03.唐揚げウォーズ
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3年の1学期が始まってから、私はすこぶる機嫌がいい。
そりゃそうだよ。なんたって…
「…なによ、ニヤニヤして気持ち悪い」
大好きな椿と同じクラスになれたからね!
前の席に座る彼女はこちらを振り返る。
はぁ~、この刺すような視線すらも嬉しいよ私は!
椿は体の向きを横にし、顔だけこちらを向かせる形に座りなおした。
そして、私の奇行にうんざりといった様子で長い髪を耳にかける。
その仕草だけでも、1枚の絵画のようでつい視線を奪われる。
私が同じようにやったとしても、こうはならないだろう。
そう思い、自分の短い髪をそっと撫でる。
「あなたが嬉しそうなところ悪いけど、私はそんな気分じゃないの」
苦々しい顔をしながら細い足を組む椿。
その視線の先をたどってみる。
窓際の一番後ろ。
そこには、ひときわ目立つ銀髪が鎮座していた。
その男はつまらないといった表情で頬杖をっついて窓の外を眺めている。
仁王…。
私は今年も同じクラスになれてとても嬉しい。
だから、もしかしたら##NAME4##も、今の仁王と話してみれば――。
そんな淡い期待が、考えるより先に口から飛び出した。
「で、でもさ、意外といいところもあるんだよ!仁王と話してみれば椿もきっと…」
「やめて」
ぴしゃりと、そういい返された。
「名前が悪いわけじゃない。まして…“あの事”はアイツが悪いわけでもないけど…でも…」
珍しく歯切れ悪そうにそう言葉を漏らしながら、苦しそうに顔を歪める。
私にとっては過去のことでも、椿にしたら忘れられない出来事なのだろう。
私のことで、今もこんなに怒ってくれている。
それほど私を大切に思ってくれているのだと考えると、胸の奥がほんの少しだけ温かくなる。
直後、こんな顔をしている親友を前に何を喜んでいるんだと、自分の無神経さに嫌気が差した。
どちらも大好きで、大切な友達だからこそ、仲良くしてくれればいいなと。
でも、それは自分勝手でわがままだ。
「ごめん!無神経なことを言った!」
今の私にできることは、目の前の親友をこんな顔にさせてしまった自分の失言に対して精一杯謝罪することだった。
おでこをゴリゴリと机に押し付け、精一杯の謝罪の気持ちを表す。
「顔、あげなさいよ」
「うん、わかっ…あでっ!」
顔を上げたと同時に、おでこにデコピンをされた。
「無神経なことを言い出すのは今に始まったことじゃないでしょ」
フッと笑いながら言ってくれる彼女にどれだけ私が救われてきたことか。
今までの失態を思い出すと両手両足じゃ収まらないくらいだ。
そりゃそうだよ。なんたって…
「…なによ、ニヤニヤして気持ち悪い」
大好きな椿と同じクラスになれたからね!
前の席に座る彼女はこちらを振り返る。
はぁ~、この刺すような視線すらも嬉しいよ私は!
椿は体の向きを横にし、顔だけこちらを向かせる形に座りなおした。
そして、私の奇行にうんざりといった様子で長い髪を耳にかける。
その仕草だけでも、1枚の絵画のようでつい視線を奪われる。
私が同じようにやったとしても、こうはならないだろう。
そう思い、自分の短い髪をそっと撫でる。
「あなたが嬉しそうなところ悪いけど、私はそんな気分じゃないの」
苦々しい顔をしながら細い足を組む椿。
その視線の先をたどってみる。
窓際の一番後ろ。
そこには、ひときわ目立つ銀髪が鎮座していた。
その男はつまらないといった表情で頬杖をっついて窓の外を眺めている。
仁王…。
私は今年も同じクラスになれてとても嬉しい。
だから、もしかしたら##NAME4##も、今の仁王と話してみれば――。
そんな淡い期待が、考えるより先に口から飛び出した。
「で、でもさ、意外といいところもあるんだよ!仁王と話してみれば椿もきっと…」
「やめて」
ぴしゃりと、そういい返された。
「名前が悪いわけじゃない。まして…“あの事”はアイツが悪いわけでもないけど…でも…」
珍しく歯切れ悪そうにそう言葉を漏らしながら、苦しそうに顔を歪める。
私にとっては過去のことでも、椿にしたら忘れられない出来事なのだろう。
私のことで、今もこんなに怒ってくれている。
それほど私を大切に思ってくれているのだと考えると、胸の奥がほんの少しだけ温かくなる。
直後、こんな顔をしている親友を前に何を喜んでいるんだと、自分の無神経さに嫌気が差した。
どちらも大好きで、大切な友達だからこそ、仲良くしてくれればいいなと。
でも、それは自分勝手でわがままだ。
「ごめん!無神経なことを言った!」
今の私にできることは、目の前の親友をこんな顔にさせてしまった自分の失言に対して精一杯謝罪することだった。
おでこをゴリゴリと机に押し付け、精一杯の謝罪の気持ちを表す。
「顔、あげなさいよ」
「うん、わかっ…あでっ!」
顔を上げたと同時に、おでこにデコピンをされた。
「無神経なことを言い出すのは今に始まったことじゃないでしょ」
フッと笑いながら言ってくれる彼女にどれだけ私が救われてきたことか。
今までの失態を思い出すと両手両足じゃ収まらないくらいだ。
