罰ゲーム
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とある日の午後
事は唐突に起きた
「無名、メス」
『はい』
私の手からメスを受け取った涅局長は
その綺麗な指先で虚の内臓を摘出する
繊細な動きでそれぞれの部位を傷付けないように切り離しては洗浄液に浸していく
そう いつもと変わりない解剖の途中
「無名」
『はい、ピンセットですよね?』
「じゃんけんをするヨ」
『… はい?』
涅局長が 壊れた
研究室には局長と私の二人だけ
沈黙の中に換気扇の回る音が響いていて
呆気に取られて局長のほうを見れば
局長も手の動きを止めて私のほうを見ていた
「じゃんけんをするヨ」
『あの、仰っている意味が解りません
何故そのようなことを突然…』
「お前に拒否権はない、負けたら罰ゲームだヨ」
『えええっ、そんなっ!!?
罰ゲームがあるのならしませ…』
「出さないと負けだヨ じゃーんけーん…」
『わあああぁっ!!!』
なんて理不尽なじゃんけんなんだろう
きっと局長は疲れてらっしゃるんだ
そうに違いない
…と 敗北した拳を握り締め、私は自分に言い聞かせるしかなかった
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