試合開始の4分前。

公式ウォームアップが終了し各校の主将が声をかける。



「集合ーっ！！！整列ーっ！！！」




ウォームアップしていた各校の選手がボールを片付けエンドラインに整列する。

ベンチの監督コーチトレーナーマネージャー皆もベンチの前に並ぶ。

さっきまで声出しで騒がしかった体育館全体が静まり返る。

ピーッと審判のホイッスルと




「「「お願いシァース！！！」」」



選手の声に一気に歓声が戻ってくる。

武田先生の少し後ろでコーチと潔子先輩と並び向こうの監督とお辞儀する。




「ゴーゴーレッゴーレッゴー伊達工！！！」

「「「ゴーゴーレッゴーレッゴー伊達工！！！」」」

「うひゃあ！？」



伊達工の応援団隣コートなのにすごい迫力ってか野太い。

翔陽がちょっとビビりすぎ…で思わず苦笑いが漏れる。

ベンチ前に挨拶を終えた選手たちが帰ってくる。




「いいか！開幕1戦目！！誰だって緊張なり高揚なり普段通りじゃない！！」

「そこから一歩いかに早く抜け出るかにかかってます。まずは1本景気良く決めて流れをこっちのものにしましょう！！」

「「オス！！」」

「これはお世辞でも親バカでもなくて…みんなは強いです！！烏野は強いです！！飛べない烏野がまた飛ぶところ会場中に見せましょう！！」

「タケちゃん名台詞きた！！」

「相変わらず今回も言われてるもんなぁ…あの不名誉な異名。」

「そして言ってやるのです！見よっ古兵烏野のふっかつだ！！と！！！」

「うすっ！！」

「ポエミーだった！？引いた！？」



恥ずかしそうに慌てる先生も相変わらず。

不名誉なレッテルを払拭する復活戦がこれから始まるのだ。




「大丈夫です！！大丈夫」

「ふるつわものってなに？」

「俺にわかると思うのか？」

「正確には違うけど昔強かった的なニュアンスで…」



相変わらず超人バカコンビは分かっていないのですーさんが分かりやすく補足してくれた。

さすがすーさん。




「みんな…相手はミーティングで伝えた通りですが油断はダメです。100%のデータなんて存在しないし人は成長するもの。それはうちも同じ！！

「うす！！！」

「行くぞ！！烏野ーっ！！！ファイ！！！」

「「「オォーッス」」」




エンジンなんてホント久々。