・っ」
「一緒に、イこ・・・?」
柚は銀時の顔を両手で覆うと、自分からキスをした。
その瞬間銀時の理性が弾け飛んだ。
「ったく、誘い上手になったもんだな・・」
銀時は深く熱い吐息を吐くと、一気にピストンを早めた。
いやらしい水音が和室に響いた。
「あっ!やっ、はげし・・・っ!
ぎん、さっ・・・!イ・・・っ!」
「やべ、イく・・・っ!」
2人はきつく抱きしめ合いながら絶頂に達した。
ーーー
2人が寄り添う和室に、月明かりが差し込んでいる。
「・・・柚?」
「・・・ん」
「大丈夫か?」
銀時の腕枕で寝ていた柚は、ぼーっとした表情で目をこすった。
「無理させちまったか?」
「ん、大丈夫・・・」
柚は恥ずかしそうに銀時とは反対側を向いた。
「ほんと、可愛いやつ」
「は、恥ずかしいじゃないですか、こんなの・・・」
「今更なに言ってんだよ。
可愛かったぜ?今日も」
「ちょっ、言わないで下さいよ!もー」
柚は思わず掛け布団を取り上げ、頭まで被って一人で閉じこもった。
「はいはい悪かったって、顔見せろって」
銀時は掛け布団をぽんぽんと叩くと、柚は恐る恐る頭を出した。
「恥ずかしい・・・から」
背を向けたまま柚はそういうと、部屋に差し込む明かりに目を潜めた。
窓からちょうど、満月の煌々とした光が2人に向かって差し込んでいた。
柚はそれを見て、優しく微笑んだ。
「・・・銀さん」
「ん?」
銀時は背中を向けたままの柚の頭を優しく撫でた。
少し間を開けた後、柚は小さく呟いたのであった。
「月・・・ーーー綺麗ですね」
ーーーfin
↓↓↓以下後書き↓↓↓
柚様リクエストありがとうございました!
大変遅くなってしまい申し訳ありません😭
最初にDMでリクエストして下さったのがお月見ネタだったので、どうせならと盛り込んでみました🌙
拙い文な上に展開ジェットコースターすぎて申し訳なさしかない・・・
少しでも気に入ってくだされば幸いです(*´꒳`*)
改めまして、リクエストありがとうございました!
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