坂田銀時との出会い
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
私が出会ったのは、真っ昼間からお酒を飲み泥酔し、今にも倒れそうになっていた銀髪の男の人。
腰に木刀を携えた銀髪の---「侍」。
「名無しか、可愛い名前だな。ここまで付き添ってくれて本当にすまねぇな。上がってくか?」
「へ?」
お互い名を名乗った後に彼はそう言った。
助けた身としては何だが、さすがに家に入り込むのは気がひける。
「さっき知らない人についてっちゃいけない云々言ってた人がいうセリフですか?」
「あ、確かに。
じゃあお礼と言っちゃ何だが、俺はさっき言った通り何でも屋営んでるからよ、困ったことがあったら何でも言ってくれ」
彼はそういうとポケットから名刺らしきものを取り出し、私に手渡して来た。
その名刺にはおそらくココの住所と電話番号と、彼の名前が記載してある。
「・・・あ、ありがとうございます」
「報酬さえ貰えりゃどんなことでも解決しちゃうぜ、この万事屋銀ちゃんは」
「は、はぁ・・・」
「うっ・・・やべぇ今度はうんこしたくなってきた・・・じゃあそーゆー事だからよろしくな名無しの嬢さんよ」
彼は腹を抱えて家に入り、トイレに向かっていった。
玄関に取り残された私は、苦笑いして玄関を閉め、万事屋銀ちゃんを後にした。
---何だったんだろう、あの人。
何でも屋を営んでるって、もしかして一人で?
いや、チラッと見えたが、玄関には明らかに子供サイズの草履と靴が何足かあった。
「家族がいる・・・のかな・・・」
何故かチクりと痛む心。
私はトボトボと道を歩き、当初いく予定だった不動産屋に足を進めた。
私は今日からこの街の住民。
新しいお家に、新しい生活。
新しい、出会い。
「また別の日に行ってみようかな・・・でもあの人も仕事があるだろうし、依頼がないのに行くのも迷惑だよね・・・」
受け取った名刺を見てため息をつく。
「坂田銀時・・・って言ってたよね。
だから万事屋銀ちゃん、かぁ・・・」
時刻はもう夕暮れ時。
夕焼けが目にしみてくる中、私は小さくほほえんだ。
「じゃあ「銀さん」、だね」
先程の胸のチクりとした痛みも、このニヤけてしまう感情も、何故なのかはわからない。
けど、また彼に会いたいと思ってしまうのは、きっと私が彼に惹かれてしまったから。
あんな情けない大人を見て惹かれる自分にも理解ができないが、これは明らかに---
「一目惚れ」