賢者の石
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ナマエは、「みぞの鏡」を二度と探さないようにとダンブルドアに説得されたことをロンに話すと、ロンは呆れた。
「それじゃ、君まであの鏡に夢中だったのか」
新学期が始まる一日前にハーマイオニーが帰ってきた。ナマエがハーマイオニーにニコラス・フラメルの収穫がないことを報告すると、悔しそうにしていた。明らかに、「鏡にかまけている暇があったら探してくれればよかったのに!」と言う顔だった。
ナマエは図書館で宿題を終え、同室のアンソニー、テリー、マイケルとともに寮へ向かっていた。ナマエはテリーにもらった最後の蛙チョコを開けたが、蛙チョコは手から飛び降りてしまった。
「あーあ、歩きながら食べるから」
アンソニーが咎めるように杖を振ると蛙チョコは宙に浮き、空中で足を泳がせているところを捕まえた。
「ごめん、ごめん──お、ダンブルドア……!」
ナマエは有名魔法使いカードを確認すると息を呑んだ。
「『ダンブルドア教授はパートナーであるニコラス・フラメルとの錬金術の共同研究などで知られており──』」
「なんだ、ナマエ。カード集めてたのか?……あれ、あいつ」
マイケルがふと会話を切った。
ナマエが顔を上げると、廊下の先で不自然にぴょんぴょん跳ねているネビルを見つけた。ナマエは声をかけた。
「おい、どうしたんだネビル」
両足がピッタリくっついたままで、「足縛りの呪い」をかけられたことがすぐわかった。ウサギ飛びでこちらを振り向いたネビルに思わずナマエたちは笑いそうになったが、ナマエはこらえて駆け寄り、すぐに呪いを解く呪文を唱えた。
両足がパッと離れ、ネビルは震え声で言った。
「ついさっきマルフォイが……だれかに呪文を試してみたかったって……」
「マルフォイだと?」
ナマエは眉を釣り上げた。
「今すぐマクゴナガルか、誰かに報告しにいったほうがいい!」
マイケルは急ぎ立てて言った。
「まだ近くにいるだろ、どっちに行った?俺が捕まえてやる」
ナマエが腕を捲ると、ネビルは首を横に降った。
「これ以上面倒はいやだ」
「それは、君のためにならないと思うけど」
テリーが言った。
「やられっぱなしはヤツをつけ上がらせるぞ、ネビル」
ナマエも同調したが、ネビルは声を詰まらせた。
「僕が勇気がなくてグリフィンドールにふさわしくないなんて、言わなくってもわかってるよ。マルフォイがさっきそう言ったから」
アンソニーは手に持っていた蛙チョコを今にも泣き出しそうなネビルに差し出した。
「組分け帽子はマルフォイよりも賢い。その組分け帽子が君をグリフィンドールに入れたんだろう?」
「その通り。少なくとも、マルフォイよりも勇気があるし、結局やつは腐れスリザリンに入ってる」
ナマエもそう言って頷いた。
「ありがとう、みんな。僕、もう戻るよ」
ネビルは蛙チョコを受け取ってグリフィンドール寮に向かって歩き始めたが、ナマエが引き留めた。
「待って!これをハリーに渡してくれないか?よく読むように伝えて」
ナマエはネビルにダンブルドアの有名魔法使いカードを押し付けた。
ネビルが行ってしまうと、マイケルがナマエに尋ねた。
「あげてよかったの?」
「うん。まあでも、次のクリスマスにまたテリーにもらうとするか」
四人は笑った。
翌日、ナマエはハリーたちがダンブルドアの魔法カードからヒントを得て、ニコラス・フラメルが「賢者の石」を作り、三頭犬はその賢者の石を守っているという結論に達したと聞かされた。
「たいしたもんだな、ハーマイオニー」
「あなたのおかげよ。ナマエ」
ハーマイオニーはそう言いつつも頬をほんのり染めた。
しかし、悪いニュースも同時に聞かされた。
来たるクィディッチ試合、グリフィンドール対ハッフルパフ戦の審判をスネイプが務めるというのだ。
ナマエは、前回の試合のこともあったのでハーマイオニーとロンの近くの応援席に座ることにした。スネイプがハリーに呪いをかけるかもしれないと思っているのはハリー本人とハーマイオニーたちだけだったからだ。
「さぁ、プレイ・ボールだ。アイタッ!」
誰かがロンの頭の後ろをこづいた。マルフォイだった。
「ああ、ごめん。ウィーズリー、気がつかなかったよ」
「『ごめん』って単語を知ってたんだな、マルフォイ」
ロンは試合から目を離せなかった代わりに、ナマエがつっかかった。ちょうどスネイプが何の理由もなくハッフルパフにペナルティー・シュートを与えていた。
「おや、ミョウジじゃないか。箒に跨がれるようになったのかい?それともやっぱり、マグルのように掃除道具にしているのかな?」
ナマエは答えなかった。というより、飛行術に関しては反論の余地がなかったので、歯ぎしりして耐えた。
「グリフィンドールの選手がどういうふうに選ばれたか知ってるかい?」
マルフォイが聞こえよがしに言った。
「気の毒な人が選ばれてるんだよ。ポッターは両親がいないし、ウィーズリー一家は貧乏で……ネビル・ロングボトム、君もチームに入るべきだね。脳みそがないから」
「マルフォイ、ぼ、僕は君よりも勇気があるんだ」
ネビルは顔を真っ赤にしてつっかえながら言った。
マルフォイは大笑いした。
「ネビル、もっと言ってやれ」
ロンは試合から目を離さずに口を出した。
ナマエは先日ネビルを励ました手前、試合観戦よりもネビルを見守ることを優先した。
「マルフォイ、これ以上口を出すなら……」
ナマエが客席に足を乗せ、マルフォイに向かって威嚇の姿勢をとった。
突然、ハーマイオニーとロンが叫んだ。
「ハリーが!」
ハリーが弾丸のように急降下を始めた。素晴らしい飛行だった。観客全員が立ち上がり、歓声を上げていた。
「運がいい!ポッターはきっと地面にお金が落ちているのを見つけたのに違いない!」
マルフォイが言った。ナマエはついに耐えきれなくなった。
マルフォイが気づいた時には、ナマエが地面に組み伏せていた。ネビルもためらったが、加勢した。その後にはクラッブとゴイルも加わった。
どっと歓声が上がった。ハリーがスニッチを取ったのだ。歴代最短記録だった。会場がどよめき、ナマエ、マルフォイ、ネビル、クラッブ、ゴイルが取っ組み合っているのには誰も気づいていないようだった。
「ナマエ、どこ行ったんだ?ハリーが取ったぞ!」
ロンとハーマイオニーは狂喜していた。
ナマエはボロボロで鼻血を流しながら夕食へ向かうレイブンクローの生徒の群れへ戻ると、チョウが驚いた。
「なに、どうしたのナマエ?まさか箒に乗ったの?」
チョウの言い草にナマエは少し苛立った。
「違う、違うけどさ。箒に乗れるのがそんなに偉いのか」
チョウは大のクィディッチ好きで、もちろん箒に乗ることなど朝飯前なのだ。そのくせ、ナマエが乗ると大事故になると思い込んでいる。
「俺はそんなに無謀じゃない。マルフォイとやりあったら、クラッブとゴイルにどつかれたんだ」
ナマエはぶつくさ言いながら杖を取り出して鼻に向けた。少し嫌な音がして鼻血が止まった。
血で汚れたナマエの顔を、チョウが呆れたようにハンカチで拭ってくれた。
「あなた、自分が綺麗な顔をしている自覚を持ったらいいのに」
ナマエがされるがままに大人しくしていると、ハリーが息を切らしてやってきた。
「ナマエ!大変な話があるんだ。ロンたちもいる…」
ハリーはナマエとチョウを見て一瞬気まずそうに立ち止まったが、ナマエが答えた。
「わかった。今行く」
ナマエはチョウに「ありがと」と短く礼を言い、ハリーについて言った。
ハリーはピーブズがいない部屋を探して、ナマエ、ロン、ハーマイオニーを入れるとドアをぴたりと閉めた。
「僕らは正しかった。『賢者の石』だったんだ!」
ハリーは、ついさっきスネイプとクィレルの話を盗み聞きしてきたらしく、その内容を話して聞かせた。
「手に入れるのを手伝えって、スネイプがクィレルを脅していたんだ。きっと、クィレルが闇の魔術に対抗する呪文をかけて、スネイプがそれを破らなくちゃいけないのかもしれない……」
ナマエがそれを聞いてはっと思い出した。
「ハリーの箒が暴れていたとき、クィレルもハリーを見て何か唱えていた。そうか、クィレルは反対呪文を唱えていたのか…」
ロンはそれだ!と両手を叩いた。
「それじゃ『賢者の石』が安全なのは、クィレルがスネイプに抵抗している間だけということになるわ」
ハーマイオニーが警告すると、ロンが言った。
「それじゃ、三日ともたないな。石はすぐなくなっちまうよ」
「それじゃ、君まであの鏡に夢中だったのか」
新学期が始まる一日前にハーマイオニーが帰ってきた。ナマエがハーマイオニーにニコラス・フラメルの収穫がないことを報告すると、悔しそうにしていた。明らかに、「鏡にかまけている暇があったら探してくれればよかったのに!」と言う顔だった。
ナマエは図書館で宿題を終え、同室のアンソニー、テリー、マイケルとともに寮へ向かっていた。ナマエはテリーにもらった最後の蛙チョコを開けたが、蛙チョコは手から飛び降りてしまった。
「あーあ、歩きながら食べるから」
アンソニーが咎めるように杖を振ると蛙チョコは宙に浮き、空中で足を泳がせているところを捕まえた。
「ごめん、ごめん──お、ダンブルドア……!」
ナマエは有名魔法使いカードを確認すると息を呑んだ。
「『ダンブルドア教授はパートナーであるニコラス・フラメルとの錬金術の共同研究などで知られており──』」
「なんだ、ナマエ。カード集めてたのか?……あれ、あいつ」
マイケルがふと会話を切った。
ナマエが顔を上げると、廊下の先で不自然にぴょんぴょん跳ねているネビルを見つけた。ナマエは声をかけた。
「おい、どうしたんだネビル」
両足がピッタリくっついたままで、「足縛りの呪い」をかけられたことがすぐわかった。ウサギ飛びでこちらを振り向いたネビルに思わずナマエたちは笑いそうになったが、ナマエはこらえて駆け寄り、すぐに呪いを解く呪文を唱えた。
両足がパッと離れ、ネビルは震え声で言った。
「ついさっきマルフォイが……だれかに呪文を試してみたかったって……」
「マルフォイだと?」
ナマエは眉を釣り上げた。
「今すぐマクゴナガルか、誰かに報告しにいったほうがいい!」
マイケルは急ぎ立てて言った。
「まだ近くにいるだろ、どっちに行った?俺が捕まえてやる」
ナマエが腕を捲ると、ネビルは首を横に降った。
「これ以上面倒はいやだ」
「それは、君のためにならないと思うけど」
テリーが言った。
「やられっぱなしはヤツをつけ上がらせるぞ、ネビル」
ナマエも同調したが、ネビルは声を詰まらせた。
「僕が勇気がなくてグリフィンドールにふさわしくないなんて、言わなくってもわかってるよ。マルフォイがさっきそう言ったから」
アンソニーは手に持っていた蛙チョコを今にも泣き出しそうなネビルに差し出した。
「組分け帽子はマルフォイよりも賢い。その組分け帽子が君をグリフィンドールに入れたんだろう?」
「その通り。少なくとも、マルフォイよりも勇気があるし、結局やつは腐れスリザリンに入ってる」
ナマエもそう言って頷いた。
「ありがとう、みんな。僕、もう戻るよ」
ネビルは蛙チョコを受け取ってグリフィンドール寮に向かって歩き始めたが、ナマエが引き留めた。
「待って!これをハリーに渡してくれないか?よく読むように伝えて」
ナマエはネビルにダンブルドアの有名魔法使いカードを押し付けた。
ネビルが行ってしまうと、マイケルがナマエに尋ねた。
「あげてよかったの?」
「うん。まあでも、次のクリスマスにまたテリーにもらうとするか」
四人は笑った。
翌日、ナマエはハリーたちがダンブルドアの魔法カードからヒントを得て、ニコラス・フラメルが「賢者の石」を作り、三頭犬はその賢者の石を守っているという結論に達したと聞かされた。
「たいしたもんだな、ハーマイオニー」
「あなたのおかげよ。ナマエ」
ハーマイオニーはそう言いつつも頬をほんのり染めた。
しかし、悪いニュースも同時に聞かされた。
来たるクィディッチ試合、グリフィンドール対ハッフルパフ戦の審判をスネイプが務めるというのだ。
ナマエは、前回の試合のこともあったのでハーマイオニーとロンの近くの応援席に座ることにした。スネイプがハリーに呪いをかけるかもしれないと思っているのはハリー本人とハーマイオニーたちだけだったからだ。
「さぁ、プレイ・ボールだ。アイタッ!」
誰かがロンの頭の後ろをこづいた。マルフォイだった。
「ああ、ごめん。ウィーズリー、気がつかなかったよ」
「『ごめん』って単語を知ってたんだな、マルフォイ」
ロンは試合から目を離せなかった代わりに、ナマエがつっかかった。ちょうどスネイプが何の理由もなくハッフルパフにペナルティー・シュートを与えていた。
「おや、ミョウジじゃないか。箒に跨がれるようになったのかい?それともやっぱり、マグルのように掃除道具にしているのかな?」
ナマエは答えなかった。というより、飛行術に関しては反論の余地がなかったので、歯ぎしりして耐えた。
「グリフィンドールの選手がどういうふうに選ばれたか知ってるかい?」
マルフォイが聞こえよがしに言った。
「気の毒な人が選ばれてるんだよ。ポッターは両親がいないし、ウィーズリー一家は貧乏で……ネビル・ロングボトム、君もチームに入るべきだね。脳みそがないから」
「マルフォイ、ぼ、僕は君よりも勇気があるんだ」
ネビルは顔を真っ赤にしてつっかえながら言った。
マルフォイは大笑いした。
「ネビル、もっと言ってやれ」
ロンは試合から目を離さずに口を出した。
ナマエは先日ネビルを励ました手前、試合観戦よりもネビルを見守ることを優先した。
「マルフォイ、これ以上口を出すなら……」
ナマエが客席に足を乗せ、マルフォイに向かって威嚇の姿勢をとった。
突然、ハーマイオニーとロンが叫んだ。
「ハリーが!」
ハリーが弾丸のように急降下を始めた。素晴らしい飛行だった。観客全員が立ち上がり、歓声を上げていた。
「運がいい!ポッターはきっと地面にお金が落ちているのを見つけたのに違いない!」
マルフォイが言った。ナマエはついに耐えきれなくなった。
マルフォイが気づいた時には、ナマエが地面に組み伏せていた。ネビルもためらったが、加勢した。その後にはクラッブとゴイルも加わった。
どっと歓声が上がった。ハリーがスニッチを取ったのだ。歴代最短記録だった。会場がどよめき、ナマエ、マルフォイ、ネビル、クラッブ、ゴイルが取っ組み合っているのには誰も気づいていないようだった。
「ナマエ、どこ行ったんだ?ハリーが取ったぞ!」
ロンとハーマイオニーは狂喜していた。
ナマエはボロボロで鼻血を流しながら夕食へ向かうレイブンクローの生徒の群れへ戻ると、チョウが驚いた。
「なに、どうしたのナマエ?まさか箒に乗ったの?」
チョウの言い草にナマエは少し苛立った。
「違う、違うけどさ。箒に乗れるのがそんなに偉いのか」
チョウは大のクィディッチ好きで、もちろん箒に乗ることなど朝飯前なのだ。そのくせ、ナマエが乗ると大事故になると思い込んでいる。
「俺はそんなに無謀じゃない。マルフォイとやりあったら、クラッブとゴイルにどつかれたんだ」
ナマエはぶつくさ言いながら杖を取り出して鼻に向けた。少し嫌な音がして鼻血が止まった。
血で汚れたナマエの顔を、チョウが呆れたようにハンカチで拭ってくれた。
「あなた、自分が綺麗な顔をしている自覚を持ったらいいのに」
ナマエがされるがままに大人しくしていると、ハリーが息を切らしてやってきた。
「ナマエ!大変な話があるんだ。ロンたちもいる…」
ハリーはナマエとチョウを見て一瞬気まずそうに立ち止まったが、ナマエが答えた。
「わかった。今行く」
ナマエはチョウに「ありがと」と短く礼を言い、ハリーについて言った。
ハリーはピーブズがいない部屋を探して、ナマエ、ロン、ハーマイオニーを入れるとドアをぴたりと閉めた。
「僕らは正しかった。『賢者の石』だったんだ!」
ハリーは、ついさっきスネイプとクィレルの話を盗み聞きしてきたらしく、その内容を話して聞かせた。
「手に入れるのを手伝えって、スネイプがクィレルを脅していたんだ。きっと、クィレルが闇の魔術に対抗する呪文をかけて、スネイプがそれを破らなくちゃいけないのかもしれない……」
ナマエがそれを聞いてはっと思い出した。
「ハリーの箒が暴れていたとき、クィレルもハリーを見て何か唱えていた。そうか、クィレルは反対呪文を唱えていたのか…」
ロンはそれだ!と両手を叩いた。
「それじゃ『賢者の石』が安全なのは、クィレルがスネイプに抵抗している間だけということになるわ」
ハーマイオニーが警告すると、ロンが言った。
「それじゃ、三日ともたないな。石はすぐなくなっちまうよ」