番外編
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朝日の日差しが私の顔を照らしているのがわかった。
いつの間に寝たのだろう。不思議に思って部屋を見渡せば、私の部屋だった。記憶は陛下達を交えた飲み会での騒動までで、そこから先はぷっつりと記憶がなかった。
「………陛下達泊まってったのかな」
ぼんやりと天井を見上げながら呟くが、真相はわからない。確かめる為に身を起こした、瞬間。
ずるり、と落ちたのは。
「………は?」
俊哉side
昨夜は飲み会で倒れた瑠璃を部屋に運び、結局あの薬は何の効果だったのかを突き止める為にジェイドが薬を作った部屋に調べに行った。
しかし薬学に明るい人間でもない為、作った本人ですらわからないということで調査は断念。そのまま屋敷に帰宅した。
瑠璃が心配だという陛下とアスランを空いた客室に泊め、ルーク達にも事情を説明して客室を用意した。
アリエッタ・ファーズ・シンクの三人は会いたいと駄々をこねたものの、最終的には朝一番に会うことを条件に自室に戻らせることに成功した。そうしてやっと自室で休んだのが夜中近く。
朝食の準備の為に早くに起き出し、瑠璃の様子はみんなで見に行こうと思って部屋には寄らずにキッチンで作業を初めて少し経った頃。
徐々に起き出してきたメンバーに目覚ましの珈琲を出しつつ数を数えると、何故か昨夜より二人増えていた。
「何でディストとアッシュがいるんだ?いつ帰ってきた?」
「夜明け前ですかね」
「ああ。ファーズとシンクから各々連絡をもらってな。グランコクマに入った辺りで会ったから、一緒に帰ってきた。姉上の様子は?」
出された珈琲をブラックのまま啜るアッシュと、砂糖とミルクを投下したディストの差を密かに笑っているとアッシュに瑠璃のことを聞かれた。
「全員揃ったら見に行こうかと思っててここにいたんだ。起きてきてないのは………ルークとファーズか」
恐らくルークはただ寝汚いだけで、ファーズの方は今まで眠れずにうとうとしてるぐらいだろう。ファーズはああみえて意外にも心配性だ。こと家族に対しては。
「起こしてくる?」
「ルークは起こして、ファーズの方は様子を見るだけにしとけ。多分眠れてないだろうから」
「わかった。アリエッタも来る?」
「行く、です」
シンクとアリエッタがカップを置いて二人を起こしに行くのを見守ると、ジェイドの方に振り向いた。こいつは早くに起きて出掛けていたのだが、出掛けた先は恐らく昨日も行った部屋だろう。このメンバーの中では一番薬学に明るい。まあその所為で時折突飛な物を作っているが。
「収穫は?」
「これといって。実際に出た症状に対する解毒薬を作るしかないですね」
「材料集めは手伝うが、絶対治せ。元はといえばお前が原因だからな」
「わかってますよ」
そう頷いたのを確認したところで、遠くの方から軽い足音が聞こえた。この音からするに子供だが、足音は一人分。年齢的に近いファーズやシンクであれば、ルークやアリエッタが共に来る筈だから二人以上ある筈だが。
そう予測している最中にも足音はどんどん近くなってくる。寝起きでぼんやりしていたイオンやアニスも気付いて、廊下側に面する扉を見た。
ばん!
「どーなってんのこれ!?」