Mr. Perfect(灰谷竜胆/長編夢)
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彼のバイクに乗せてもらいながら、私はもうタジタジだった。だっていまから彼の家に行くって、それって……
「どうして今から灰谷君のお家に?」
「オマエ不良になるんだろ? ならオレん家に泊めてやるよ」
不良……たしかにさっき、そう言ったけど……私は思わずゴクリと唾を飲みこんだ。
「えっと、その……」
彼は先ほどからなんだか嬉しそうだ。
「何だよ? 聞きたいことがあるならハッキリ言え」
彼、灰谷竜胆君は確かに不良だ。中学の頃にはすでにこの界隈を仕切っていたし、少年院から戻ったあとは横浜の"天竺"に入り、今はその幹部になっている。彼は喧嘩も強いし、人をまとめたり使ったりするのも上手い。けれども不良以外の人には絶対に手を出さないし、恐喝や窃盗などの犯罪にも手を染めていない。それどころか天竺はそういう不良たちを一掃して神奈川を制圧したと聞く。
中学にはあまり来ていなかったけど、教室にいた彼の姿は覚えている。確かに髪型はいつもすごく華美だったし(でもいつもビックリするほどお洒落だった)、制服もお兄さんと2人だけ色違いのものを着ていた。常にぞろぞろと部下?たちを引き連れていたし、先生も誰一人逆らえず、色々と目立ちすぎて凄かった。でも同級生たちとは穏やかに過ごしていたし、慕われていたのだ。普段の学生生活は平穏で、勉強も運動も良く出来たし、どんなことも得意だった。
だから彼を悪い人だとは思わない。けど、やっぱりこの状況は………
「えっと……もしかして灰谷君、私のこと買ったの?」
私が恐る恐る聞くと、彼は更に楽しそうだ。後ろから見ていても分かるのだ。生き生きしている。
「は? なんでそうなるんだよ」
「……さっきカフェ代払ってくれたから……もしかして、あれで私を買ったのかなって」
「オイ。それ面白すぎるぞ。なんでそんなに安いんだよ」
彼は肩を震わせて笑い始めた。
私はもう何がなんやら分からない。それならどうして、私は彼のお家に行けるんだろう? 勿論すごく有難いけど、話がトントン拍子に進みすぎてて戸惑っちゃう……
私たちはすぐに彼のマンションに着いた。見上げると、もうほんとに驚いた。どっひゃー! めちゃくちゃいいマンション!! これ、セレブが住む物件だ!!
「オレん家はここの15階。あ、兄貴はしばらく旅行行ってていないから。じゃあ行くぞ」
「ま、待って、灰谷君!」
お家に上げてもらう前に、ちゃんと聞いておかないと!!
「泊めてもらえるのはほんとに嬉しいけど、もっかい聞くけど、私ってその……灰谷君に買われたの??」
「いや。買ってはない。オマエのこと泊めてやるだけ。ただこれからオマエを本当の不良にするから、色々ビックリするかもしれないけど。行くぞ」
えぇっ! これから私、灰谷君に不良にされちゃうの?? でも今夜はここに泊まらせてもらうしかない……私はハラハラしながら、慌てて彼のあとに着いて行った。
「どうして今から灰谷君のお家に?」
「オマエ不良になるんだろ? ならオレん家に泊めてやるよ」
不良……たしかにさっき、そう言ったけど……私は思わずゴクリと唾を飲みこんだ。
「えっと、その……」
彼は先ほどからなんだか嬉しそうだ。
「何だよ? 聞きたいことがあるならハッキリ言え」
彼、灰谷竜胆君は確かに不良だ。中学の頃にはすでにこの界隈を仕切っていたし、少年院から戻ったあとは横浜の"天竺"に入り、今はその幹部になっている。彼は喧嘩も強いし、人をまとめたり使ったりするのも上手い。けれども不良以外の人には絶対に手を出さないし、恐喝や窃盗などの犯罪にも手を染めていない。それどころか天竺はそういう不良たちを一掃して神奈川を制圧したと聞く。
中学にはあまり来ていなかったけど、教室にいた彼の姿は覚えている。確かに髪型はいつもすごく華美だったし(でもいつもビックリするほどお洒落だった)、制服もお兄さんと2人だけ色違いのものを着ていた。常にぞろぞろと部下?たちを引き連れていたし、先生も誰一人逆らえず、色々と目立ちすぎて凄かった。でも同級生たちとは穏やかに過ごしていたし、慕われていたのだ。普段の学生生活は平穏で、勉強も運動も良く出来たし、どんなことも得意だった。
だから彼を悪い人だとは思わない。けど、やっぱりこの状況は………
「えっと……もしかして灰谷君、私のこと買ったの?」
私が恐る恐る聞くと、彼は更に楽しそうだ。後ろから見ていても分かるのだ。生き生きしている。
「は? なんでそうなるんだよ」
「……さっきカフェ代払ってくれたから……もしかして、あれで私を買ったのかなって」
「オイ。それ面白すぎるぞ。なんでそんなに安いんだよ」
彼は肩を震わせて笑い始めた。
私はもう何がなんやら分からない。それならどうして、私は彼のお家に行けるんだろう? 勿論すごく有難いけど、話がトントン拍子に進みすぎてて戸惑っちゃう……
私たちはすぐに彼のマンションに着いた。見上げると、もうほんとに驚いた。どっひゃー! めちゃくちゃいいマンション!! これ、セレブが住む物件だ!!
「オレん家はここの15階。あ、兄貴はしばらく旅行行ってていないから。じゃあ行くぞ」
「ま、待って、灰谷君!」
お家に上げてもらう前に、ちゃんと聞いておかないと!!
「泊めてもらえるのはほんとに嬉しいけど、もっかい聞くけど、私ってその……灰谷君に買われたの??」
「いや。買ってはない。オマエのこと泊めてやるだけ。ただこれからオマエを本当の不良にするから、色々ビックリするかもしれないけど。行くぞ」
えぇっ! これから私、灰谷君に不良にされちゃうの?? でも今夜はここに泊まらせてもらうしかない……私はハラハラしながら、慌てて彼のあとに着いて行った。