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翌日の日曜日。今日も私は三ツ谷さんの事務所に来ている。今はひたすら衣装のチェックだ。
「細かいところのほつれがないかと、寸法ももっかい確認したいんだ」
「わかりました」
作業を進めながら、色々なことを話した。
「このドレスは、かなり小ぶりなんですね」
私はいま、薄いブルーのドレスをチェックしている。とても繊細な装飾で、透き通るような素材だ。すごく洗練されていて、思わず目が釘づけになる。本当に可愛いらしい、私が大好きなデザインだった。
「そう。それはさ、身長が低い子用に作ったものなんだ。着てくれるモデルの子も、探すのにちょっと苦労した」
「そうなんですか。これ、本当に美しくて素敵なデザインですね。繊細で」
「実は今回出す中で、それが1番気に入ってる。メインじゃないけど、ほんとは服って、色んな身長や体型の人が着るものだろ?」
「その通りですね」
またそこからしばらく仕事に集中して、半分くらい終わった。
「三ツ谷さんは、スタッフの方達に土日もお願いしたりはしないんですか?」
「あぁ。皆んな出るって言ってくれるけど、タダでさえ多忙だからさ。ちゃんと休んで貰わないと、きっと悪循環になると思って。だからほんと、君が来てくれて助かったよ」
それを聞くと私はとても嬉しくなった。やっぱり彼は、社員思いのいい社長さんだ。それに折に触れて私に感謝してくれるし、本当に嬉しい。
「ところで君は、なんで休日まで働きたいんだ? 経済的な理由がないんなら、休みは友達とかと過ごした方がリフレッシュになるんじゃねぇのか?」
「それは……、その、ただ予定を沢山入れたくて……」
「そっか。君のとこみたいな大手は、残業や休日出勤も少ないだろうしな」
「……はい。その通りです。人員は足りてるので、あまり残業とかも出来なくて……」
私は理由を言えないから、作業は続けたままでちょっと俯く。三ツ谷さんはそれを察してくれたようで、すぐに話題を変えた。
「あぁ、そうだ。苗字さん、君さ、動物って好き?」
「動物ですか? はい、大好きです」
「そう。実はオレ、今日はこのあと、近くのペットショップに遊びに行く予定なんだ。良かったら一緒に行くか? 古いダチがやってるショップでさ」
「……また一緒に出かけさせてもらって、いいんですか?」
「勿論」
私はすごく嬉しくなって、満面の笑みで行きたいです、と返事した。
夕方、仕事が終わると、彼は何かのキーを取り出した。
「よし、じゃあ今日は仕事終わり。今からオレのバイクで出かけっから」
下に降りると、彼はピカピカのバイクを押している。めちゃくちゃカッコいい!
「これはオレの愛機、インパルス」
「カッコいいですね! 三ツ谷さんにピッタリです」
「だろ? じゃあ行こうぜ」
男の人のバイクに乗せてもらうなんて初めてのことだから、私はかなり緊張した。でも彼はいつも通り柔らかい雰囲気だから、すぐに慣れてしまった。
目的地へは10分ほどで着いた。そこはまだ新しいペットショップ屋さんのようだ。"XJランド"と書かれている。ぺけじぇーらんど?
店の前には、ちょっと猫目で黒髪の男性が、ダンボール箱を外に出しているところだった。
「よぉ千冬。調子はどうだ?」
「あ、三ツ谷君。来てくれたんですね。聞いて下さいよ、また場地さんも一虎くんも、仕事適当で遊びに行ったんですよ! だからオレが尻ぬぐいしてて」
「はは! アイツららしいな。お前がしっかりしてるから、どんどん甘えて大変なことになっちまうな」
「そうですよ。最近はメシまで作らされて、オレそろそろプロ級の腕前になってて。まぁ、それはちょっと、実は楽しんでるんですけど」
「はは。それは良かったじゃん」
「ところで、そっちの方は?」
千冬さん、と呼ばれた男性は私を見てキョトンとした。
「彼女はいま、オレんとこにバイトに来てくれてる苗字さん。今日は一緒に動物たち見せてもらっていいか?」
「勿論です」
千冬さんは私を見るとニコリと笑ってくれたので、私はとてもホッとした。
中に入れてもらうと、可愛いネコちゃんとワンちゃん達でいっぱいだった。みんなまだ子供だ。フワフワしててちっちゃくて、ものすごく可愛い!
そのとき表の自動ドアが開いて、2人の男性が入ってきた。
「社長ー! また一虎がパチンコですっからかんになってんぞ」
「うっせぇな場地! お前がこの台は絶対当たるって言うからやったのに! てか、お前も結局負けただろうが!」
「細かいところのほつれがないかと、寸法ももっかい確認したいんだ」
「わかりました」
作業を進めながら、色々なことを話した。
「このドレスは、かなり小ぶりなんですね」
私はいま、薄いブルーのドレスをチェックしている。とても繊細な装飾で、透き通るような素材だ。すごく洗練されていて、思わず目が釘づけになる。本当に可愛いらしい、私が大好きなデザインだった。
「そう。それはさ、身長が低い子用に作ったものなんだ。着てくれるモデルの子も、探すのにちょっと苦労した」
「そうなんですか。これ、本当に美しくて素敵なデザインですね。繊細で」
「実は今回出す中で、それが1番気に入ってる。メインじゃないけど、ほんとは服って、色んな身長や体型の人が着るものだろ?」
「その通りですね」
またそこからしばらく仕事に集中して、半分くらい終わった。
「三ツ谷さんは、スタッフの方達に土日もお願いしたりはしないんですか?」
「あぁ。皆んな出るって言ってくれるけど、タダでさえ多忙だからさ。ちゃんと休んで貰わないと、きっと悪循環になると思って。だからほんと、君が来てくれて助かったよ」
それを聞くと私はとても嬉しくなった。やっぱり彼は、社員思いのいい社長さんだ。それに折に触れて私に感謝してくれるし、本当に嬉しい。
「ところで君は、なんで休日まで働きたいんだ? 経済的な理由がないんなら、休みは友達とかと過ごした方がリフレッシュになるんじゃねぇのか?」
「それは……、その、ただ予定を沢山入れたくて……」
「そっか。君のとこみたいな大手は、残業や休日出勤も少ないだろうしな」
「……はい。その通りです。人員は足りてるので、あまり残業とかも出来なくて……」
私は理由を言えないから、作業は続けたままでちょっと俯く。三ツ谷さんはそれを察してくれたようで、すぐに話題を変えた。
「あぁ、そうだ。苗字さん、君さ、動物って好き?」
「動物ですか? はい、大好きです」
「そう。実はオレ、今日はこのあと、近くのペットショップに遊びに行く予定なんだ。良かったら一緒に行くか? 古いダチがやってるショップでさ」
「……また一緒に出かけさせてもらって、いいんですか?」
「勿論」
私はすごく嬉しくなって、満面の笑みで行きたいです、と返事した。
夕方、仕事が終わると、彼は何かのキーを取り出した。
「よし、じゃあ今日は仕事終わり。今からオレのバイクで出かけっから」
下に降りると、彼はピカピカのバイクを押している。めちゃくちゃカッコいい!
「これはオレの愛機、インパルス」
「カッコいいですね! 三ツ谷さんにピッタリです」
「だろ? じゃあ行こうぜ」
男の人のバイクに乗せてもらうなんて初めてのことだから、私はかなり緊張した。でも彼はいつも通り柔らかい雰囲気だから、すぐに慣れてしまった。
目的地へは10分ほどで着いた。そこはまだ新しいペットショップ屋さんのようだ。"XJランド"と書かれている。ぺけじぇーらんど?
店の前には、ちょっと猫目で黒髪の男性が、ダンボール箱を外に出しているところだった。
「よぉ千冬。調子はどうだ?」
「あ、三ツ谷君。来てくれたんですね。聞いて下さいよ、また場地さんも一虎くんも、仕事適当で遊びに行ったんですよ! だからオレが尻ぬぐいしてて」
「はは! アイツららしいな。お前がしっかりしてるから、どんどん甘えて大変なことになっちまうな」
「そうですよ。最近はメシまで作らされて、オレそろそろプロ級の腕前になってて。まぁ、それはちょっと、実は楽しんでるんですけど」
「はは。それは良かったじゃん」
「ところで、そっちの方は?」
千冬さん、と呼ばれた男性は私を見てキョトンとした。
「彼女はいま、オレんとこにバイトに来てくれてる苗字さん。今日は一緒に動物たち見せてもらっていいか?」
「勿論です」
千冬さんは私を見るとニコリと笑ってくれたので、私はとてもホッとした。
中に入れてもらうと、可愛いネコちゃんとワンちゃん達でいっぱいだった。みんなまだ子供だ。フワフワしててちっちゃくて、ものすごく可愛い!
そのとき表の自動ドアが開いて、2人の男性が入ってきた。
「社長ー! また一虎がパチンコですっからかんになってんぞ」
「うっせぇな場地! お前がこの台は絶対当たるって言うからやったのに! てか、お前も結局負けただろうが!」