「烏野のさ10番ヤバくなかった？」

「速攻バンバン決めてさ」

「うん。あの身長なのになー！！」



体育館のロータリーでダウンとダウンのあんま式指圧を終わらせていれば会場中に流れてる噂がうちにも耳に入る。

話題はもちろんうちの最強の囮。

あんま噂され慣れてないのか翔陽は耳まで赤くしてひくひくと締まりのない顔をしていた。



「はっ！な、なんだよ嬉しくったて良いじゃんか！おれあんな風に言われたことないし！」




と飛雄と目があった翔陽が懸命に弁解するがそれ以上に飛雄がニヤァと恐ろしい形相で顔を歪めた。


「別に何も行ってないだろ。お前が注目されんのは良いことじゃねぇか。相手がお前に注目して警戒すればするほどお前は本領を発揮する。」

「おお…！よくわかんないけどとりあえずお前笑顔怖い」

「ブホッ。あはっはっはっ。」



言いおった。

翔陽言いおった。

ムシっと一気に無表情に変わった飛雄がおかしくておかしくて笑っていれば翔陽ばまた頭掴まれていた。



「おう。その通りだな。」

「こーち！」

「高尾ケアの方はどうだ？」

「終わりましたよ。ぶふっ。」

「高尾さんいつまで笑ってんすか！！！」

「いや、飛雄ちゃんがおかしくて…もうほんと腹筋やばい。ぶふふっ」

「とにかく、あの小さい10番すげーな空気を作る！！それが大きく慣れば成る程日向が光れば光るほど相手のブロックは目がくらむのさ。…で2回戦目のスターティングは1回戦目と同じで行く。次の試合は1時半からだ。体冷やすなよ。それまでに飯は食っとけ。腹一杯にすんな。」



指示をしてコーチはスカウティングの為に観客席に。

私もお弁当片手に持ち付いてった。




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