ひとりぼっちで始めた【世界創造】という遊戯
始業式の時から私のことをガン見してくる、男子生徒の闇街 繝 。
昨日だって……
4月22日 水曜日
担任の中村春花 先生に宿題だったプリント問題集をクラス分持っていった時。
背後から突然、声がしたと思って後ろを振り返ったら、赤い封筒と、マフラーらしきものと香水(?)を差し出されたことがあったなぁ。
犯人が闇街 繝 だって分かったのは、侑梨 が教えてくれたからなんだけど。
ちなみに、女子の間でも闇街くんは恋に猪突猛進なとこがあるらしい。
どうやら、私はそのターゲットにされたようだ。
天井に向かって両腕を伸ばして、手指で四角形のカメラをつくってみる。
「うーん、悪い人ではないだろうし、純粋に好いてくれているだけで下心とかもなさそうな感じだしなぁ」
手の中の、顔を真っ赤にする闇街繝も、学校で毎度毎度手紙や手作りのお菓子を渡してくる闇街繝も、どこか甘酸っぱい青春を感じさせてくれるし、一途な思いを強く感じる。
なんて、クラスの男子のことを考えていたら、部屋のドアが開いて
「姉ちゃん、何ひとりごとブツブツ言ってんの、キモイよ?」
弟が顔を出した。
「姉に対してキモイとは何だ、キモイとは!」
予期せぬ暴言に思わず立ち上がっっちゃったじゃないか、弟よ。
もう、闇街くん、私の頭からどっかに飛んで行きそうだったよ。
「……さーせん」
ガチャ。
静かにドアを閉めて自室へ戻っていく弟。
いったい、何だったんだか。
昨日だって……
4月22日 水曜日
担任の中村
背後から突然、声がしたと思って後ろを振り返ったら、赤い封筒と、マフラーらしきものと香水(?)を差し出されたことがあったなぁ。
犯人が
ちなみに、女子の間でも闇街くんは恋に猪突猛進なとこがあるらしい。
どうやら、私はそのターゲットにされたようだ。
天井に向かって両腕を伸ばして、手指で四角形のカメラをつくってみる。
「うーん、悪い人ではないだろうし、純粋に好いてくれているだけで下心とかもなさそうな感じだしなぁ」
手の中の、顔を真っ赤にする闇街繝も、学校で毎度毎度手紙や手作りのお菓子を渡してくる闇街繝も、どこか甘酸っぱい青春を感じさせてくれるし、一途な思いを強く感じる。
なんて、クラスの男子のことを考えていたら、部屋のドアが開いて
「姉ちゃん、何ひとりごとブツブツ言ってんの、キモイよ?」
弟が顔を出した。
「姉に対してキモイとは何だ、キモイとは!」
予期せぬ暴言に思わず立ち上がっっちゃったじゃないか、弟よ。
もう、闇街くん、私の頭からどっかに飛んで行きそうだったよ。
「……さーせん」
ガチャ。
静かにドアを閉めて自室へ戻っていく弟。
いったい、何だったんだか。
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