アズカバンの囚人
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ナマエが石になったスキャバーズを持って振り返ると、ハグリッドが驚いた顔をしていた。
「なにしちょる、ナマエ──」
「こいつ──ロンのネズミ……」
ナマエは苦笑いで答えると、ハグリッドは唸った。
「ああ……あまり感心せんぞ、ナマエ。なんにもしちょらん動物に、ロンのペットにそんな魔法をかけるのは……」
「ごめん、ちょっと焦っちゃって……こいつ、連れて行くよ」
ナマエは罰が悪くなってハグリッドから顔を逸らせた。ハグリッドに父の話を聞き出したいという思いに後ろ髪を引かれながら、ナマエは小屋を出た。
日はほとんど落ちて、あたりは暗くなり始めていた。校庭には誰もいなかった。ナマエは暴れ柳に向かって急いで歩き始めたが、どこからか呼び止める声が聞こえた。
「ナマエ!」
怪訝に思いながら振り返ると、何もない場所からとつぜんハーマイオニー、ハリー、ロンが現れた。──透明マントだ。
「ナマエ!ハグリッドに会っていたの?知らせを聞いたのね?」
バックビークの知らせを聞いて、ハグリッドに会いに行こうとしていたのだろう。
ナマエが何か言葉を返す前に、ナマエの持っているものに気がついたロンが叫んだ。
「おい、まさか──スキャバーズ!ナマエ、見つけてくれたのか?生きてる?」
ハーマイオニーとハリーも、あっと声を上げた。特にハーマイオニーは嬉しそうだった。飼い猫の濡れ衣が晴れたのだ。
──しかし、ナマエは苦い顔をした。
「……ごめん、こいつは──」
ナマエはちらっとハリーを見た。もう、話してもいい頃だろうか?ペテグリュー本人を見せれば、納得してもらえるかもしれない。
ナマエは意を決して口を開いた。
「こいつは渡せないんだ。このネズミは──痛っ!」
突然、指に痛みが走って思わず手を開いた。スキャバーズの石化が解けてしまったのだ。
ネズミはするりとナマエの手を抜けて走り出した。それをロンが見事にキャッチしたが、スキャバーズはじたばたもがいた。
「スキャバーズ!どうしたんだ!ナマエ、どういうことだ?」
ロンがスキャバーズをポケットに押し込みながら叫んだ。ナマエは杖をロンに向けたので、ハーマイオニーは目を丸くした。
「何してるの、ナマエ!」
「ロン!そいつを渡してくれ、そいつはネズミじゃないんだ!動物もどきだ!人間なんだよ!」
「君、何言ってるんだ?スキャバーズはずっとうちで飼ってたんだぞ!」
「時間がないんだ、わかってくれ!」
ナマエはそう言ってロンのポケットに杖を突きつけた。ハリーは一瞬戸惑ったが、ナマエに賛成した。
「ロン、ナマエの話を聞こう。スキャバーズを出して!」
「ハリー、ありが──」
その瞬間、どこからともなくオレンジ色の毛玉がロンに襲いかかった。クルックシャンクスだ。
「やめなさい!クルックシャンクス!」
「とっとと消えろ!嫌な猫め!」
ハーマイオニー、ロン、ハリーがクルックシャンクスと格闘していると、ナマエは視界の端に犬の姿を捉えた。そしてその犬に向かって叫んだ。
「──ペテグリューはここだ!!」
その瞬間、犬の姿のシリウスが猛スピードでロンに向かって走ってきた。犬を見た途端、ハリーは目を見開いてナマエの顔を見た。
シリウスは迷いなくロンの足にがぶりと噛み付いた。ナマエは驚いて非難の声を上げた。
「おい!」
シリウスは無視して、スキャバーズをロンごとずるずると暴れ柳の根本に引きずり下ろした。ロンが悲鳴を上げた。
「痛い!やめろっ!──助けて!」
「ばか!やりすぎだ……!」
ナマエは走ってその後を追い、柳の根元に滑り込んだ。ナマエが滑り降りた瞬間に、再び柳が暴れ始める音と、ハリーとハーマイオニーの叫びが聞こえた。
ナマエが追いつくと、シリウスは人間の姿に戻って、ロンの杖を取り上げていた。ロンは足から血を流して座り込み、スキャバーズをぎゅっと握りしめていた。
「シリウス!やりすぎだ!」
「ナマエっ──どういうこと?」
ロンはナマエがシリウスの名を呼んだことに驚き、後ずさった。しかし、ナマエはシリウスに向かって怒鳴った。
「ロンは俺の友達で、ハリーの友達だ!ハリーは絶対にロンを助けに来るぞ!」
しかし、シリウスは逆に誇らしそうに笑った。
「そうだろうな、あの子はジェームズの子だ」
ナマエは返す言葉を飲み込み、大きなため息をついた。
「──ごめん、ロン」
ナマエはロンのほうを振り返って、杖を振った。ロンの折れた足から鈍い音がして、血が止まった。
「完全には治ってない、動かさないで──」
「それより説明してくれ!ナマエ!」
「もちろん──」
ナマエの言葉を遮って、シリウスが叫んだ。
「いいや、もう待てない!──エクスペリアームス!武器よ去れ!」
シリウスが扉に向かって呪文を放った。ハリーとハーマイオニーだった。二人の杖は宙を舞い、シリウスの手中に収まった。
ハリーは今まで見たことのない怒りを露わにしていた。ハリーは一歩シリウスに足を踏み出してからナマエに気がついた。ハリーはナマエの杖を奪い取ろうと飛びかかった。
「よせ、ハリー!」
「信じてたのに!僕は!君を信じてた!」
ハーマイオニーがハリーを止めたが、無駄だった。連日のクィディッチで鍛えられているハリーは、見た目よりも力が強かった。いや、怒りのせいかもしれない。ナマエとハリーはもつれるように地面に倒れた。
「杖をよこせ!!君は、僕の両親がそいつに裏切られたと知っていた!その上、君は!!」
「ハリー!」
ハーマイオニーが凍りついたようなか細い声で言った。
「あいつが僕の父さんと母さんを殺したんだ!」
ハリーは大声をあげた。そして渾身の力で二人の手を振り解き、杖を奪うことも忘れて前方のシリウスめがけて跳びかかった。ナマエは体制を崩しながら咄嗟にハリーの足を掴んだ。
「違う!ハリー、聞いてくれ!その人は何もしてない!」
「どけ!」
ハリーは足首を掴むナマエの腹を思い切り蹴飛ばした。ハーマイオニーが悲鳴をあげ、ナマエはその場でうずくまって咳き込んだ
「ハリー!ハリー、やめて!」
「げほっ、シリウス、──やめろ!」
ハーマイオニーとナマエが同時に叫んだ。
ハリーはシリウスに馬乗りになり、シリウスはハリーの首を掴んでいた。ロンは足をかばいながら蒼白な顔で成り行きを見守った。
ハリーはそばに落ちていた自分の杖に手を伸ばした。
「わたしを殺すのか、ハリー。後悔するぞ」
シリウスは呻いた。ハリーは返事の代わりにシリウスの胸元に杖を突きつけた。
「おまえは僕の両親を殺した」
ハリーの声は少し震えていたが、杖腕は微動だにしなかった。シリウスは落ち窪んだ目でハリーをじっと見上げた。
ナマエが杖を構えて立ち上がると、新しい物音が聞こえてきた──床にこだまする、くぐもった足音だ。誰かが階下で動いている。
「ここよ!」
ハーマイオニーが急に叫んだ。
「ハーマイオニー!」
ナマエがやめろ、という顔でハーマイオニーを見たが、ハーマイオニーは続けた。
「私たち、上にいるわ──シリウス・ブラックよ!早く!」
シリウスは驚いて身動きし、ナマエは扉に向かって杖を構えた。
赤い火花が飛び散り、ドアが勢いよく開いた。蒼白な顔で、杖をかまえ、ルーピン先生が飛び込んできた。ルーピン先生の目が、床に横たわるロンをとらえ、ドアのそばですくみ上がっているハーマイオニーに移り、杖でシリウスを捕らえて突っ立っているハリーを見、それからハリーの足元でうずくまるシリウス・ブラック、最後に奥で立ち尽くしているナマエを捉えた。
「なにしちょる、ナマエ──」
「こいつ──ロンのネズミ……」
ナマエは苦笑いで答えると、ハグリッドは唸った。
「ああ……あまり感心せんぞ、ナマエ。なんにもしちょらん動物に、ロンのペットにそんな魔法をかけるのは……」
「ごめん、ちょっと焦っちゃって……こいつ、連れて行くよ」
ナマエは罰が悪くなってハグリッドから顔を逸らせた。ハグリッドに父の話を聞き出したいという思いに後ろ髪を引かれながら、ナマエは小屋を出た。
日はほとんど落ちて、あたりは暗くなり始めていた。校庭には誰もいなかった。ナマエは暴れ柳に向かって急いで歩き始めたが、どこからか呼び止める声が聞こえた。
「ナマエ!」
怪訝に思いながら振り返ると、何もない場所からとつぜんハーマイオニー、ハリー、ロンが現れた。──透明マントだ。
「ナマエ!ハグリッドに会っていたの?知らせを聞いたのね?」
バックビークの知らせを聞いて、ハグリッドに会いに行こうとしていたのだろう。
ナマエが何か言葉を返す前に、ナマエの持っているものに気がついたロンが叫んだ。
「おい、まさか──スキャバーズ!ナマエ、見つけてくれたのか?生きてる?」
ハーマイオニーとハリーも、あっと声を上げた。特にハーマイオニーは嬉しそうだった。飼い猫の濡れ衣が晴れたのだ。
──しかし、ナマエは苦い顔をした。
「……ごめん、こいつは──」
ナマエはちらっとハリーを見た。もう、話してもいい頃だろうか?ペテグリュー本人を見せれば、納得してもらえるかもしれない。
ナマエは意を決して口を開いた。
「こいつは渡せないんだ。このネズミは──痛っ!」
突然、指に痛みが走って思わず手を開いた。スキャバーズの石化が解けてしまったのだ。
ネズミはするりとナマエの手を抜けて走り出した。それをロンが見事にキャッチしたが、スキャバーズはじたばたもがいた。
「スキャバーズ!どうしたんだ!ナマエ、どういうことだ?」
ロンがスキャバーズをポケットに押し込みながら叫んだ。ナマエは杖をロンに向けたので、ハーマイオニーは目を丸くした。
「何してるの、ナマエ!」
「ロン!そいつを渡してくれ、そいつはネズミじゃないんだ!動物もどきだ!人間なんだよ!」
「君、何言ってるんだ?スキャバーズはずっとうちで飼ってたんだぞ!」
「時間がないんだ、わかってくれ!」
ナマエはそう言ってロンのポケットに杖を突きつけた。ハリーは一瞬戸惑ったが、ナマエに賛成した。
「ロン、ナマエの話を聞こう。スキャバーズを出して!」
「ハリー、ありが──」
その瞬間、どこからともなくオレンジ色の毛玉がロンに襲いかかった。クルックシャンクスだ。
「やめなさい!クルックシャンクス!」
「とっとと消えろ!嫌な猫め!」
ハーマイオニー、ロン、ハリーがクルックシャンクスと格闘していると、ナマエは視界の端に犬の姿を捉えた。そしてその犬に向かって叫んだ。
「──ペテグリューはここだ!!」
その瞬間、犬の姿のシリウスが猛スピードでロンに向かって走ってきた。犬を見た途端、ハリーは目を見開いてナマエの顔を見た。
シリウスは迷いなくロンの足にがぶりと噛み付いた。ナマエは驚いて非難の声を上げた。
「おい!」
シリウスは無視して、スキャバーズをロンごとずるずると暴れ柳の根本に引きずり下ろした。ロンが悲鳴を上げた。
「痛い!やめろっ!──助けて!」
「ばか!やりすぎだ……!」
ナマエは走ってその後を追い、柳の根元に滑り込んだ。ナマエが滑り降りた瞬間に、再び柳が暴れ始める音と、ハリーとハーマイオニーの叫びが聞こえた。
ナマエが追いつくと、シリウスは人間の姿に戻って、ロンの杖を取り上げていた。ロンは足から血を流して座り込み、スキャバーズをぎゅっと握りしめていた。
「シリウス!やりすぎだ!」
「ナマエっ──どういうこと?」
ロンはナマエがシリウスの名を呼んだことに驚き、後ずさった。しかし、ナマエはシリウスに向かって怒鳴った。
「ロンは俺の友達で、ハリーの友達だ!ハリーは絶対にロンを助けに来るぞ!」
しかし、シリウスは逆に誇らしそうに笑った。
「そうだろうな、あの子はジェームズの子だ」
ナマエは返す言葉を飲み込み、大きなため息をついた。
「──ごめん、ロン」
ナマエはロンのほうを振り返って、杖を振った。ロンの折れた足から鈍い音がして、血が止まった。
「完全には治ってない、動かさないで──」
「それより説明してくれ!ナマエ!」
「もちろん──」
ナマエの言葉を遮って、シリウスが叫んだ。
「いいや、もう待てない!──エクスペリアームス!武器よ去れ!」
シリウスが扉に向かって呪文を放った。ハリーとハーマイオニーだった。二人の杖は宙を舞い、シリウスの手中に収まった。
ハリーは今まで見たことのない怒りを露わにしていた。ハリーは一歩シリウスに足を踏み出してからナマエに気がついた。ハリーはナマエの杖を奪い取ろうと飛びかかった。
「よせ、ハリー!」
「信じてたのに!僕は!君を信じてた!」
ハーマイオニーがハリーを止めたが、無駄だった。連日のクィディッチで鍛えられているハリーは、見た目よりも力が強かった。いや、怒りのせいかもしれない。ナマエとハリーはもつれるように地面に倒れた。
「杖をよこせ!!君は、僕の両親がそいつに裏切られたと知っていた!その上、君は!!」
「ハリー!」
ハーマイオニーが凍りついたようなか細い声で言った。
「あいつが僕の父さんと母さんを殺したんだ!」
ハリーは大声をあげた。そして渾身の力で二人の手を振り解き、杖を奪うことも忘れて前方のシリウスめがけて跳びかかった。ナマエは体制を崩しながら咄嗟にハリーの足を掴んだ。
「違う!ハリー、聞いてくれ!その人は何もしてない!」
「どけ!」
ハリーは足首を掴むナマエの腹を思い切り蹴飛ばした。ハーマイオニーが悲鳴をあげ、ナマエはその場でうずくまって咳き込んだ
「ハリー!ハリー、やめて!」
「げほっ、シリウス、──やめろ!」
ハーマイオニーとナマエが同時に叫んだ。
ハリーはシリウスに馬乗りになり、シリウスはハリーの首を掴んでいた。ロンは足をかばいながら蒼白な顔で成り行きを見守った。
ハリーはそばに落ちていた自分の杖に手を伸ばした。
「わたしを殺すのか、ハリー。後悔するぞ」
シリウスは呻いた。ハリーは返事の代わりにシリウスの胸元に杖を突きつけた。
「おまえは僕の両親を殺した」
ハリーの声は少し震えていたが、杖腕は微動だにしなかった。シリウスは落ち窪んだ目でハリーをじっと見上げた。
ナマエが杖を構えて立ち上がると、新しい物音が聞こえてきた──床にこだまする、くぐもった足音だ。誰かが階下で動いている。
「ここよ!」
ハーマイオニーが急に叫んだ。
「ハーマイオニー!」
ナマエがやめろ、という顔でハーマイオニーを見たが、ハーマイオニーは続けた。
「私たち、上にいるわ──シリウス・ブラックよ!早く!」
シリウスは驚いて身動きし、ナマエは扉に向かって杖を構えた。
赤い火花が飛び散り、ドアが勢いよく開いた。蒼白な顔で、杖をかまえ、ルーピン先生が飛び込んできた。ルーピン先生の目が、床に横たわるロンをとらえ、ドアのそばですくみ上がっているハーマイオニーに移り、杖でシリウスを捕らえて突っ立っているハリーを見、それからハリーの足元でうずくまるシリウス・ブラック、最後に奥で立ち尽くしているナマエを捉えた。
