坂田銀時との出会い
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「あ・・・あの・・・え?」
今私は目が点になっていた。
目の前には、3人と1匹。
今日は万事屋さんにお部屋の片付けの依頼をした日。
銀さんは昼に来るとの約束だったのでワクワクしながら待っていたのだが・・・
ピンポーンとチャイムが鳴り響いてすぐ玄関に飛び出していってドアを開けた。
目の前には、ずっと会いたかった彼。
---と、他にもいた。
目の前には、3人と1匹。
「こんにちは!万事屋銀ちゃんです!ご依頼ありがとうございました!」
「おー!お前が名無しちゃんっていう依頼人アルか?」
声からして、一人目はあの電話口で受け答えしていた好青年だろう。二人目は、赤いチャイナ福を着た小さい女の子。
そしてその横にいる巨大な・・・犬・・・?
「え、あ、あの、え?」
「よー名無し。依頼あんがとな。
こいつらは俺の舎弟だ。新八と神楽。それとこのデケェわんころは定春。まぁ仲良くしてやってくれや」
銀さんは頭をかきながらそう言った。
どうやらやはり万事屋は一人で経営してるわけではなさそうだ。
舎弟ということは、家族ではないのだろうか?
「名無しさん、よろしくお願いしますね!」
「報酬は酢昆布でいいアルよ」
「よ・・・よろしくお願いします」
なんだか拍子抜けしてしまったが、まぁ下手に下心ある感じになっても気まずいので、ちょっとだけ安心した気もする。
「と、とりあえず中にどうぞ!簡単なお茶菓子もあるので」
私がそういうと、3人と1匹はおじゃましまーすと言いながらズンズンと家の中に入っていく。
・・・というかその前に、あの大きい犬はなんなんだろうか・・・
江戸には天人が蔓延っていることは知っていたが、その類だろうか・・?汗
「なんだ?電話で引っ越ししたてとは聞いたが、妙に散らかってやがるな〜」
「そうなのです。一人じゃ本当に片付けが大変で・・・」
「ダンボールだらけだなぁ・・・よし、とりあえずダンボール全部ひっくり返して中身整理することから始めるか。神楽、頼んだぞ」
「あいあいさー!」
銀さんが神楽ちゃんにいうと、神楽ちゃんは勢いよく部屋にあるダンボールをひっくり返し始める。
「えええ!!」
「か、神楽ちゃん!そんなに乱暴にやっちゃダメだってば!!」
新八くんが慌てて止めにかかるが、神楽ちゃんとそれに便乗するように暴れる定春には聞こえてないようだ。
あぁ・・・私の荷物・・・無事でありますように・・・
「心配すんなや名無し、アイツらテキトーにやってるように見えるが、やる時ゃやる奴らだからな」
「そ、それならいいんですけど・・・」
銀さんは片付けを2人1匹に任せ、自分はソファに座り込んで言う。
「そういや名無し、あんたどうして一人でかぶき町なんかに来たんだ?」
「こっちで仕事が決まったんです。て言ってもまだまだ最初はアルバイターですけど」
「へー・・・大変なこったな」
「銀さ・・・坂田さんもなんで万事屋なんかやってるんですか?」
「堅苦しいから坂田はやめろ。そのまま銀さんって呼んでくれや」
「あ・・・すいません」
「俺ぁ縛られんのが嫌いなんだよ。この天人に毒されつつあるご時世だから余計にな。だから固定の仕事見つけるより、なんでも自由に出来る仕事しようってなった感じよ。ちなみに新八と神楽は万事屋のアルバイトみたいなもんだ」
銀さんは机に置いてある茶菓子に手を伸ばし、もぐもぐと食べながら言った。
「そうなんですか・・・何でもやるなんて、すごい仕事してるなと思って最初ビックリしちゃいましたよ。怪しい仕事なんじゃないかななんて・・・」
「そりゃとんでもねー依頼も来る時もあるけどよ、無理そうなもんは断ればいいだけだしな。」
部屋では相変わらずドッタンバッタン凄まじい音と、それを止めようとする新八の声が響いていた。
銀さんは「お前ら物は壊すなよ物は」と牽制し、また茶菓子を口に運ぶ。
目の前にそんな彼がいると、思わず見惚れてしまう。一目惚れの彼。
甘いものが好きなのだろうか、茶菓子を頬張る彼はまるで小学生のようだった。
「大変じゃないですか?自由だからこそ、こーゆーお仕事って?」
「まぁな。でもこーゆー仕事してたからこそ、名無しみたいなベッピンさんにまた会えたんだからそう悪かねぇよ」
「!」
心臓が、また一鳴り。
もうこれ以上、ドキドキさせないで。
「なっなに言ってるんですか銀さん!ベッピンだなんて!あ、あはは!私ちょっと新八くんと神楽ちゃん見てきますね!」
逃げるように私は片付けをしている新八達の方に向かった。
ダメだ、銀さんのことを意識すればするほど、もっと彼のことを知りたいと思ってしまう。
「・・・」
そんな私の背中を見て、彼は小さく微笑み、
「なんだアイツ、可愛いやつだな」
そう言ったのであった。