第四学年 炎のゴブレット
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夕食の席で、「変身学」で習った「取り替え呪文」のコツをテリーに教えている時だった。ハーマイオニーが珍しくレイブンクローのテーブルにつかつかとやってきた。
「ナマエ!あなたでしょう!?」
「な、なにが」
ナマエはハーマイオニーの剣幕に気圧されつつ、テリーとマイケルの茶化すような態度を睨んだ。
「『S.P.E.W.』のバッジをマルフォイに渡したの?マルフォイが、まさか賛同したの!?」
「え、っと──アー……ああ、そうか」
ナマエはうっかり、ドラコがバッジを持っていってしまったことを忘れていた──そもそも、そのバッジにそれほどの注意を払っていなかったのだ。昼休みにドラコがバッジを手慰みにしていたのが、ナマエの最後の記憶だった。そのあと、ドラコはグリフィンドールと合同授業だと言っていたのをいまさら思い出した。
「柄が気に入ったんじゃないか?カラフルだったし──」
「じゃあ、きちんと会則を説明して!納得しない人にバッジを渡さないこと!」
屋敷しもべ妖精の権利を追求するハーマイオニーの決意は、露ほどもくじけてはいなかった。たしかに、ナマエはバッジに二シックル出したが、それはハーマイオニーを黙らせるためにだった。ナマエの二シックルはどうやらむだだったらしい。かえってハーマイオニーの鼻息を荒くしてしまった。
「ベッドのシーツを替え、暖炉の火を熾し、教室を掃除し、料理をしてくれる魔法生物たちが、無給で奴隷働きしているのを、みなさんご存知ですか?」
ハーマイオニーは募金の缶を振りながら、激しい口調でレイブンクローのテーブルを回り、アンソニーがハーマイオニーに捕まっていた。テリーが肘でナマエを小突いた。
「君、本気であの子のどこがいいの?」
「うるさい……」
ナマエは立ち上がってスリザリンのテーブルを見た。真ん中あたりのテーブルでゴブレットの水を煽っているドラコを見つけた。ナマエはスリザリンのテーブルに向かった。
「──スリザリンに何か用かしら?」
テーブルの端に座っていたダフネ・グリーングラスが前髪を直してから、ナマエに言った。
「スリザリンに用は無いけど、ドラコに」
「食事中よ」
ダフネの隣のパンジー・パーキンソンが冷たく言った。しかし、ドラコの皿はもう空っぽだった。
「ご親切に。──ドラコ!」
ナマエは二人を無視して大きな声を出した。ドラコは眉を上げてナマエを見た。
「バッジ、持っていっただろう──『反吐』って書いてるやつ!」
ドラコはめんどくさそうにポケットを探って、ナマエに放り投げた。
「サンクス!」
ナマエはかろうじてバッジをキャッチした。ドラコはフンと鼻で笑い、パンジーとダフネは驚いたような顔でナマエとドラコを見た。
ナマエは自分の席に戻ろうと振り返ると、いつのまにか後ろにいたハーマイオニーが憤然と言った。
「『反吐』じゃないわ、ナマエ!エス──ピー──イー──ダブリュー!」
「ナマエ!あなたでしょう!?」
「な、なにが」
ナマエはハーマイオニーの剣幕に気圧されつつ、テリーとマイケルの茶化すような態度を睨んだ。
「『S.P.E.W.』のバッジをマルフォイに渡したの?マルフォイが、まさか賛同したの!?」
「え、っと──アー……ああ、そうか」
ナマエはうっかり、ドラコがバッジを持っていってしまったことを忘れていた──そもそも、そのバッジにそれほどの注意を払っていなかったのだ。昼休みにドラコがバッジを手慰みにしていたのが、ナマエの最後の記憶だった。そのあと、ドラコはグリフィンドールと合同授業だと言っていたのをいまさら思い出した。
「柄が気に入ったんじゃないか?カラフルだったし──」
「じゃあ、きちんと会則を説明して!納得しない人にバッジを渡さないこと!」
屋敷しもべ妖精の権利を追求するハーマイオニーの決意は、露ほどもくじけてはいなかった。たしかに、ナマエはバッジに二シックル出したが、それはハーマイオニーを黙らせるためにだった。ナマエの二シックルはどうやらむだだったらしい。かえってハーマイオニーの鼻息を荒くしてしまった。
「ベッドのシーツを替え、暖炉の火を熾し、教室を掃除し、料理をしてくれる魔法生物たちが、無給で奴隷働きしているのを、みなさんご存知ですか?」
ハーマイオニーは募金の缶を振りながら、激しい口調でレイブンクローのテーブルを回り、アンソニーがハーマイオニーに捕まっていた。テリーが肘でナマエを小突いた。
「君、本気であの子のどこがいいの?」
「うるさい……」
ナマエは立ち上がってスリザリンのテーブルを見た。真ん中あたりのテーブルでゴブレットの水を煽っているドラコを見つけた。ナマエはスリザリンのテーブルに向かった。
「──スリザリンに何か用かしら?」
テーブルの端に座っていたダフネ・グリーングラスが前髪を直してから、ナマエに言った。
「スリザリンに用は無いけど、ドラコに」
「食事中よ」
ダフネの隣のパンジー・パーキンソンが冷たく言った。しかし、ドラコの皿はもう空っぽだった。
「ご親切に。──ドラコ!」
ナマエは二人を無視して大きな声を出した。ドラコは眉を上げてナマエを見た。
「バッジ、持っていっただろう──『反吐』って書いてるやつ!」
ドラコはめんどくさそうにポケットを探って、ナマエに放り投げた。
「サンクス!」
ナマエはかろうじてバッジをキャッチした。ドラコはフンと鼻で笑い、パンジーとダフネは驚いたような顔でナマエとドラコを見た。
ナマエは自分の席に戻ろうと振り返ると、いつのまにか後ろにいたハーマイオニーが憤然と言った。
「『反吐』じゃないわ、ナマエ!エス──ピー──イー──ダブリュー!」
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