Mr. Perfect(灰谷竜胆/長編夢)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
お店を出て駐車場に向かうあいだ、私は心の底から思った。このままこの時間が永遠に続けばいいのに。こうしてずっと、彼と一緒に居られたらいいのになぁ……
ところがそこから、トンデモナイ展開になった。目の前にめちゃくちゃガラの悪い人たちが現れて、灰谷君と揉めている。ナニこの光景。世紀末じゃん。
「よぉ灰谷弟。オマエら天竺、いよいよ神奈川を制圧したんだってな? そんで東卍や黒龍とやり合ったら、もう全国制覇は時間の問題か。調子こいてるよな、ガキの分際で」
どうやら街の半グレ達みたいだ。怖い。怖すぎる! 向こうは3人もいるし、何かされたらたまったものじゃない。
私は彼の腕をそっと掴んだ。小声で必死に伝える。
「ねぇ灰谷君、早く行こう」
彼はこちらを見ない。ずっとそいつらを睨みつけている。
「オマエ下がってろ。すぐ終わるから」
ま、まさか、灰谷君やる気?! 私は涙目になって後ろに下がった。情け無いけど、何も出来ない……そうだ、誰か周りに助けてくれる人は?! 勢いよく後ろを振り向くけど、月曜の夜だから人がいない。うわ、ついてない。どうしよう……と思っていたら、立て続けに鈍い音が聞こえた。えっ?! なに、今の音は?! って真っ青になって振り返ると、あれ? 半グレが全員倒れてる。
「こういう奴等は見かけだけで、全然大したことないんだよな」
彼はいつのまにか眼鏡を外していて、そいつらを見下ろしていた。まだ興奮しているみたいで、頬は紅潮しているし、不敵な笑みを浮かべている。その彼の表情は扇情的で、これまでで1番カッコいい。そうか。こっちが本当の彼なんだ。優しい彼も素敵だけど、不良の彼も最高にクールだ。
「灰谷君……すごいね。こんなに一瞬でやっつけちゃうなんて」
「こいつら全然、大したことなかったからな」
「そんなことないよ。3人もいたし、大人の男の人達じゃん。ほんとに強いんだね……」
もう胸の鼓動音がヤバい。だって私はもう彼のことで頭がいっぱいだ。
「いや、残念ながら兄貴の方が強い。それにうちの隊長や総長も別格。化け物だよ。俺は東卍の中では普通の方」
これで普通って、ほんとに信じられない。でも私はもう完全に彼の虜だった。こんなに優しい彼なのに、向かってきた敵には容赦ない。ヤバい! めちゃくちゃカッコいい!!
「灰谷君、あの……ビックリしないで聞いてね? 私……」
「何だよ?」
彼はもう元のクールな表情に戻っていて、眼鏡をかけながら尋ねた。私は彼を真っ直ぐに見上げて伝えた。
「私、灰谷君のこと好きになっちゃった……」
彼は目を丸くしている。わぁ、彼でもこんなに驚いた顔するんだ。まぁ、そりゃあそうだよね。こんなときにこんなタイミングで、いきなり告白されたんだから。
今日の夜風も心地いい。私たちの髪をサラサラと揺らしていく。彼はまだ驚いているみたいで、ひと言も発しない。この感じだと期待は出来ないけど、私は大満足だった。こんなにも私の胸を熱くしてくれる人に出会ったのは、彼が初めてだったから。今夜のことは忘れない。きっとすごく素敵な思い出になるだろう。
灰谷君はフッと微笑んで、静かに口を開いた。私は良くない返事を覚悟したけど、それは意外な台詞だった。
「それは嬉しいな。実はオレも、お前と同じ気持ちだったから」
ところがそこから、トンデモナイ展開になった。目の前にめちゃくちゃガラの悪い人たちが現れて、灰谷君と揉めている。ナニこの光景。世紀末じゃん。
「よぉ灰谷弟。オマエら天竺、いよいよ神奈川を制圧したんだってな? そんで東卍や黒龍とやり合ったら、もう全国制覇は時間の問題か。調子こいてるよな、ガキの分際で」
どうやら街の半グレ達みたいだ。怖い。怖すぎる! 向こうは3人もいるし、何かされたらたまったものじゃない。
私は彼の腕をそっと掴んだ。小声で必死に伝える。
「ねぇ灰谷君、早く行こう」
彼はこちらを見ない。ずっとそいつらを睨みつけている。
「オマエ下がってろ。すぐ終わるから」
ま、まさか、灰谷君やる気?! 私は涙目になって後ろに下がった。情け無いけど、何も出来ない……そうだ、誰か周りに助けてくれる人は?! 勢いよく後ろを振り向くけど、月曜の夜だから人がいない。うわ、ついてない。どうしよう……と思っていたら、立て続けに鈍い音が聞こえた。えっ?! なに、今の音は?! って真っ青になって振り返ると、あれ? 半グレが全員倒れてる。
「こういう奴等は見かけだけで、全然大したことないんだよな」
彼はいつのまにか眼鏡を外していて、そいつらを見下ろしていた。まだ興奮しているみたいで、頬は紅潮しているし、不敵な笑みを浮かべている。その彼の表情は扇情的で、これまでで1番カッコいい。そうか。こっちが本当の彼なんだ。優しい彼も素敵だけど、不良の彼も最高にクールだ。
「灰谷君……すごいね。こんなに一瞬でやっつけちゃうなんて」
「こいつら全然、大したことなかったからな」
「そんなことないよ。3人もいたし、大人の男の人達じゃん。ほんとに強いんだね……」
もう胸の鼓動音がヤバい。だって私はもう彼のことで頭がいっぱいだ。
「いや、残念ながら兄貴の方が強い。それにうちの隊長や総長も別格。化け物だよ。俺は東卍の中では普通の方」
これで普通って、ほんとに信じられない。でも私はもう完全に彼の虜だった。こんなに優しい彼なのに、向かってきた敵には容赦ない。ヤバい! めちゃくちゃカッコいい!!
「灰谷君、あの……ビックリしないで聞いてね? 私……」
「何だよ?」
彼はもう元のクールな表情に戻っていて、眼鏡をかけながら尋ねた。私は彼を真っ直ぐに見上げて伝えた。
「私、灰谷君のこと好きになっちゃった……」
彼は目を丸くしている。わぁ、彼でもこんなに驚いた顔するんだ。まぁ、そりゃあそうだよね。こんなときにこんなタイミングで、いきなり告白されたんだから。
今日の夜風も心地いい。私たちの髪をサラサラと揺らしていく。彼はまだ驚いているみたいで、ひと言も発しない。この感じだと期待は出来ないけど、私は大満足だった。こんなにも私の胸を熱くしてくれる人に出会ったのは、彼が初めてだったから。今夜のことは忘れない。きっとすごく素敵な思い出になるだろう。
灰谷君はフッと微笑んで、静かに口を開いた。私は良くない返事を覚悟したけど、それは意外な台詞だった。
「それは嬉しいな。実はオレも、お前と同じ気持ちだったから」