罰ゲーム
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…
「よぉ名無し、昨日はお取り込み中悪かったなァ」
「鵯州さん!名無しさんが可哀想ですよ
恋人同士なら当たり前なんですから!」
「まぁ…あれだ、
次からは鍵かけとけよ?名無し」
『ち、違うんですってばぁっ!!!!』
翌日
研究室に入るなり、昨日の局長室での出来事を目撃した阿近さん達が気味の悪い笑みを浮かべながら冷やかしてきた
当然、私は局長とは恋仲ではないと否定するのだけど全く聞いていない様子
しかも恐らく鵯州さんが他の局員にも言いふらしてしまったのだろう
研究室内にいる全員が私に好奇心に満ち溢れた眼差しを向けてくる
まるで新しい玩具を見付けたかのように
『書類、届けてきます!!!』
その視線から逃れるために局長への書類届けを引き受けてきたのだけど…失敗した
きっとまた逢い引きをしに行ったんだと思われたに違いない
今頃研究室は大いに盛り上がってるだろうな
何度も溜息を付きながら廊下を歩いていけば、あっという間に局長室へと着いてしまう
…局長はどう思っているのだろう
『無名です、涅局長いらっしゃいますでしょうか?』
「入り給え」
失礼致します と扉を開けて入れば
局長は筆を止め、私の方を見据える
書物の山に挟まれているのを見る限り、
また過去の未完研究記録を紐解いているのだろう
『お疲れ様です、此方に署名を御願い致します』
あぁ 書類を届け終わったらどうしようか
あの研究室には絶対戻りたくない
でもそれでまた疑われるのも嫌だし…
耳栓でもしていようか
「無名」
『…はい、ありがとうございました』
名前を呼ばれて我に返れば、局長から署名した書類を差し出される
私は冷静を装ってそれを受け取ろうとしたのだが
「無名、じゃんけんをするヨ
じゃーんけーん…」
『えええぇっ!!!?』
再び局長にじゃんけんを、しかも有無も言わせず突発的に仕掛けられ
そして私はもう一度
己の拳を恨むことになった
.