罰ゲーム
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…
『あの…局長、もう宜しいでしょうか?』
「まだだヨ、一時間も経っていないじゃあないかネ」
『はぁ…』
深く溜息を付く私を局長は呆れたように見上げ、ヤレヤレと首を横に振る
その頭の動きが擽ったくて少し膝を動かせば
今度は動くなと言わんばかりに軽く睨まれてしまった
そう 今 局長の頭は私の膝の上にある
長椅子の端に腰掛けた私の膝を局長は枕にして、そのまま寝そべっている状態
俗に云う 膝枕
これは私が好き好んで行っていることではなく、
先程じゃんけんをして負けた私に
局長が「仮眠をとるから枕になれ」と命令した罰ゲームだから
勿論私に拒否権などあるはずもなく
こうして局長に膝を貸しているのだ
早く仕事に戻りたいと思いながら時間を気にしていたのだけど
ふと、局長に膝枕をするということがとんでもなく貴重な体験ではないかと気が付いてしまった
…局長の髪、硬いとばかり思っていたけど
膝で感じる限り意外と柔らかい
しかもボリュームがあるせいで解らなかったけれど
頭の形もいいし、顔も整っているよう…
いつの間にか局長が眠ってしまったのをいいことに
私はこの一生に一度しかない機会を無駄にしないよう静かに局長を観察する
そっと 頬に触れれば
化粧をしているとは思えないほど、冷たく滑らかな肌の感触…
触れられても起きる気配のない
無防備な局長…
『全く…人の気も知らないで…』
でもこれはまだ秘めておきたい想い
そうしたら、ずっと局長の傍に居られるから…
気持ち良さそうに眠る局長の頬にそっと唇を寄せたことが
何だか悪戯をしているように思えて
不意に浮かんだ微笑みが
阿近さん達が局長室の扉を開けて
絶望に変わるまで
あと三秒
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