火黒(2009/02/19~2010/11/21分)
「……何だよ?」
「え」
「何でこっち睨んでんだよ」
「違います。火神くんは背が高いなぁと改めて思いまして」
部活後の帰宅中。
火神と黒子は並んで帰る。
そんな中火神が口を開いた。
当の黒子は別に火神を睨んでいた訳ではなかった。
「…やっぱりうらやましいものですね」
「は?」
「別に今の自分が嫌な訳ではないですが…背が高かったら今のボクにはなれないでしょうし」
「…うん?わり、わかんねぇ」
「…とにかく睨んでたんじゃないです。あと別に顔にも何もついてませんから、気にしなくていいんですよ」
「あ、おぉ」
顔を触っていた火神に、黒子はそれとなく言う。
──あぁ、でも
となりにいるのに
こんなにも君を遠く感じるのは
一体何故でしょう?
「マジバーガー寄るか?」
「はい」
──こんなこと考えてしまうのは
ボクだけですか?
恋距離22
(歩くの早いですよ、火神くん)
090219
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