第一章
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浴室に入ると、何故かクジャは鍵をかける。その行動にいかがわしい雰囲気を敏感に感じ取ったルカは、分かりやすく慌て出すが、クジャは不審そうな目を向けてくる。
「なに勘違いしてるんだい? これは闖入者防止のためだよ」
「えっ?」
「またどこかの誰かさんが入ってこれないようにね」と言うクジャにむっとするルカを面白そうに見つめて、彼は何でもないように服を脱ぎ始めた。
「へあっ!? く、く、く、クジャ様っ!? な、ななななんで服……!!??」
「なんでって、入浴するんだから、服を脱ぐのは自然なことだろう?」
「にゅう……っ!?」
「なんだい? その鳴き声。フフフ……おかしな子だね」
まるで恥ずかしさなど全く感じていないのか、どんどん脱いでしまうクジャの姿に、ルカは堪らず「わ、私、外で待ってますっ!!」と宣言して浴室を出ようとするが、鍵を開けてもノブが回らない。またあの時のようにパニックになりかけるルカの姿に笑いを堪え切れないクジャは喉奥でくっくと笑いながら「無駄だよ」と教えてやる。
「な、なんでっ!? なんでぇっ!?」
「ストップの魔法をかけたからねえ。しばらくは開かないだろうさ。ほら、諦めてこっちにおいで」
浴槽の縁に腰掛け、バスミルクと共にルカが用意したエーテルを浴槽に入れていたクジャは、依然として楽しげな笑みを浮かべながら、手招きする。足を組んだ上に無造作にだが、タオルが掛けられているので、局部を晒すような姿ではないが、それでもルカにとっては危ういと思えた。
「く、クジャ様……早くお風呂入ってくださいっ。目のやり場に困りますっ!」
なるべくクジャを見ないようにしていたルカが半ばそう叫ぶと、クジャは虚を突かれた顔をした後、何がおかしかったのか腹を抱えて笑い出した。
「な、なんで笑うんですか?」
「ふ……くくく……いや、何でもないよ。では、お言葉に甘えてそうしようか」
ルカが密かにほっとしたのも束の間、いきなりぐいと手を引かれた彼女はたたらを踏み、浴槽の中へ身を滑り込ませたクジャの上に覆い被さるようにして落ちてしまった。
「ひゃああああっ!!??」
ばしゃんっと派手な水音を立て、飛沫が飛ぶ。粗相をしてしまったと慌てて水面についた顔を上げたルカは、すぐに浴槽から出ようとクジャに背を向けて縁に手を掛けたが、それは他でもないクジャ本人の手によって阻まれた。
「おや、どこへ行くんだい?」
「あ……!?」
ぐい、と手を引かれてクジャの腕の中へ収められるルカ。昨日までと何もかも違う彼の行動とレオタードを着ているとはいえ、あまりにも異性の素肌と密着しているせいで、もう彼女の頭はパンク寸前だった。
「ひあっ……えぅ……く、クジャ様っ、あ、あのあのあの……!」
「フフ……ずぶ濡れだね。その反応を見るに、男とこういったことはしたことが無いのかな? キミ、さっきから随分面白い反応ばかりしているよ」
「なっ!? だから、こんなこと……!」
ルカの反応を楽しむ為にわざとこんな行動をしていたと分かり、怒った彼女が離れようとクジャの肩に手を掛けた瞬間、彼はとどめを刺した。
「ほら、なんだったらもっと密着してみようか」
そう言ってクジャはルカの腰に手を回して引き寄せ、胸同士がぴた、とくっついた途端、恥ずかしさに耐え切れなかったルカの脳はショートした。
「きゅ」
「…………? おや、気絶してしまったか。なんだい、随分と初心な娘だねえ」
真っ赤な顔で気を失ってしまったルカの体を、クジャはぎゅっと抱き締める。人肌など感じたのは初めてだ、とぼんやり思う。お湯の温度も丁度良く温かく、とくとくと伝わってくる彼女の心音に聞き入るようにやがて彼は目を閉じた。
「…………んん」
温かいお湯に漂う感覚でルカはゆっくりと目を覚ました。まだ覚醒し切っていない頭でゆるゆると自分が置かれている状況を理解しようと、周囲に目を向ける。
「おや、起きたのかい? 意外とお早いお目覚めだね」
頭上から降って来た声の方へ顔を上げると、そこには気絶する前と同じようにクジャの端正な顔があった。途端に気絶する前の出来事を思い出したルカは、再び頬を紅潮させて慌て、クジャから離れようとする。しかし、またそれもクジャは許さず、更なる追い討ちをかけた。
「大人しくしてなよ。僕の秘書なら、命令を聞きたまえ」
「あ、うぅ……で、でもぉ……」
未だ密着していることが気になるのか、どうにも離れたがっているルカの意識を他に向けさせようと、クジャはレオタードの肩紐に指を引っかけた。
「それにしても、びしょ濡れだね。替えはあるのかい?」
「は、はい……で、でも、部屋に行かないと…………って、クジャ様!? な、何を……!?」
ぐい、とレオタードの肩紐を下げようとするクジャの手を咄嗟にルカは掴んでやめさせようとするが、彼は心外だとでも言うかのように眉を寄せる。
「なんだい? その反応は。僕は濡れたから脱がせてやろうとしているだけだよ。勘違いしないでくれるかな」
「で、ででででもっ、私もクジャ様も裸になっちゃったら……! だ、だって……ええっ!?」
困惑をとうに越えて混乱しているルカにクジャは安心させるように言い聞かせる。
「いいかい? 僕はキミが頭からずぶ濡れでみっともないから、わざわざ着替えさせようとしてるんだ。別にキミの裸体を見たって何とも思わないよ。僕の方が美しいからねえ。むしろ、主人に着替えを手伝ってもらうんだから、感謝しておくれよ」
「あぅう……でも、でもぉ…………恥ずかしいですぅ……」
「なんだい、他人には見せられない体なのかい?」
「そ、そうじゃない……です、けど……」
「じゃあ、良いじゃないか。キミばかり僕の裸を見てるんだから、僕がキミの裸を見たって良いだろう?」
「え、ええ? そうなん、ですか?」
「そうなんだよ」
混乱しているうちによく分からない理論で押し切られてしまったルカは、クジャの手を放し、レオタードを脱がす手を許してしまう。最後の砦であるレオタードも脱がされたルカは今のクジャと同じように生まれたままの姿で、クジャの観察するような視線に耐える。
「う、うぅ……」
「ふむ……こうして見ると、キミも存外女の子なんだねえ」
「あ、当たり前じゃないですかっ……」
「こんな細い腕で、本当に誰かを守れるのかい?」
クジャに抱き締められたままの格好で手首を取られて、じいっと観察してくるクジャに、ルカは「はい、もちろんです!」と元気良く返答する。
「そういえば、キミは弓を背負っているね。剣の訓練はしないのかい?」
依然としてクジャの目つきに変化は無いところを見て、少し安心したルカは話題が変わったこともあり、意識がそちらに逸れ始めてきた。
「剣の訓練もしているんですけど、私には弓の方が合ってるみたいで。それに……剣は、正直あんまり使いたくないです」
「どうして?」
「剣は……その、感触が……」
言いにくそうにもごもごと呟くルカを見て、何を思ったのかクジャはその細い手を握って当然のように言った。
「だったら、武器なんて捨ててしまえばいいじゃないか」
「……え?」
意外な言葉に思わずまじまじとクジャの顔を見つめるルカに、クジャも同じように彼女を見つめてもう一度言う。
「キミが武器を捨てるって言うなら、僕が世話をしてやらないこともないよ?」
その言葉の真意はルカにはよく分からなかった。クジャが何を言いたいのか、考えてもやはり分からない彼女は、代わりに彼を安心させようとにこりと微笑む。
「大丈夫ですよ、クジャ様。私、頼りないかもしれませんけど、頑張りますから!」
自分の言葉が正しく彼女に伝わっていないと分かったクジャだったが、それを説明するのは彼の高いプライドが許さず、代わりに腹いせに彼女の脇を指で突いてやった。
「ひゃんっ!? や、やめてください……っ」
「ふん。また僕に生意気なことを言った罰だよ。フフ……次のお仕置きは初心なキミにとってもっと刺激が強いことをしてあげようか」
「そ、そんなことされたら私、死んじゃいます……」
恥ずかしさで自分の顔を両手で覆うルカを見て、クジャはまたおかしそうに笑い、おもむろにその手の間に自分の手を差し入れて彼女の顔を捕らえると自分の方へ向かせる。
「んぇ? クジャ様……?」
「黙って」
不思議そうな顔をするルカの顎を指で掬い上げ、顔を近付けていくクジャ。流石にその行動の意味は理解した様子のルカはまた顔を真っ赤にさせて拒もうとしたが、クジャに後頭部を押さえられると、やがて観念したように目を瞑る。クジャの顔がもう目と鼻の先まで迫ったと気配で感じ取ったルカは、緊張から身を固くする。しかし――
「さて、そろそろ体を洗おうか」
何事も無かったかのようにすっと身を引いて離れるクジャに、ルカは拍子抜けしてぽかんとクジャが魔法でタオルを引き寄せる姿を見ていることしかできなかった。
「なに勘違いしてるんだい? これは闖入者防止のためだよ」
「えっ?」
「またどこかの誰かさんが入ってこれないようにね」と言うクジャにむっとするルカを面白そうに見つめて、彼は何でもないように服を脱ぎ始めた。
「へあっ!? く、く、く、クジャ様っ!? な、ななななんで服……!!??」
「なんでって、入浴するんだから、服を脱ぐのは自然なことだろう?」
「にゅう……っ!?」
「なんだい? その鳴き声。フフフ……おかしな子だね」
まるで恥ずかしさなど全く感じていないのか、どんどん脱いでしまうクジャの姿に、ルカは堪らず「わ、私、外で待ってますっ!!」と宣言して浴室を出ようとするが、鍵を開けてもノブが回らない。またあの時のようにパニックになりかけるルカの姿に笑いを堪え切れないクジャは喉奥でくっくと笑いながら「無駄だよ」と教えてやる。
「な、なんでっ!? なんでぇっ!?」
「ストップの魔法をかけたからねえ。しばらくは開かないだろうさ。ほら、諦めてこっちにおいで」
浴槽の縁に腰掛け、バスミルクと共にルカが用意したエーテルを浴槽に入れていたクジャは、依然として楽しげな笑みを浮かべながら、手招きする。足を組んだ上に無造作にだが、タオルが掛けられているので、局部を晒すような姿ではないが、それでもルカにとっては危ういと思えた。
「く、クジャ様……早くお風呂入ってくださいっ。目のやり場に困りますっ!」
なるべくクジャを見ないようにしていたルカが半ばそう叫ぶと、クジャは虚を突かれた顔をした後、何がおかしかったのか腹を抱えて笑い出した。
「な、なんで笑うんですか?」
「ふ……くくく……いや、何でもないよ。では、お言葉に甘えてそうしようか」
ルカが密かにほっとしたのも束の間、いきなりぐいと手を引かれた彼女はたたらを踏み、浴槽の中へ身を滑り込ませたクジャの上に覆い被さるようにして落ちてしまった。
「ひゃああああっ!!??」
ばしゃんっと派手な水音を立て、飛沫が飛ぶ。粗相をしてしまったと慌てて水面についた顔を上げたルカは、すぐに浴槽から出ようとクジャに背を向けて縁に手を掛けたが、それは他でもないクジャ本人の手によって阻まれた。
「おや、どこへ行くんだい?」
「あ……!?」
ぐい、と手を引かれてクジャの腕の中へ収められるルカ。昨日までと何もかも違う彼の行動とレオタードを着ているとはいえ、あまりにも異性の素肌と密着しているせいで、もう彼女の頭はパンク寸前だった。
「ひあっ……えぅ……く、クジャ様っ、あ、あのあのあの……!」
「フフ……ずぶ濡れだね。その反応を見るに、男とこういったことはしたことが無いのかな? キミ、さっきから随分面白い反応ばかりしているよ」
「なっ!? だから、こんなこと……!」
ルカの反応を楽しむ為にわざとこんな行動をしていたと分かり、怒った彼女が離れようとクジャの肩に手を掛けた瞬間、彼はとどめを刺した。
「ほら、なんだったらもっと密着してみようか」
そう言ってクジャはルカの腰に手を回して引き寄せ、胸同士がぴた、とくっついた途端、恥ずかしさに耐え切れなかったルカの脳はショートした。
「きゅ」
「…………? おや、気絶してしまったか。なんだい、随分と初心な娘だねえ」
真っ赤な顔で気を失ってしまったルカの体を、クジャはぎゅっと抱き締める。人肌など感じたのは初めてだ、とぼんやり思う。お湯の温度も丁度良く温かく、とくとくと伝わってくる彼女の心音に聞き入るようにやがて彼は目を閉じた。
「…………んん」
温かいお湯に漂う感覚でルカはゆっくりと目を覚ました。まだ覚醒し切っていない頭でゆるゆると自分が置かれている状況を理解しようと、周囲に目を向ける。
「おや、起きたのかい? 意外とお早いお目覚めだね」
頭上から降って来た声の方へ顔を上げると、そこには気絶する前と同じようにクジャの端正な顔があった。途端に気絶する前の出来事を思い出したルカは、再び頬を紅潮させて慌て、クジャから離れようとする。しかし、またそれもクジャは許さず、更なる追い討ちをかけた。
「大人しくしてなよ。僕の秘書なら、命令を聞きたまえ」
「あ、うぅ……で、でもぉ……」
未だ密着していることが気になるのか、どうにも離れたがっているルカの意識を他に向けさせようと、クジャはレオタードの肩紐に指を引っかけた。
「それにしても、びしょ濡れだね。替えはあるのかい?」
「は、はい……で、でも、部屋に行かないと…………って、クジャ様!? な、何を……!?」
ぐい、とレオタードの肩紐を下げようとするクジャの手を咄嗟にルカは掴んでやめさせようとするが、彼は心外だとでも言うかのように眉を寄せる。
「なんだい? その反応は。僕は濡れたから脱がせてやろうとしているだけだよ。勘違いしないでくれるかな」
「で、ででででもっ、私もクジャ様も裸になっちゃったら……! だ、だって……ええっ!?」
困惑をとうに越えて混乱しているルカにクジャは安心させるように言い聞かせる。
「いいかい? 僕はキミが頭からずぶ濡れでみっともないから、わざわざ着替えさせようとしてるんだ。別にキミの裸体を見たって何とも思わないよ。僕の方が美しいからねえ。むしろ、主人に着替えを手伝ってもらうんだから、感謝しておくれよ」
「あぅう……でも、でもぉ…………恥ずかしいですぅ……」
「なんだい、他人には見せられない体なのかい?」
「そ、そうじゃない……です、けど……」
「じゃあ、良いじゃないか。キミばかり僕の裸を見てるんだから、僕がキミの裸を見たって良いだろう?」
「え、ええ? そうなん、ですか?」
「そうなんだよ」
混乱しているうちによく分からない理論で押し切られてしまったルカは、クジャの手を放し、レオタードを脱がす手を許してしまう。最後の砦であるレオタードも脱がされたルカは今のクジャと同じように生まれたままの姿で、クジャの観察するような視線に耐える。
「う、うぅ……」
「ふむ……こうして見ると、キミも存外女の子なんだねえ」
「あ、当たり前じゃないですかっ……」
「こんな細い腕で、本当に誰かを守れるのかい?」
クジャに抱き締められたままの格好で手首を取られて、じいっと観察してくるクジャに、ルカは「はい、もちろんです!」と元気良く返答する。
「そういえば、キミは弓を背負っているね。剣の訓練はしないのかい?」
依然としてクジャの目つきに変化は無いところを見て、少し安心したルカは話題が変わったこともあり、意識がそちらに逸れ始めてきた。
「剣の訓練もしているんですけど、私には弓の方が合ってるみたいで。それに……剣は、正直あんまり使いたくないです」
「どうして?」
「剣は……その、感触が……」
言いにくそうにもごもごと呟くルカを見て、何を思ったのかクジャはその細い手を握って当然のように言った。
「だったら、武器なんて捨ててしまえばいいじゃないか」
「……え?」
意外な言葉に思わずまじまじとクジャの顔を見つめるルカに、クジャも同じように彼女を見つめてもう一度言う。
「キミが武器を捨てるって言うなら、僕が世話をしてやらないこともないよ?」
その言葉の真意はルカにはよく分からなかった。クジャが何を言いたいのか、考えてもやはり分からない彼女は、代わりに彼を安心させようとにこりと微笑む。
「大丈夫ですよ、クジャ様。私、頼りないかもしれませんけど、頑張りますから!」
自分の言葉が正しく彼女に伝わっていないと分かったクジャだったが、それを説明するのは彼の高いプライドが許さず、代わりに腹いせに彼女の脇を指で突いてやった。
「ひゃんっ!? や、やめてください……っ」
「ふん。また僕に生意気なことを言った罰だよ。フフ……次のお仕置きは初心なキミにとってもっと刺激が強いことをしてあげようか」
「そ、そんなことされたら私、死んじゃいます……」
恥ずかしさで自分の顔を両手で覆うルカを見て、クジャはまたおかしそうに笑い、おもむろにその手の間に自分の手を差し入れて彼女の顔を捕らえると自分の方へ向かせる。
「んぇ? クジャ様……?」
「黙って」
不思議そうな顔をするルカの顎を指で掬い上げ、顔を近付けていくクジャ。流石にその行動の意味は理解した様子のルカはまた顔を真っ赤にさせて拒もうとしたが、クジャに後頭部を押さえられると、やがて観念したように目を瞑る。クジャの顔がもう目と鼻の先まで迫ったと気配で感じ取ったルカは、緊張から身を固くする。しかし――
「さて、そろそろ体を洗おうか」
何事も無かったかのようにすっと身を引いて離れるクジャに、ルカは拍子抜けしてぽかんとクジャが魔法でタオルを引き寄せる姿を見ていることしかできなかった。
