ヤキモチ焼かれたいだけ
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テレビから賑やかな声が聞こえる。
『お前女の子と二人っきりになったらすぐちゅーするだろ!』
『キスで止まるかな?』
「きゃ、やあん、あはは」
「……は?」
「えっ」
心臓が跳ねた。
「……なに、やあんって」
「お、お風呂、あがってたんだ、おかえり」
「うん。で、なに。やあんって」
「…………」
「ああいうオトコ、タイプなの」
「いやいや、そういうのじゃなくて」
「じゃあなに」
「別に……そんな深い意味はないよ。ただ、ちょっと、いいなって」
「やっぱり好きなんじゃないか、ああいうの」
「違う。言ってないでしょ、そんなこと」
「言ってるだろ、いいなって」
「だー、もう! 違うってば! 強引にされると、キュンとするの! 成歩堂くんもあるじゃん……強引なとき」
「……え」
「そういうときドキドキさせられてんだからさあ、コッチは……」
「えっ、えっ」
「成歩堂くんにあんなこと言われたらどうしようって、それで、ああなったの! うう……鈍感! 馬鹿! こういうときにうまくサイコ・ロック使いなさいよ!」
「……ば、罵倒しすぎだろ……」
「成歩堂くんが悪い。勝手に勘違いして怒って」
「あんな、語尾にハートマークついてそうな声を出す方が悪い」
「む……」
「……あんなの、ぼくは聞いたことない」
「…………んっ、ふふ」
「ああいうの言ったら、聞かせてくれるの?」
「ふふ、言ってみたら?」
テレビはとっくに、消えている。
「……キスだけじゃすまないよ、今夜は」
「やあんっ、……ふふ、あはは、成歩堂くんのヤキモチ、可愛いね」
ギシリ、とベッドが軋む音がした。
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