ღ Special extra edition ღ 特別番外編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
⑅⃛ テーマ「夢主が誰か(男)にガチ告白されたらどうなるか⁇」⑅⃛
《竜胆の場合》
※最後の世界線。
付き合ってから1年半経ったころ
(高3)
ど、どうしよう……!!顔面蒼白で灰谷君に会ったら、彼はすぐに気付いた。
「オマエ、何かあったのか? 顔が真っ青だぞ」
「そ、それが………実は私、今日また隣のクラスの男子に、告白されちゃって………」
「へぇ。またか」
灰谷君はいつも通り落ち着いた微笑をたたえてる。
「けどちゃんとフッたら諦めたろ?」
「それが……勿論私はすぐに断ったんだけど、その子、ちゃんと諦めてないのかも………'私の事が本当に好きだから、いつまでも待ってる'みたいなことを言ってて………」
すると彼のお洒落な眼鏡の奥の瞳が、突然鈍く光った。彼の周りの空気も、いきなりぴりりとする。
「ならソイツ、オレが殺してやるよ」
えーっ!?やっぱりそうなっちゃうのー!?! 私は灰谷君と付き合ってるのに、告白される事が多い。でも彼は今までどんなに私が告られても、動じる事はなかった。それどころかいつも笑顔で、ちょっと嬉しそうですらあった。でも'苗字がちゃんと断っても諦めない男が現れたら、その時は躊躇なく殺す'と、常々言っていたのだ。もう彼の瞳は完全にギラついていて、マジで私は泣き出しそうになる。
だって彼はほんとのほんとに、めちゃくちゃ喧嘩が強いのだ!しかも敵の前では彼は、普段からは想像も出来ないくらい凶暴になって………得意の関節技で、瀕死の重症を負わせてしまう!ヤバい!これはヤバい!!
「…は、灰谷君! 実はその彼も、元不良らしいの!昔あるチームの'副総長'までやってたらしいから、結構強いのかも……」
なんでも、実はその子も中学までは不良で、かなりのやんちゃだったらしい。けど不良をやっていても将来はないからと、自ら足を洗ったのだという。だからなのかな!? ちゃんと断っても諦めてくれないのは! 兎に角彼もめちゃくちゃ気が強いのだ。でも灰谷君は顔色1つ変えない。
「そんなの関係ない。オレが殺してやるよ」
「ま、待って! 私、明日もう一回、その子にちゃんと断るから!だから、殺すのは待って!!」
「1度で諦めなかったんだから、2度断ったってムダだぞ」
「大丈夫!私、めちゃくちゃ強く断るから!!それで絶対諦めてもらう!!」
「分かった。けど諦めなかったらオレが速攻で殺すから」
「う、うん……」
うっわぁ!!これはマジで、タイヘンな事になっちゃった!!!
けれども翌日、私はその子に諦めて貰う事が出来なかった。それどころかその子が、'オレは苗字の事がほんとに好きだから、不良なんかと付き合うのは見過ごせないんだ!'とか言ってきて、逆に彼の気持ちを煽ってしまったようだった。もう私、どうしたらいいんだろう!?友達にも着いてきて貰って、一緒に言って貰ったのに、その子は諦めてくれなかった………
絶望的な気持ちで1人とぼとぼと下足置き場を出る。このあと灰谷君に、なんて言おう? 絶対ヤバい事になっちゃうよー!!
ところがそこで、ビックリな事になった。校門の方から歩いてきた同学年の女子達に、興奮気味にこう声を掛けられたからだ。
「苗字さん! 彼氏が校門の前で待ってるよ!」
「……え??」
「苗字さん、マジで羨ましい!あんなにお洒落でリッチでカッコいい元"東卍"の人と、一体どうやって付き合ったの!?」
「ほんとほんと!!」
えっ!!もしや灰谷君!?
急いで校門の前まで走って来ると、見慣れた車が停まってる。それは灰谷君の外車だ。ま、まさか灰谷君、これで迎えに来たの?!
すぐに彼が降りてきて、私は更に驚愕してしまった。だって今の彼は"東卍"の特攻服を着ている。"東卍"はもう去年解散してるけど、まっ、まさか!!この格好で来たということは………
「灰谷君、もしかして……」
「その様子じゃやっぱ断り切れなかったんだろ? ならオレの出番だ。オマエは車に乗って待ってろ」
今の彼は眼鏡もかけてなくて、めちゃくちゃ意気揚々としてる。わざわざ手袋までつけていて、両手を握り合わせて準備運動までし出した。彼はもう殺す気満々だ!!
私は涙目になりつつ、震える声で懇願した。
「…………彼のこと、命だけは助けてあげてくれる??」
すると彼はもっといい笑顔になる。めちゃくちゃカッコ良くて妖艶だけど、不敵過ぎて怖い!!
「まぁ、それはその男次第だな。なんせソイツは、このオレが誰か知った上でオマエに言い寄ってる。つまりこれは'オレが売られた喧嘩'だよ。成り行き次第では、普通に殺す」
私はもう顔を引きつらせるしかなかった。灰谷君、これは本気だな…!!
結局彼は、すぐに戻った。無傷だし、めちゃくちゃ清々しい顔をしている。どっちが勝ったかなんて明白だ。
彼は運転席に乗り込むと、全部片付いたから安心しろとだけ言って、そのまま私にキスしてきた。すごく優しいキス。確かに彼は、車の中でもたまにこんな事をしてくる。でもこんなお昼間から、学校の前でなんて初めてだ!それも深いキスだから、私は内心、めちゃくちゃキョドる。周りにいる子達が、何人も見てるし………でも彼に求められるのは嬉しいから、私は彼と、かなり長い間甘いひとときを過ごした。
結局その男の子は、暫く登校しなかった。でも2週間ぶりに来た時、私に寂しげな笑顔でこう声をかけてきた。'苗字の彼氏、めちゃくちゃいい男だな。オレはお前の事、きっぱり諦めるよ'と。それにその噂が学校中に広まって、それから私は、校内の子に告られる事はなくなった。
つまりは結果オーライで、彼らしく、何もかもスムーズに解決してくれたのだ。けど私は内心、めちゃくちゃ苦笑していた。改めて彼の恐ろしさを思い知ったからだ。これが13歳の頃からこの界隈を取り仕切る"六本木のカリスマ"で、'去年遂に全国制覇を成し遂げた伝説のチーム・元"東卍"の不良'なのだと………
《竜胆の場合》
※最後の世界線。
付き合ってから1年半経ったころ
(高3)
ど、どうしよう……!!顔面蒼白で灰谷君に会ったら、彼はすぐに気付いた。
「オマエ、何かあったのか? 顔が真っ青だぞ」
「そ、それが………実は私、今日また隣のクラスの男子に、告白されちゃって………」
「へぇ。またか」
灰谷君はいつも通り落ち着いた微笑をたたえてる。
「けどちゃんとフッたら諦めたろ?」
「それが……勿論私はすぐに断ったんだけど、その子、ちゃんと諦めてないのかも………'私の事が本当に好きだから、いつまでも待ってる'みたいなことを言ってて………」
すると彼のお洒落な眼鏡の奥の瞳が、突然鈍く光った。彼の周りの空気も、いきなりぴりりとする。
「ならソイツ、オレが殺してやるよ」
えーっ!?やっぱりそうなっちゃうのー!?! 私は灰谷君と付き合ってるのに、告白される事が多い。でも彼は今までどんなに私が告られても、動じる事はなかった。それどころかいつも笑顔で、ちょっと嬉しそうですらあった。でも'苗字がちゃんと断っても諦めない男が現れたら、その時は躊躇なく殺す'と、常々言っていたのだ。もう彼の瞳は完全にギラついていて、マジで私は泣き出しそうになる。
だって彼はほんとのほんとに、めちゃくちゃ喧嘩が強いのだ!しかも敵の前では彼は、普段からは想像も出来ないくらい凶暴になって………得意の関節技で、瀕死の重症を負わせてしまう!ヤバい!これはヤバい!!
「…は、灰谷君! 実はその彼も、元不良らしいの!昔あるチームの'副総長'までやってたらしいから、結構強いのかも……」
なんでも、実はその子も中学までは不良で、かなりのやんちゃだったらしい。けど不良をやっていても将来はないからと、自ら足を洗ったのだという。だからなのかな!? ちゃんと断っても諦めてくれないのは! 兎に角彼もめちゃくちゃ気が強いのだ。でも灰谷君は顔色1つ変えない。
「そんなの関係ない。オレが殺してやるよ」
「ま、待って! 私、明日もう一回、その子にちゃんと断るから!だから、殺すのは待って!!」
「1度で諦めなかったんだから、2度断ったってムダだぞ」
「大丈夫!私、めちゃくちゃ強く断るから!!それで絶対諦めてもらう!!」
「分かった。けど諦めなかったらオレが速攻で殺すから」
「う、うん……」
うっわぁ!!これはマジで、タイヘンな事になっちゃった!!!
けれども翌日、私はその子に諦めて貰う事が出来なかった。それどころかその子が、'オレは苗字の事がほんとに好きだから、不良なんかと付き合うのは見過ごせないんだ!'とか言ってきて、逆に彼の気持ちを煽ってしまったようだった。もう私、どうしたらいいんだろう!?友達にも着いてきて貰って、一緒に言って貰ったのに、その子は諦めてくれなかった………
絶望的な気持ちで1人とぼとぼと下足置き場を出る。このあと灰谷君に、なんて言おう? 絶対ヤバい事になっちゃうよー!!
ところがそこで、ビックリな事になった。校門の方から歩いてきた同学年の女子達に、興奮気味にこう声を掛けられたからだ。
「苗字さん! 彼氏が校門の前で待ってるよ!」
「……え??」
「苗字さん、マジで羨ましい!あんなにお洒落でリッチでカッコいい元"東卍"の人と、一体どうやって付き合ったの!?」
「ほんとほんと!!」
えっ!!もしや灰谷君!?
急いで校門の前まで走って来ると、見慣れた車が停まってる。それは灰谷君の外車だ。ま、まさか灰谷君、これで迎えに来たの?!
すぐに彼が降りてきて、私は更に驚愕してしまった。だって今の彼は"東卍"の特攻服を着ている。"東卍"はもう去年解散してるけど、まっ、まさか!!この格好で来たということは………
「灰谷君、もしかして……」
「その様子じゃやっぱ断り切れなかったんだろ? ならオレの出番だ。オマエは車に乗って待ってろ」
今の彼は眼鏡もかけてなくて、めちゃくちゃ意気揚々としてる。わざわざ手袋までつけていて、両手を握り合わせて準備運動までし出した。彼はもう殺す気満々だ!!
私は涙目になりつつ、震える声で懇願した。
「…………彼のこと、命だけは助けてあげてくれる??」
すると彼はもっといい笑顔になる。めちゃくちゃカッコ良くて妖艶だけど、不敵過ぎて怖い!!
「まぁ、それはその男次第だな。なんせソイツは、このオレが誰か知った上でオマエに言い寄ってる。つまりこれは'オレが売られた喧嘩'だよ。成り行き次第では、普通に殺す」
私はもう顔を引きつらせるしかなかった。灰谷君、これは本気だな…!!
結局彼は、すぐに戻った。無傷だし、めちゃくちゃ清々しい顔をしている。どっちが勝ったかなんて明白だ。
彼は運転席に乗り込むと、全部片付いたから安心しろとだけ言って、そのまま私にキスしてきた。すごく優しいキス。確かに彼は、車の中でもたまにこんな事をしてくる。でもこんなお昼間から、学校の前でなんて初めてだ!それも深いキスだから、私は内心、めちゃくちゃキョドる。周りにいる子達が、何人も見てるし………でも彼に求められるのは嬉しいから、私は彼と、かなり長い間甘いひとときを過ごした。
結局その男の子は、暫く登校しなかった。でも2週間ぶりに来た時、私に寂しげな笑顔でこう声をかけてきた。'苗字の彼氏、めちゃくちゃいい男だな。オレはお前の事、きっぱり諦めるよ'と。それにその噂が学校中に広まって、それから私は、校内の子に告られる事はなくなった。
つまりは結果オーライで、彼らしく、何もかもスムーズに解決してくれたのだ。けど私は内心、めちゃくちゃ苦笑していた。改めて彼の恐ろしさを思い知ったからだ。これが13歳の頃からこの界隈を取り仕切る"六本木のカリスマ"で、'去年遂に全国制覇を成し遂げた伝説のチーム・元"東卍"の不良'なのだと………