「きゅうりは棘がある方がいいとか、そういう野菜の見分け方ってあるじゃん？」
「えっちな話ですね？」
「違う。エリンギなら仲良しなのを買うようにしてるんだよねって話がしたかったの」
「仲良しなエリンギ……！？　セクシー！　まるで僕と名無しさんですね……。えっちな話じゃないですか！」
「いや私にはエリンギ付いてないし」
「違いますよ、そういう話をしてるんじゃありません。そんなこと言ったら天彦の天彦もエリンギより立派です」
「わかったわかった。でもそしたら小さいのは何なの？」
「え…………子供……とか……」
「……子供……」
「…………」
「…………」
「あ、いえ、特に深い意味で言ったつもりは」
「わ、わかってるよ、別に私だって深読みしてる訳じゃ……」
「…………」
「…………」

「はーい、そこのバカ共〜。夕食作りの邪魔だから特殊なイチャつき方しないでね〜」