お礼用①
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いたって平和な(依頼がないとも言う)、昼下がり。
私と成歩堂くんは、事務所のソファに並んで座ってぼーっとしていた。
ふと思い立って成歩堂くんの首元に触れると、相手はびくっと体を強張らせる。
「な、何?急に」
「んー……」
質問には答えず、そのまますりすり、と優しく撫でてみる。
別段触っていて気持ちいいわけではない。
「あ、あのさ」
「ん〜?」
「落ち着かないんだけど……」
「うん」
うんじゃなくて、と言いつつ手は退けられない。
それをいいことに、今度は人さし指で顎を擽るように撫でる。
「っ、ちょっと」
……手を掴まれて静止させられてしまった。
「な、何なんだよ一体」
「喉鳴るかなって」
「………。は?」
「頭を撫でたら喉を鳴らすんじゃないかって、前に真宵ちゃんが言ってたから」
「……ツッコミどころが複数あるんだけど」
「あなたの得意分野じゃない、どうぞ?」
「まず、きみが撫でたのは頭じゃない」
「ふむ」
「次に、ぼくの喉は猫みたいに鳴らない」
「後は?」
「真宵ちゃんの言ったことをそのまま試すのもどうかと思う」
「ほう」
「そもそも真宵ちゃんの言ってることがおかしい」
「さすが恐怖のツッコミ男」
「…………馬鹿にしてる?」
「いやいやそんなまさか」
ちょっと暇だったから試しただけ、そう告げると、彼は腑に落ちないといった表情を浮かべる。
しかし、すぐさま何かを思いついたようで、ニコリとして私を見る。
じゃあさ、と開かれた口からある提案がさなれた。
「ぼくにも試させてよ、その仮説」
「え」
「きみの喉なら鳴るかもしれないじゃないか」
「ちょ、ちょっと待った……!」
「待たない」
私の待ったは通じず、未だ私の手を掴んでいる方とは逆の手が首元に伸びてくる。
口の端を吊り上げた彼によって、倍以上のお返しを受けることになったのだが、詳細は割愛しよう。
とにかく、しばらくは首元の隠れる服を着ることにしようと心に決めた。
……顎までは隠せないな。
マスクも手放せないかもしれない。
私と成歩堂くんは、事務所のソファに並んで座ってぼーっとしていた。
ふと思い立って成歩堂くんの首元に触れると、相手はびくっと体を強張らせる。
「な、何?急に」
「んー……」
質問には答えず、そのまますりすり、と優しく撫でてみる。
別段触っていて気持ちいいわけではない。
「あ、あのさ」
「ん〜?」
「落ち着かないんだけど……」
「うん」
うんじゃなくて、と言いつつ手は退けられない。
それをいいことに、今度は人さし指で顎を擽るように撫でる。
「っ、ちょっと」
……手を掴まれて静止させられてしまった。
「な、何なんだよ一体」
「喉鳴るかなって」
「………。は?」
「頭を撫でたら喉を鳴らすんじゃないかって、前に真宵ちゃんが言ってたから」
「……ツッコミどころが複数あるんだけど」
「あなたの得意分野じゃない、どうぞ?」
「まず、きみが撫でたのは頭じゃない」
「ふむ」
「次に、ぼくの喉は猫みたいに鳴らない」
「後は?」
「真宵ちゃんの言ったことをそのまま試すのもどうかと思う」
「ほう」
「そもそも真宵ちゃんの言ってることがおかしい」
「さすが恐怖のツッコミ男」
「…………馬鹿にしてる?」
「いやいやそんなまさか」
ちょっと暇だったから試しただけ、そう告げると、彼は腑に落ちないといった表情を浮かべる。
しかし、すぐさま何かを思いついたようで、ニコリとして私を見る。
じゃあさ、と開かれた口からある提案がさなれた。
「ぼくにも試させてよ、その仮説」
「え」
「きみの喉なら鳴るかもしれないじゃないか」
「ちょ、ちょっと待った……!」
「待たない」
私の待ったは通じず、未だ私の手を掴んでいる方とは逆の手が首元に伸びてくる。
口の端を吊り上げた彼によって、倍以上のお返しを受けることになったのだが、詳細は割愛しよう。
とにかく、しばらくは首元の隠れる服を着ることにしようと心に決めた。
……顎までは隠せないな。
マスクも手放せないかもしれない。
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