「おつかれした！」

「「「したーっ」」」



時間が進むのも早いものでインターハイ予選まで残り1週間。

私も無事柔道整復師と理学療法士の資格を無事に取ったわけだが、最近コーチがすごく眠そうで負担かけすぎたか心配である。



「ふぁーあ。」

「烏養君お疲れですね。最近は毎日部活のスタートから来てもらってますけどお仕事の方は大丈夫ですか？」

「あぁ俺は今まで店専門だったけど最近は早朝に畑もやってるからそのぶん店は夕方までで良いって言ってくれたんだ。」

「あーだから眠そうなんすね。」

「まぁな。実家とはいえ我儘ばっか言ってらんないけどな…」

「ありがとうございます！！今度お酒でも持っていきます！！」

「マジで！？」

「烏野のために頑張ってくれてる烏養コーチにはマッサージをしてあげます。ささ、座ってください。」

「おぅサンキュー。」



パイプ椅子に座ってもらいマッサージをすれば効くなーなんてジジくさいことを言う烏養コーチ。



「それよかお前は大丈夫かよ。明日なんだろ？トレーナー試験とコーチ試験。」

「うっ。…まぁ…うん…はい。」




嫌なことを思い出させないで欲しかった。

そうなんだよ年内中かと思えばすぐに申し込まれてて…酷いよね。

って事で明日は学校を公欠で休んで朝からコディショニングコーチの講習と資格試験&アスレティックトレーナーの資格試験です。

受かればアスレティックトレーナーの方も講習を受ける予定だけど。




「それにしても攻撃パターンって沢山あるんですねぇーこれ全部使うんですか？」




シブい顔をしていれば武田先生が攻撃パターンを図で書いてあるホワイトボードを見ながらへぇーなんて感心しながら言った。




「…場合による。」

「選手たちには目の前の一戦一戦に集中してもらわなきゃ困りますが、私達まで目の前の試合にいっぱいいっぱいになる訳には行きませんからね。」




コートでは自主練習で翔陽とスーさんがトスとスパイクを合わせていた。



「ナイス日向すごいすごい！」

「今のトスの感じすごいよかったです！！」

「おおー日向と菅原の速攻も様になって来たな！」

「ナイス～」




スーさんは褒めて伸ばして行く。

アレが正しいセッターとスパイカーのコミュニケーションだ。

一方旭先輩と合わせる練習をしてる飛雄と言えば…




「東峰さん今のトスどうですか？高くないですか？低くないですか？どうですか？」

「あっえーっとうん！」

「何かあればどんな些細な事でも全部言ってください直しますから！！」

「そあ～じゃあもう少し高い方がいいかなあとネットからも少し離れてるとー「わかりました！！！」




グイグイ行きすぎて本人困ってるんだけど更にグイグイいく。

顔怖いよ飛雄。

飛雄ー旭先輩引いてるから。

旭先輩あんまり気が強くないんだかそんなこしたら可哀想だよなんて思うが助けには入らない。




「コラー！もう居残り終われー！！」




大地先輩の声に素直に選手たちにはコートとボールをしまいだす。



「あっ」



先に上がった潔子先輩がちょうど帰るところなのか体育館のドアのところで姿が見えそれに気づいたスーさんが声をかけていた。




「清水ー大地が肉まんおごってくれるって言うんだけど…」

「ごめん…私やることあるから…」

「ふーん。おつかれー」

「おつかれ。」



と帰っていった。

潔子先輩いないのかー残念…なんて思いつつ…。

片付けを終わらせれば更衣室に戻り着替えて外に出ればいつも通りスーさんや先輩たちが待っててくださった。