男の子っぽい女の子のお名前でどーぞ!!
合宿遠征埼玉編途中から
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誰もいなくなだった体育館。
体育倉庫の中からボールを1つ取ってくる。
軽く柔軟してアップを取ってボールのハンドリングをする。
何でだろう?
当分触っていなかったはずなのにこのボールが手に馴染む感じ。
懐かしいと思う程にはコレから離れていたはずなのにまだ私の身体はコレを覚えていた。
感触を確かめるようにドリブルをする。
ドリブルからレッグスルー。
数は歩きながらドリブルをしてフェイント。
1つ1つ動きを確認するように自由にコートの端で遊ぶ。
私には頼る仲間も頼られる仲間も居なかったからここ最近の烏野を見てると羨ましくなる。
「ほーんと良いなぁ…」
「高尾?」
「え?あ、赤葦先輩。」
おわ。
人が居るとは思わなかった。
みんな夕飯に駆け込みにいったから自分1人だと油断してた。
不意にかけられた声に驚いてボールを取り落とした。
てんてんてんと転がるボールは体育館の入り口にいた赤葦先輩の足に当たってようやく止まった。
「どうかした?こんなところに1人で…」
「あ、いや…まあ何というかたまにはボールに触りたくなっちゃいまして…」
「そう。」
なんだかものすごーく聞きたそうな目を向けて来るくせに赤葦先輩はそれ以上聞いて来ようとするそぶりは見せないので思わず聞いてしまった。
「……聞かないんすか?」
「…高尾は聞いて欲しいの?」
「…どちらでも…すかね。」
「まぁ聞きたい事とか話したいことは沢山あるけど…高尾が話したくないなら別に良いかな。俺は高尾に興味があるけど高尾からしたら俺はただの元同じ中学の委員会の先輩ってだけだろうしね。」
「そんな事ないっすよ。赤葦先輩には特に可愛がってもらった自覚ありますもん。」
面倒見がいいくせに空気が読めるし人への気遣いがうまい。
中学の頃から赤葦先輩はそう言う人だった。
部活が違う。
学年が違う。
けど、同じ図書委員で先輩が2年の時から卒業までの2年間お世話になった。
毎週水曜日の昼休みと放課後の1時間。
落ち着いていて本の趣味が合ういい先輩で静かな図書室で私が聞いてもらいたい話を、いろんな話を聞いてもらった。
「バスケやめてトレーナーになった事には少し驚いたけど、こうして会えて俺は嬉しかったから。」
「へ?」
「接点のあまりない俺じゃ同じ都内でもそう合うこともないでしょ?高尾はてっきりバスケの推薦か学力でいいところに行くと思ってたから。」
「ま、まぁそうなんですけど…」
「?何かおかしい?」
「いえ。おかしいと言うより疑問ていうか何というか…ただの委員会の後輩をそんな風に気にかけてもらってたなんて…私をそういう風に思ってくれてたのがちょっと意外というか何というか…」
誰に対しても気遣いができる人。
面倒見も良くて先輩を慕う人は多かった。
いろんな話をして仲が良くても卒業後の連絡はめっきり減ったし元々お互いに連絡とったりしてなかったし…ただの委員会の後輩1人をそこまで気にかけてくれてるとも思わなかった。
赤葦先輩の会えて嬉しいとはお世辞かもしれないが私にとっては嬉しい言葉だった。
私にとって赤葦先輩はキセキの世代の影響で男子バスケの陰に埋もれる女子バスケの下らない悩みとかぐっちゃぐちゃな胸の内とか黙って聞いてくれていた…そんな優しい先輩だった。
当時の私は全中バスケを知らない相手で踏み込んでこない人に兎に角話を聞いてもらいたかった。
だから、赤葦先輩には卒業近くまで頼りに頼ってしまって…何というかまぁ今掘り返すとその穴に埋もれて消えたくなるぐらい恥ずかしい話だ。
「あれ?俺あげなかったっけ?」
「へ?な、何をっすか?」
「学ランの第2ボタン。高尾に直接会えなかったから高尾の下駄箱にメモと一緒に入れておいたんだけど…」
第2ボタンとメモ?
「あぁぁぁぁぁぁあ!!!?あれ赤葦先輩のだったんですか!?ルーズリーフのメモとボタン!!!」
思い出した。
確かにメモに貼り付けたボタンが下駄箱に入ってた。
先輩の卒業の年に特に接点のなかった先輩やらよく分からない人からの告白ラッシュに捕まって最後赤葦先輩に会えなかった。
メモがまさか赤葦先輩のだったんで気づかなかった。
名前書いてなかったし怖かったから連絡先に連絡しなかったのだ。
イタズラだったら怖い。
「あれ?気付いてなかった?」
「いや、宛名と連絡先と告白だけで名前書いてなかった…っというか告白!!!?」
「うん。そう。今更だけど俺高尾の事好きだよ。」
「っっっつ!!!?」
ちょ、ちょっとまてぇ!!!?
ど、どういう事!?
一気に頭に血が上る。
あれ?
ちょっとまて、今おかしな点があった。
私の耳がおかしい?
「い、今好きだって…」
「うん。」
「過去形じゃないんすか?」
「違うけど…。」
「!?!?」
「…と言ってもいきなり言われても高尾は困るだろうから今すぐじゃなくていいよ。ずっと気になっていたけどまさかこんな形で再会できるとは思ってもなかったし。長期戦の覚悟もしてる。」
こんな風に今日伝えるつもりもなかったけれど、このチャンス逃すつもりもないけどね。
卒業の時の告白も伝わっていなかったとは思っていなかったけど、これからゆっくり伝えていくつもりだし。
「覚悟、しておいてね?」
と不敵に赤葦先輩は微笑むと食堂後30分で閉まるから和樹も早めに片付けて上がりなよとボールを呆然と固まる私にパスすると体育館を去って言った。
(いきなりの恋愛要素が赤葦さん。すみません。言い訳させてください。ただ単に同中設定で描きやすかったんです。ちょこちょこ主人公の過去とバスケに触れつつ恋愛要素(逆ハーになるように)を盛り込んでいきつつ黒子のバスケの方にもちょっかいを出していきますので今後とも楽しんでいたたげたら幸いです。)
体育倉庫の中からボールを1つ取ってくる。
軽く柔軟してアップを取ってボールのハンドリングをする。
何でだろう?
当分触っていなかったはずなのにこのボールが手に馴染む感じ。
懐かしいと思う程にはコレから離れていたはずなのにまだ私の身体はコレを覚えていた。
感触を確かめるようにドリブルをする。
ドリブルからレッグスルー。
数は歩きながらドリブルをしてフェイント。
1つ1つ動きを確認するように自由にコートの端で遊ぶ。
私には頼る仲間も頼られる仲間も居なかったからここ最近の烏野を見てると羨ましくなる。
「ほーんと良いなぁ…」
「高尾?」
「え?あ、赤葦先輩。」
おわ。
人が居るとは思わなかった。
みんな夕飯に駆け込みにいったから自分1人だと油断してた。
不意にかけられた声に驚いてボールを取り落とした。
てんてんてんと転がるボールは体育館の入り口にいた赤葦先輩の足に当たってようやく止まった。
「どうかした?こんなところに1人で…」
「あ、いや…まあ何というかたまにはボールに触りたくなっちゃいまして…」
「そう。」
なんだかものすごーく聞きたそうな目を向けて来るくせに赤葦先輩はそれ以上聞いて来ようとするそぶりは見せないので思わず聞いてしまった。
「……聞かないんすか?」
「…高尾は聞いて欲しいの?」
「…どちらでも…すかね。」
「まぁ聞きたい事とか話したいことは沢山あるけど…高尾が話したくないなら別に良いかな。俺は高尾に興味があるけど高尾からしたら俺はただの元同じ中学の委員会の先輩ってだけだろうしね。」
「そんな事ないっすよ。赤葦先輩には特に可愛がってもらった自覚ありますもん。」
面倒見がいいくせに空気が読めるし人への気遣いがうまい。
中学の頃から赤葦先輩はそう言う人だった。
部活が違う。
学年が違う。
けど、同じ図書委員で先輩が2年の時から卒業までの2年間お世話になった。
毎週水曜日の昼休みと放課後の1時間。
落ち着いていて本の趣味が合ういい先輩で静かな図書室で私が聞いてもらいたい話を、いろんな話を聞いてもらった。
「バスケやめてトレーナーになった事には少し驚いたけど、こうして会えて俺は嬉しかったから。」
「へ?」
「接点のあまりない俺じゃ同じ都内でもそう合うこともないでしょ?高尾はてっきりバスケの推薦か学力でいいところに行くと思ってたから。」
「ま、まぁそうなんですけど…」
「?何かおかしい?」
「いえ。おかしいと言うより疑問ていうか何というか…ただの委員会の後輩をそんな風に気にかけてもらってたなんて…私をそういう風に思ってくれてたのがちょっと意外というか何というか…」
誰に対しても気遣いができる人。
面倒見も良くて先輩を慕う人は多かった。
いろんな話をして仲が良くても卒業後の連絡はめっきり減ったし元々お互いに連絡とったりしてなかったし…ただの委員会の後輩1人をそこまで気にかけてくれてるとも思わなかった。
赤葦先輩の会えて嬉しいとはお世辞かもしれないが私にとっては嬉しい言葉だった。
私にとって赤葦先輩はキセキの世代の影響で男子バスケの陰に埋もれる女子バスケの下らない悩みとかぐっちゃぐちゃな胸の内とか黙って聞いてくれていた…そんな優しい先輩だった。
当時の私は全中バスケを知らない相手で踏み込んでこない人に兎に角話を聞いてもらいたかった。
だから、赤葦先輩には卒業近くまで頼りに頼ってしまって…何というかまぁ今掘り返すとその穴に埋もれて消えたくなるぐらい恥ずかしい話だ。
「あれ?俺あげなかったっけ?」
「へ?な、何をっすか?」
「学ランの第2ボタン。高尾に直接会えなかったから高尾の下駄箱にメモと一緒に入れておいたんだけど…」
第2ボタンとメモ?
「あぁぁぁぁぁぁあ!!!?あれ赤葦先輩のだったんですか!?ルーズリーフのメモとボタン!!!」
思い出した。
確かにメモに貼り付けたボタンが下駄箱に入ってた。
先輩の卒業の年に特に接点のなかった先輩やらよく分からない人からの告白ラッシュに捕まって最後赤葦先輩に会えなかった。
メモがまさか赤葦先輩のだったんで気づかなかった。
名前書いてなかったし怖かったから連絡先に連絡しなかったのだ。
イタズラだったら怖い。
「あれ?気付いてなかった?」
「いや、宛名と連絡先と告白だけで名前書いてなかった…っというか告白!!!?」
「うん。そう。今更だけど俺高尾の事好きだよ。」
「っっっつ!!!?」
ちょ、ちょっとまてぇ!!!?
ど、どういう事!?
一気に頭に血が上る。
あれ?
ちょっとまて、今おかしな点があった。
私の耳がおかしい?
「い、今好きだって…」
「うん。」
「過去形じゃないんすか?」
「違うけど…。」
「!?!?」
「…と言ってもいきなり言われても高尾は困るだろうから今すぐじゃなくていいよ。ずっと気になっていたけどまさかこんな形で再会できるとは思ってもなかったし。長期戦の覚悟もしてる。」
こんな風に今日伝えるつもりもなかったけれど、このチャンス逃すつもりもないけどね。
卒業の時の告白も伝わっていなかったとは思っていなかったけど、これからゆっくり伝えていくつもりだし。
「覚悟、しておいてね?」
と不敵に赤葦先輩は微笑むと食堂後30分で閉まるから和樹も早めに片付けて上がりなよとボールを呆然と固まる私にパスすると体育館を去って言った。
(いきなりの恋愛要素が赤葦さん。すみません。言い訳させてください。ただ単に同中設定で描きやすかったんです。ちょこちょこ主人公の過去とバスケに触れつつ恋愛要素(逆ハーになるように)を盛り込んでいきつつ黒子のバスケの方にもちょっかいを出していきますので今後とも楽しんでいたたげたら幸いです。)