いくら交渉しても「お子様限定となっていますので」と断られたから身近な子供を連れて行くことにした…
沢田が見込んでる小さな代打ちの同業者の力を借りよう…

ひろにしかできない事があると憧れの赤木さんに連れられた。
僕の腕を見込んでくれたのかな…？麻雀の強さの秘訣を教えてもらえるんだろうか？期待と緊張の中、連れられた先はレストラン…

「お昼ごはんですか？」
「ちょっと食ってみたいもんあってよ…俺じゃあ頼めないんだ」
赤木しげるでも頼めないモノとは？どんな豪華な食事なんだろうか？
席に着き、コレとメニューを指を指す
「……赤木さんって、子供舌なんですね」
「たまにはな､お前は刺身でも食ってろ」
普通は逆だろと思いつつ赤木さんの代わりにお子様ランチを頼む…

注文したメニューが届き口裏を合わせた。
「赤木さんの美味しそうですね！僕のと変えてくれませんか?」
「仕方ねぇなぁひろ」
気を遣い食事をすり替える…子供の僕には量は多く感じるが､お刺身のお船の方が嬉しい！
まさかこんな急にいいものが食べれて､尊敬する大人の大人気ない一面が観れるとは思いもしなかった。

「いただきます」
二人で手を合わせ食事をする､何を食べようが上品で貫禄ある赤木さんに､なんだか子供にいい物を食べさせたい親みたいな父性の様なものを感じた…

「ひろ…大人は子供には戻れない､おまえの幼少と云う貴重な時間を使わせてもらった…」
高尚な事を言いつつお子様ランチを食べる赤木さん、この人は童心に戻りたいのかな…
「お役に立てて嬉しいです､あと…この後お時間が有りましたら公園で遊んでください？」
ちょっと子供とはいえ図々しかったかなぁ…

麻雀の事ばかり考えてる変な子供だと思っていたが無邪気で可愛い所あるじゃないか…子守りを引き受けることにした
「いいぞ」
「いいんですか!ありがとうございます！」
大きなつり目を輝かせ嬉しそうなひろの舟盛りの皿から刺身を摘む

食事が終わると近場の公園でブランコやすべり台をしたりして遊んでくれた、高級感ある白スーツを汚さ無いところがさすが神域の男だと思った。